ポケモングッズのECサイト「ポケモンセンターオンライン」から、「ポケモンカードゲーム商品の販売方法に関するお知らせ」が発表された(外部リンク)。
5月7日に『ポケモンカードゲーム』の新セット「イーブイヒーローズ」の関連商品の予約販売が開始されたが、アクセス過多による閲覧・購入混乱の事態となっていた。
この状況を受け、新セットに関連する商品は全国のポケモンセンター及びポケモンストアでの店頭販売を行わず、「ポケモンセンターオンライン」での抽選販売が行われることが明かされた。
シンプルながら奥深いゲーム性と、人気のポケモンやトレーナーたちが描かれたカードはプレイヤーからコレクターまで対象として裾野が広く、日本におけるTCGブームの立役者にもなった。
当初は子供向けのTCGとして名を馳せていたが、近年ははじめしゃちょーさんやもこうさん、本郷奏多さんといった人気YouTuberやタレントたちがさらなる人気の火付け役となり、幅広い年代のプレイヤーを獲得。現在では数あるTCGの中でも屈指の人気を誇っている。【ポケモンカード】本郷奏多 VS もこう
対面で遊ぶことが必須なTCGという分野は大会が中止になるなど、コロナ禍において不利と見られていたが、あまりの過熱的な人気から、各カードセットの品切れ・入手困難が続出。
現在では新セットが発売されるたびに入手困難となり、Amazonやメルカリなどのセカンダリーマーケットで高騰することが当たり前となってしまった。
この数年の過熱的な人気を受けて、「ポケカ投資家」を名乗る人々がSNSを中心に多く登場。『ポケモンカードゲーム』に関連する商品(カード)の値上がり予想を行う人や、売り時や買い時などの情報共有、転売目的での大量購入の写真アップなどが常態化している。
高額なカードをSNSを通じてプレゼントするなどして、コミュニティにおけるフォロワー数を増やしているのも彼らの特徴だ。
「ポケモンカードは投資対象だ」「ポケモンカードは金になる」──そんな彼らの存在も影響しているのか、品切れ・入手困難にさらに歯止めがかからない状態となっている。
この異常ともいえる盛り上がりを、実際のポケカプレイヤーはどう思っているのか。都内IT企業につとめながら、カードショップなどで『ポケモンカードゲーム』をプレイする30代の男性・Nさんに話をうかがった。
──ポケモンカードの品切れや入手困難が目立つようになったのはいつごろからですか?
ポケカプレイヤーNさん 自分の体感では昨年11月に発売されたハイクラスパック「シャイニースターV」辺りからですね。それまでも人気と共に徐々に手に入れづらくはなっていました。けれど、収録されているカードの人気もあって「シャイニースターV」が発売されてほどなくしてから、どんどん店頭から姿を消して滅多に手に入らないレアパックになっていきました。
その後も「連撃マスター」をはじめ、滅多に手に入らないパックが増え始め、いよいよ今回の新しい強化拡張パック「イーブイヒーローズ」でその傾向に拍車がかかっていると感じます。
──「ポケカ投資家」と名乗る人たちについてどう思いますか?
ポケカプレイヤーNさん 自分は出戻りの新参プレイヤーであるためそこまでプレイ歴が長いわけではなく、実際には見たこともありませんが、そのワードが取り沙汰されているのはネット上で見聞きしています。
もしも実在するのであれば、その存在が、新弾が手に入らない現在の状況を招いている一因であることは疑いの余地がなく、純粋なプレイヤーとして思うところはあります。
しかし、これから価値が高くなるものに投資する、あるいは需要の高いものを入手して市場価値に照らした価格で再び市場に出すという彼らの行動は法に背く行為ではなく、需要と供給として必然ともいえます。いわゆる「転売ヤー」と呼ばれる存在も含めて、自分は一概に糾弾しようとは思いません。
もちろん感情としては全く別のところにあるのは事実ですが……。むしろ、現状については販売元が対策を講じるべきと考えます。
──ポケモンカードゲームの販売元は十分に対策をとっていると思いますか? あるいは、どのような対策が必要だと考えていますか?
