仮想空間上の新たな経済圏としてNFTやWeb3.0などとまとめて、これまで多くの注目を集めてきたメタバース。
いったい何があったのでしょうか。
Epic GamesのCEOも言及「メタバースは死んだのか」
発端となったのは、Tim SweeneyさんのTwitter上での投稿。The metaverse is dead! Let's organize an online wake so that we 600,000,000 monthly active users in Fortnite, Minecraft, Roblox, PUBG Mobile, Sandbox, and VRChat can mourn its passing together in real-time 3D.https://t.co/tRpFHsdZLw
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) May 9, 2023
日本時間5月10日に投稿されたこのツイートには「RIP Metaverse」というタイトルのBusiness Insiderの記事へのリンクが添えられています(外部リンク)。「メタバースは死んだ! Fortnite、Minecraft、Roblox、PUBG Mobile、Sandbox、VRChatの月間アクティブユーザー6億人が、リアルタイムに3Dで一緒にその死を悼むことができるよう、オンライン葬儀を企画しましょう」 Tim SweeneyさんのTwitterより
つまり、Tim Sweeneyさんは死んだと言われているメタバースには、アクティブユーザー6億人が存在していることをアピールしているわけです。
なお、彼がCEOを務めるEpic Gamesといえば、メタバースの側面も持つシューターゲーム『Fortnite』を開発・運営しています。
「メタバースの死は歴史的な失敗」
Business Insiderの記事は「メタバースはビジネスの世界に見捨てられ、消滅しました」という挑発的な一文から始まります。Facebookから社名変更したMeta社の事例を誇大広告と紹介しつつ、「実際にメタバースを使用する人は誰もいませんでした」とその喧伝内容と現実の落差に言及。 その上で、Meta社の仮想空間サービス・Horizon Worldsの月間アクティブ ユーザー数が20万人未満であることや、その他のサービスの閉鎖や投資の失敗を紹介。
「メタバースの死は、間違いなくテクノロジー史の中でも最も歴史的な失敗の1つとして記憶されるべきである」とまで言っています。
メタバースの真価が問われるのはまだこれから
こうした批判的な記事に対してTim Sweeneyさんは「月間アクティブユーザー6億人」がいることを強調し、皮肉なジョークで応えているということになります。Business Insiderの記事で紹介されている事例は確かに存在しており、メタバース関連の投資が大きな失敗をしていることは否定できません。 しかし紹介されている事例は、記事の論調にとって都合のいいものが選ばれているのも事実。
メタバースは投資対象として死んだのか、文化として生きているのか。真価が問われるのはまだ先の話になりそうです。
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