元ジャニーズ橋田康、藤島ジュリー社長の性加害問題「知らなかった」に反論

元ジャニーズ橋田康、藤島ジュリー社長の性加害問題「知らなかった」に反論
元ジャニーズ橋田康、藤島ジュリー社長の性加害問題「知らなかった」に反論

橋田康(はしだ・やすし)さん

ジャニーズJr.橋田康さんが5月26日、日本外国特派員協会で記者会見を実施。自身が故・ジャニー喜多川さんから受けた性加害や今後のビジョンを明らかにした。

会見の中で、5月14日にジャニーズ事務所藤島ジュリー景子社長が、性加害を知らなかったと発言したことについて「全く知らなかったということはないと思います」と反論した。

一方で、自身が発信することで、所属タレントらを「苦しめている自覚はある」と心境を吐露し、事務所に対して「事実を認め、被害者への謝罪と対応を求めたい」と主張。

そして「一刻も早くクリーンなジャニーズ事務所として生まれ変わってほしい」と訴え、「ジュリー社長、僕たちの想いと向き合ってください」と呼びかけた。

カウアン・オカモトらと共に法改正に向け署名運動

橋田康さんは1985年9月18日生まれの俳優/ダンサー。1998年からジャニーズJr.として活動し、19歳まで約7年間にわたり事務所に所属。活動開始の翌年に初めて性加害を受けたという。

ジャニー喜多川さんの性加害をめぐっては5月16日、カウアン・オカモト(岡本カウアン)さんと共に、立憲民主党が行った国会内のヒアリングにも参加している人物だ。

会見では今後について、2つのビジョンを説明。1つ目は、児童虐待防止法の改正の一助になりたいとして、署名運動を実施(外部リンク)。

発起人には、カウアン・オカモトさん、二本樹顕理さん、志賀泰伸さんと、ここまで各種メディアで性加害を告白している元ジャニーズJr.が名を連ねている。

2つ目は同じ被害者として、元所属タレントなどほかの被害者から話を集めること。それをジャニーズ事務所に届け「事務所との架け橋になりたい」と訴えた。

性加害問題への対応迫られるジャニーズ事務所

5月14日、ジャニーズ事務所は一連の性加害を巡って動画と文書を公開。BBCの番組報道やカウアン・オカモトさんの告発などに対して、見解および今後の対応を説明した。

その中で、性加害については事実認定を避けながら、「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」と釈明した。

一方で、「事務所の存続さえ問われる、極めて深刻な問題」として、誠実に対応していくと明言。コンプライアンス委員会を設置して再発防止策を講じることも表明している。 5月21日には、東山紀之さん(少年隊)が、現役の所属タレントとして初めてテレビでコメント

自身がメインキャスターをつとめる番組で、「そもそもジャニーズという名前を存続させるべきなのか」を含め、問題に取り組む必要があると主張した。

さらに5月26日、心のケア相談窓口の開設と外部専門家による再発防止特別チームの設置、そして経営体制の改善と強化に向けた社外取締役3名の就任を発表している(外部リンク)。

報道各社の対応も注目されるジャニーズ性加害問題

英国BBCによる報道およびドキュメンタリー
長年日本のエンターテインメントシーンや男性アイドル文化を牽引してきたジャニーズ事務所。

その創業者であるジャニー喜多川さんの性加害問題は、日本で1999年に『週刊文春』が報じ、ジャニーズ事務所と文藝春秋の裁判へと発展した。

その後2003年に東京高裁が性加害の真実性を認めたにもかかわらず、当時の大手マスメディアは沈黙した。

そんな当時から一変。今回は英国公共放送・BBCが配信したドキュメンタリー、続く『週刊文春』の報道やカウアン・オカモトさんらの告白を受け、マスメディア各社も報じている。 報道の中では、これまで報じてこなかった事実に対する自戒のコメントもみられた。

ジャニーズの性加害問題は、日本芸能界の一大スキャンダルであると同時に、日本における報道の不自由さと不健全さを巡る問題でもあり、今後の各マスメディアの対応も注目される。

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