完璧な状態の「ブラックロータス」1億円を突破　世界に7枚しか存在しない逸品（追記あり）

世界最初のトレーディングカードゲーム（TCG）『Magic: The Gathering（MTG）』における最強カードの一角「Black Lotus（ブラックロータス）」のα版のPSA10-GemMint（最高グレードの保存状態）がeBayのオークションに出品された。 現在、その価格は1億円越え。

2019年にランク9.5の「Black Lotus」が1800万円超で落札されており、その際にも大きな話題となったが、今回はそれを遥かに上回る額を更新し続けている。

世界中のカードの王「Black Lotus」

『MTG』の最初期のエキスパンション「α」「β」「アンリミテッド」にのみ収録された「Black Lotus」。

「パワー9」と呼ばれる『MTG』における9枚の強力なカードの一角として、同ゲームの象徴的なカードとなっている。 その知名度は『MTG』プレイヤーだけにとどまらず、他のTCGプレイヤーやスポーツカードのコレクターにも知られており、ゲームプレイでの強さはもとより、投資・金融商品としての価値も高い。

「Black Lotus」はもちろんのこと、多くの『MTG』の再録禁止カードたちが実際に年々その市場価格を上げ続けている。

”完璧な状態”の「Black Lotus」はヤバい

トレーディングカードの格付けを行う機関・PSAは、今回の「Black Lotus」の状態を最高グレードの「PSA10-GemMint」と評価している。

『MTG』の「α」版が発売されたのは1993年8月。実に発売から27年以上もの歳月が流れており、完全な状態で見つかることはまずない。未開封のパックもほぼ市場に出回らない。

コレクターの間では「『PSA10-GemMint』の「Black Lotus」は世界に7枚しか確認されていない」との逸話（※）もあり、もはや「リアル・ドラゴンボール」ともいえる伝説的な希少度を誇っている。

※逸話というより事実。PSAの公式サイトでは、過去に7枚のPSA10-GemMintが鑑定されたことを確認できる（外部サイト）

今後も『MTG』というゲームの持つ歴史や文化の研鑽によって、『MTG』の希少なカードはさらに値上がりが続くと予想されている。

筆者も「デュアルランド」と呼ばれる希少なカードをちまちまと集めているが、2021年に入って急激な高騰が止まらなくて悲しいのか嬉しいのかよくわからない状況になっている。

1億円から3000万円に……（1月26日追記）

記事公開日時点では1億円を越える価格がついていた完璧な状態の「Black Lotus」だが、現在は約3000万円と値下がりが発生している。

これはお金を支払う気のないフェイク入札、悪戯目的の入札などが複数件に及んで取り消された結果だと見られている。

1億円から3000万円だと、異常に安価だと錯覚してしまいがちだが、3000万円だ。

入札の際には自分の財布の中身と、ライフプランをしっかりと考えた上で行おう。

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