動画レポートも公開中!
今最も人気が加熱しているトレーディングカードゲーム(TCG)『ポケモンカードゲーム』。通称ポケカ。ほぼ毎月のように発売される新しいカードパックは軒並み品切れ・入手困難が続出し、国内外で社会現象となっている。 そんな中、渦中のポケカの専門店が、2021年7月7日、秋葉原にオープンした。その名も『晴れる屋2』。
秋葉原駅電気街口から徒歩2分という好立地に、ビル1棟6フロア丸ごとポケカ専門店という、圧巻の店構えだ。 オープンは2021年7月7日からだが、今回は開店準備中に行われたメディア向け内覧会に潜入した。
秋葉原にポケカの聖地誕生!
晴れる屋は、元々『Magic: The Gathering』(MTG)の老舗専門店という歴史がある。晴れる屋の代表・齋藤友晴さんも、実はMTGのプロ選手だった人物。選手時代に得た知識や経験を生かして、2009年からカードの通信販売事業を開始。徐々に実店舗の経営にも着手して、現在では全国に15店舗を展開している。
現在齋藤さんは、YouTuber・トモハッピーとしても活動し、MTG業界、ひいてはTCG業界の盛り上がりに大きく貢献している。
【史上最高額】1200万円の福袋開封が凄すぎました...
今回のポケカ専門店『晴れる屋2』の出店も、ポケカプレイヤーはもちろん、あの「晴れる屋」のポケカ参戦ということでMTGプレイヤーの間でも大きな注目を集めている。開店内覧会は、代表の齋藤さん自ら取材の対応を行い、晴れる屋の一大プロジェクトとしての意気込みが伝わってくる。
店内ツアー開催! 180万円で買い取ったお宝も…
全6フロアのポケカ専門店。入り口となる1Fには、レアカードがショーケースに所狭しと並んでいた。 開店祝いのオリパ(ショップがオリジナルで制作するカードのパックのこと)も大量に用意されている。 なんと、現在入手困難な『シャイニースターV』や『イーブイヒーローズ』といった、市場では高値で売買されている貴重な未開封BOXやパックも多数入荷していた。 地下は買取スペースになっていて、6つの窓口を設置。秋葉原では特にカードの売買取引の頻度は目まぐるしく、その大きなニーズに対応するために大規模な措置をとっている。 現在、レアなカードは値段が高騰しているポケカ。開店を目前に控えた『晴れる屋2』の、現時点で店内にあるなかで最も高額なカードを見せてもらうことに。
それが、「かいりきリザードン」と呼ばれる有名な1枚だ。 今では貴重で高値がつきやすい初期のカードの中でも、初版だけが間違った肩書きで流通してしまったリザードン。
状態も良く、超高額買取の対象とされているこのリザードン、なんと180万円の値がついた。
そして4階と5階は対戦スペースになっており、大会やフリープレイが楽しめる。
MTG専門店がポケカ参入…その真意は
なぜMTG専門店が、ポケカの取り扱いに参戦したのか? それも、秋葉原の一等地に、ビル丸ごとという大きなチャレンジ。 開店準備のためにかかった費用も、聞けば桁違いだった。当初の予定では、在庫の拡充を含めて1億円の予算を想定したが、途中で1億5千万円、そして「今は、オープンまでに2億円…に近づいていますね」と、開店2日前にして齊藤さんは語った。
開店に先駆けて買取を続ける中で、「かいりきリザードン」をはじめとするレア商品の数々に、それ相応の費用がかかったことは明白だ。
それに加えて、「内装と外装ですね」。
地下1階から地上5階まで、赤と白に統一された内装。ショップの入口外壁には、ポケモンたちがプリントされ、豪華なつくりになっている。 「あとは思っていたより、慣れないポケカの取り扱いで、本部の人件費をかけすぎちゃいましたね(笑)」。
『晴れる屋2』のために迎えた新メンバー30人に加えて、社長の齊藤さんを含めた本部のメンバーも10人ほどをオープンまでに動員した結果、人件費が膨らんでしまった。
逆に言えば、それだけ晴れる屋の総力をあげた一大プロジェクトであることは間違いない。 では、MTG専門店である晴れる屋がポケモンカードに参入した理由はなんだったのか。
MTGは、大人向けのデザインで、遊び方も千差万別。多様な楽しみ方や向き合い方が用意されている。MTGは、色んなカードゲームをやった後に、最後にたどり着く、ゴールみたいなものなんです。生涯やるのはMTGみたいな。ただ、カードゲームの入り口にはなれていません『晴れる屋2』齋藤友晴
その反面、敷居の高さも存在するため、一番広い入口にはなれていない。齋藤さんはそう分析する。
世界初のTCGとして生まれたMTGも、数多のTCGが群雄割拠する時代においては、人生初のTCGの定番に居続けることは困難だ。
「ポケカは、カードゲームの入口として最強」
現代において、カードゲーマーを最も生み出しているのは、ポケカであるのは間違いないだろう。 男女でも楽しめる、親子でも楽しめる。
1996年に産声をあげ、今に至るまで世界中から人気を博し、その都度子供から大人までを魅了し続けている「ポケットモンスター」という世界有数の人気ブランドのカードゲーム、という側面も大きいだろう。
ゴールにたどり着くには、まず入口がないことには始まらない。
MTG一筋でやってきた「晴れる屋」だったため、「ポケカが人気あるからっていきなりポケカにも手を出すの?」という意見もあったという。
晴れる屋のポケカ参入は、必然だった。ポケカからMTGまで、まさに“カードゲームのゆりかごから墓場まで”。大きな枠で言えば、ポケカは、カードゲーム業界全体の人口を増やすことに繋がります。
MTGを盛り上げ、カードゲームを盛り上げたいという「晴れる屋」のストーリー上、今一番やるべき事業がポケカ専門店でした『晴れる屋2』齋藤友晴
在庫切れが続くポケカだが、当然ながら、メーカーも手をこまねいているわけではない。
この6月には、新しいパックである「イーブイヒーローズ」の品薄に対するお詫びと、そのほかの発売済みの不足商品を含めて「順次再生産と再販を進めてまいります」と体制の強化を発表している。
狂騒が続くポケカを巡る状況が続く中、秋葉原にできた巨大ポケカ専門店は、その流通を少しでもスムーズにする一つのチャンネルとなるだろうか。
晴れる屋2の全容はこちら!
TCGが今アツイ…!
この記事どう思う?
関連リンク
1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:4587)
シャイニースターVの発売日は2020年11月20日で、まだ1年ぶり感はないなあ…