さらに発表の中で、今後1年間、広告や番組などで得る出演料は全額タレント本人に支払うとして、「芸能プロダクションとしての報酬は頂きません」と報告した。
外部専門家による被害者救済委員会を設置
9月7日の記者会見で、問題の解決に向け藤島ジュリー景子社長の辞任と、新社長に東山紀之さんの就任などを発表したジャニーズ事務所。今回は、外部専門家による被害者救済委員会を設置するとともに補償受付窓口の開設を報告した。
元裁判官の弁護士3名で構成された同委員会が、受付窓口(後日Web上に設置)に申告された内容や資料を検討し、補償金額を判断。
ジャニーズ事務所では、同委員会の判断・査定に従い、被害者に対する金銭補償を行う。
その際、被害を申告した人物の所属時期や、被害の時期を理由に「補償を拒むことはいたしません」と説明している。
東山紀之新社長のもと、再発防止策を「速やか且つ確実に実施」
再発防止策については、東山紀之新社長のもと、再発防止特別チームから提言された以下の内容を「速やか且つ確実に実施して参る所存」と表明。10月2日(月)には新体制公表を予定しているジャニーズ事務所。それに先駆けて、9月中には、人権に関するポリシーの制定などに基づいた具体的な再発防止策を公表するという。①チーフコンプライアンスオフィサー(CCO)の策定と設置及び社内の諸制度の整備・拡充・実施
10月2日の新体制公表に伴い外部からのチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)を設置し、人権に対する基本方針の策定と実施、また、その内容を含めました社内規程整備等を行って参ります。
また、既に策定している内部通報制度の更なる整備・拡充、ジャニーズJr.の相談先であるホスピタリティルームを拡充させるなど、施策を開始済みの諸制度についても改善及び運用の充実を図って参ります。
②研修の実施・充実
eラーニング、個別研修は既に社内でも実施しておりますが、人権尊重や性加害・ハラスメント・コンプライアンス等に関しての研修を、社員・タレントに対して行い、コンプライアンス意識の強化を計画的に推進していきたいと考えております。
③ガバナンスの強化
経営責任をより明確化して同族経営の弊害を排する体制を構築するために、CCO・社外取締役の監視体制を機能させるべく、
組織体制・会議体系を確立させていきたいと考えております。
またその遂行状況のモニタリングを行い、適宜、公表することも行っていきたいと考えております。
④メディアなどの関係者の皆様との対話等のエンゲージメント
弊社として人権デューディリジェンスに取り組むという観点、及び、メディア、広告出稿主様などのご関係者による人権デューディリジェンスの取組みに応じる観点から、これらのご関係者と継続的な対話を計画的に行い様々なご意見を賜りながら、弊社の再発防止・ガバナンス強化等に対して生かして参りたいと考えております。
マクドナルドにアサヒ、広告起用を見送る企業が続出
現在、ジャニーズ事務所を巡っては、日本マクドナルドや花王、第一三共ヘルスケア、伊藤ハム、アサヒグループホールディングスなどで広告起用を見送る動きが続出。記者会見で事務所が性加害を認め、謝罪したことを受けて、多くの企業が契約を更新しない、打ち切るといった決定を下している。
今回の発表の最後で、「弊社は失った信頼を回復できるように全力を注ぐ」とコメント。
その上で「今後1年間、広告出演並びに番組出演等で頂く出演料は全てタレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は頂きません」と報告した。
最後は「被害者の皆様へのお詫びと被害救済、そして皆様からの信頼回復のためには、長い道のりが必要であることは肝に銘じております。タレントや私ども役職員がみな一丸となって弊社の再出発に取り組んで参りますので、今後ともこれまで以上に様々なご意見ご指摘を賜りますよう心よりお願い申し上げます」と結んだ。
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