超高額カード《Black Lotus》プロキシ版も収録 『MTG』30周年セットが話題

超高額カード《Black Lotus》プロキシ版も収録 『MTG』30周年セットが話題
超高額カード《Black Lotus》プロキシ版も収録 『MTG』30周年セットが話題

「30th Anniversary Edition」の《Black Lotus》と《Ancestral Recall》/画像は『MTG』公式Twitterより

トレーディングカードゲーム『Magic: The Gathering』(略称:MTG)の30周年を記念したコレクターズアイテム「30th Anniversary Edition」が発表された。 『MTG』公式サイトによれば、本商品は、マジック黎明期「Limited Edition Beta(ベータ版)」のカード群が、トーナメントなど公式大会で使用することができないプロキシカードとして再現されるという。

本商品は限定生産商品であり、11月28日(金)に「30thEdition.wizards.com」で発売される。価格は999ドル(執筆現在の日本円で約15万円)。

裏面に《ブラック・ロータス》が書かれた特別仕様

「30th Anniversary Edition」裏面/以下、画像は『MTG』公式サイトより

「30th Anniversary Edition」は、カードの裏面に《Black Lotus/ブラック・ロータス》のイラストと「30TH ANNIVERSARY EDITION」という文言が描かれている特別仕様。

旧枠のカード枠は「時のらせん」で使用されたものと同じもの。イラストはオリジナルの「Limited Edition Beta」と同一のアートが使用されているが、いくつかは修正されている。

本セットの土地も、当時のテキストが再現。また、すべての白のカードに、オリジナルの白シンボルが採用されている。

パワー9や各種デュアルランドのプロキシ版も収録

デュアルランド各種のプロキシカード(画像はMagic: The Gathering 公式Twitterより)

旧枠のレアカードは10パック中3パックほどの封入率。なお、「30th Anniversary Edition」のほぼすべてのカードは、「ベータ版(Limited Edition Beta)」のレアリティと一致。

現在採用されている“神話レア”の概念もなく、変更もない。唯一《Sol Ring/太陽の指輪》は、コモンとアンコモンの両方で登場する。

《Black Lotus》をはじめとする、歴代の『Magic: The Gathering』のカードの中でも屈指の強さとされる9枚のカード「パワー9」や、現在のレガシーや統率者フォーマットでも必須カードといえる「デュアルランド」もプロキシ版として収録される点に大きな注目が集まっている。

『MTG』30周年に蘇る「ベータ版」

「30th Anniversary Edition」

「30th Anniversary Edition」は、1セットに4パック収録。各パックには新枠のカード13枚(レア1枚、アンコモン3枚、コモン7枚、基本土地2枚)と、旧枠のカード1枚、トークン1枚の計15枚が封入されている。

ただし、《Contract from Below》《Darkpact》《Demonic Attorney》《Earthbind》《Weakness/衰弱》《Crusade/十字軍》の6枚のカードは未収録。いくつかのカードはフレーバー・テキストが変更されている。

高額プロキシ発行への批判も

オリジナルの「パワー9」や「デュアルランド」は、中古市場においては状態の悪いものでも、数十万~数百万円の値で取引されるカードとなっており、さらに「再録禁止」のルールによってその価格は年々上昇し続けている。

なかなか手に入れずらいのが実情だが、今回のプロキシ版の登場によって、公式大会では使えないものの、非公認大会や仲間内での使用など、一定の需要には答える形となる。

しかし、あくまでプロキシは代用品のカード。これまではハンドメイドで賄われていた背景もあり、999ドルというパックのあまりの高額さに、世界中のコミュニティから批判が相次いでいる点も見過ごせない。
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