ポケカプレイヤーNさん いちプレイヤーには与り知らない範囲で、販売元は対応に苦慮しているであろうことは想像に難くありません。でも、現状について客観的に申し上げるのであれば、事実、新しいカードが数多く収録され環境にも食い込むであろう「イーブイヒーローズ」の予約はこれほどの混乱を来しており、発売日以降も入手困難な状況が続くであろうことは容易に予想ができます。
その点において、新しいパックを購入して新しいデッキを構築するという、プレイヤーとしての正当な楽しみの場を、十分に提供していただいているとは到底言い難い現状があります。
今回、おそらくコロナ禍も影響してか、店頭販売ではなく抽選販売に切り替えたことは英断だと受け止めています。増産体制の強化などを含め、ポケモンカードゲームを取り巻く狂騒を、正常に戻すための第一歩として、慎ましながら応援しています。
5月7日に『ポケモンカードゲーム』の新セット「イーブイヒーローズ」の関連商品の予約販売が開始されたが、アクセス過多による閲覧・購入混乱の事態となっていた。
この状況を受け、新セットに関連する商品は全国のポケモンセンター及びポケモンストアでの店頭販売を行わず、「ポケモンセンターオンライン」での抽選販売が行われることが明かされた。
品切れ続出、高騰する『ポケモンカードゲーム』
『ポケモンカードゲーム』は1996年より販売されるトレーディングカードゲーム(TCG)。シンプルながら奥深いゲーム性と、人気のポケモンやトレーナーたちが描かれたカードはプレイヤーからコレクターまで対象として裾野が広く、日本におけるTCGブームの立役者にもなった。
当初は子供向けのTCGとして名を馳せていたが、近年ははじめしゃちょーさんやもこうさん、本郷奏多さんといった人気YouTuberやタレントたちがさらなる人気の火付け役となり、幅広い年代のプレイヤーを獲得。現在では数あるTCGの中でも屈指の人気を誇っている。
現在では新セットが発売されるたびに入手困難となり、Amazonやメルカリなどのセカンダリーマーケットで高騰することが当たり前となってしまった。
バズワードと化した「ポケカ投資家」たち
この状況に目をつけたのが「ポケカ投資家」と名乗る人々だ。 そもそも人気のTCGは中古市場や関連するサービス、店舗が成熟しており、シングルカードの取り引きなどが当たり前となっており、不要カードの売買なども個人間でも行われている。この数年の過熱的な人気を受けて、「ポケカ投資家」を名乗る人々がSNSを中心に多く登場。『ポケモンカードゲーム』に関連する商品(カード)の値上がり予想を行う人や、売り時や買い時などの情報共有、転売目的での大量購入の写真アップなどが常態化している。
高額なカードをSNSを通じてプレゼントするなどして、コミュニティにおけるフォロワー数を増やしているのも彼らの特徴だ。
「ポケモンカードは投資対象だ」「ポケモンカードは金になる」──そんな彼らの存在も影響しているのか、品切れ・入手困難にさらに歯止めがかからない状態となっている。
純粋なポケカプレイヤーはどう思っているのか
新しいカードが手に入らない、高くて買えない。TCGで遊ぶ人にとって、それは由々しき事態だ。この異常ともいえる盛り上がりを、実際のポケカプレイヤーはどう思っているのか。都内IT企業につとめながら、カードショップなどで『ポケモンカードゲーム』をプレイする30代の男性・Nさんに話をうかがった。
──ポケモンカードの品切れや入手困難が目立つようになったのはいつごろからですか?
ポケカプレイヤーNさん 自分の体感では昨年11月に発売されたハイクラスパック「シャイニースターV」辺りからですね。それまでも人気と共に徐々に手に入れづらくはなっていました。けれど、収録されているカードの人気もあって「シャイニースターV」が発売されてほどなくしてから、どんどん店頭から姿を消して滅多に手に入らないレアパックになっていきました。
その後も「連撃マスター」をはじめ、滅多に手に入らないパックが増え始め、いよいよ今回の新しい強化拡張パック「イーブイヒーローズ」でその傾向に拍車がかかっていると感じます。
──「ポケカ投資家」と名乗る人たちについてどう思いますか?
ポケカプレイヤーNさん 自分は出戻りの新参プレイヤーであるためそこまでプレイ歴が長いわけではなく、実際には見たこともありませんが、そのワードが取り沙汰されているのはネット上で見聞きしています。
もしも実在するのであれば、その存在が、新弾が手に入らない現在の状況を招いている一因であることは疑いの余地がなく、純粋なプレイヤーとして思うところはあります。
しかし、これから価値が高くなるものに投資する、あるいは需要の高いものを入手して市場価値に照らした価格で再び市場に出すという彼らの行動は法に背く行為ではなく、需要と供給として必然ともいえます。いわゆる「転売ヤー」と呼ばれる存在も含めて、自分は一概に糾弾しようとは思いません。
もちろん感情としては全く別のところにあるのは事実ですが……。むしろ、現状については販売元が対策を講じるべきと考えます。
──ポケモンカードゲームの販売元は十分に対策をとっていると思いますか? あるいは、どのような対策が必要だと考えていますか?
ポケカプレイヤーNさん いちプレイヤーには与り知らない範囲で、販売元は対応に苦慮しているであろうことは想像に難くありません。でも、現状について客観的に申し上げるのであれば、事実、新しいカードが数多く収録され環境にも食い込むであろう「イーブイヒーローズ」の予約はこれほどの混乱を来しており、発売日以降も入手困難な状況が続くであろうことは容易に予想ができます。
その点において、新しいパックを購入して新しいデッキを構築するという、プレイヤーとしての正当な楽しみの場を、十分に提供していただいているとは到底言い難い現状があります。
今回、おそらくコロナ禍も影響してか、店頭販売ではなく抽選販売に切り替えたことは英断だと受け止めています。増産体制の強化などを含め、ポケモンカードゲームを取り巻く狂騒を、正常に戻すための第一歩として、慎ましながら応援しています。
狂騒的人気、トレーディングカードゲームの現在
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:4450)
転売は誇れるものじゃない