ジャニーズ事務所社長の謝罪、元Jr.カウアンが心境を吐露「始まったなって」

ジャニーズ事務所の代表・藤島ジュリー景子さんの発表に見解を述べるカウアン・オカモトさん

「事務所の体制が変わったとしても、タレントや被害者を守れる、救える方向に重点を置いた方がいい」

ジャニーズ事務所の代表取締役社長・藤島ジュリー景子さんが5月14日、創業者の故・ジャニー喜多川さんの性加害問題を公式に謝罪。

以降、日本テレビ系「news zero」などTV番組による報道も注目を集めている。

5月15日には、性加害問題への証言を続ける元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト岡本カウアン)さんが、自身のYouTubeを更新。心境を語った。

カウアン・オカモト「いい未来になるよう」

事前に藤島ジュリー景子社長との2時間に及ぶ面談をしていたカウアン・オカモトさん。

事務所からの発表についても、内容を聞かされていたといい、「ジュリーさんが覚悟してしゃべったことについては本当に感謝している。一つ目の一歩、始まったなって」と話した。 また、自身が性被害を受けたと告白した4月の会見では、過去に大手メディアが報じていれば、ジャニーズ事務所には入らなかったんじゃないかと語っていたが、「ここから事務所がどう対応するか、あとはマスメディアがどう報じるか」とコメント。

「一番難しいのは、加害者がいなくて被害者がいて、事務所にはされてない人もいるし、(されたけど)知られたくない人もいる。そういう状況でどうしていくか。いい未来になるように期待したい」と言及している。

批判に「意識すべきはタレントと被害者を守ること」

一方で、ジャニーズの公式発表に対して、「不十分」「それだけか」など世間から否定的な声が上がっていることにも言及。

「それはもうしょうがない。ジュリーさんも事務所も覚悟してると思うし、(そういう意見を)言うなとも言えない。意識を向けるべきは、タレントと被害者を守れるかどうか」

自身は事務所への情があるとしながらも、「事務所の体制が変わったとしても、タレント・被害者を守れる、救える方向に重点を置いた方がいいと思う」と見解を述べた。

藤島ジュリー景子社長「ジャニーズ事務所の改革やり抜く」

ジャニーズ事務所は5月14日、動画と文書を公開。BBCの番組報道やカウアン・オカモトさんの告発などに対して、見解および今後の対応を説明した。

藤島ジュリー景子社長は発表で謝罪とともに、「事務所の存続さえ問われる、極めて深刻な問題だと受け止めました」とコメント。誠実に対応していくと明言した。

「被害を訴えておられる方々、精神的に苦しんでおられる方々に対しては、カウンセラーをはじめ、専門家の力もお借りしつつ、誠実に向き合ってまいります。それをやらずして、私たちに未来はないと考えております」

責任の取り方として辞職も考えたとしながら、被害者への対応や社内の改革をやり抜くことが、自身の責任の取り方と説明している。

今すべきはこの問題から逃げることなく、被害を訴えてこられた方々に向き合うこと、さらにこれから先、二度と同様の問題が起こらないよう、既に着手し始めている経営改革、社内意識の抜本的改善をやり抜くことだと考えております。あらゆる厳しいご意見も真摯に受け止め、所属しているタレントたちの今、そして未来への想いを尊重しながら対話を重ねていく、それが自分にできる責任の取り方だと考えております」

日テレ「news zero」は翌日に報道「性被害は絶対に許さない」

ジャニーズ事務所の発表翌日、日本テレビ系の報道番組「news zero」がこの問題を取り上げた。

メインキャスターの有働由美子さんが代表してコメントする形で、「性被害は絶対に許さない」と強調。なお、この日は櫻井翔さんが曜日キャスターを務めていた。

事務所の公式謝罪によって、テレビをはじめとしたマスメディアでの報道は増加するとみられる。 一方で、ジャニー喜多川さんの性加害問題を巡っては、90年代から報道してこなかった大手マスメディアの“忖度”も問題視されてきた。

問題の報道が増える中で、実際マスメディア側に忖度はあったのか否かをはじめ、報道の不自由さと不健全さへの言及も注目される。


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