撮影したのは、雲研究者の荒木健太郎さん(@arakencloud)。新海誠監督の最新作『天気の子』で気象監修をつとめ、本人役としても出演している気象庁の研究官です。 荒木さんによると、太陽の近くの空で上空の風に流されてレンズ状になった巻積雲の過冷却水滴が太陽光を回折して彩雲ができるそう。
太陽の近くを通りかかった雲が赤や緑など様々な色に彩られる現象で、一部では「幸運を届ける雲」とも呼ばれています。
【写真】彩雲を全部見るすごい彩雲に出会った.
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2019年9月30日
太陽の近くの空で上空の風に流されてレンズ状になった巻積雲の過冷却水滴が太陽光を回折して,肉眼でもはっきりわかるめちゃくちゃ鮮やかな虹色に!彩雲の虹色は短時間でダイナミックに変化して,すぐに消えてしまいました.儚く美しい空の彩りに見惚れてしまいました. pic.twitter.com/KUQTuXVnwV
荒木健太郎が彩雲の撮り方を解説
これまでも気象災害をもたらす雲の仕組みや、雲や天気に関する雑学まで幅広く発信してきた荒木さん。この神秘的な風景の撮影の仕方についてもTwitterで解説しています。季節や場所は問わず、太陽の近くの水でできた雲に現れるという彩雲。彩雲の撮り方①.彩雲は季節や場所は問わず,太陽の近くの水で出来た雲に現れます.青空に積雲や高積雲があるときはチャンス.直達光がレンズに入ると白くぼやけるので,太陽が雲に隠れた瞬間の雲の輪郭が狙い目.眼を傷めるのでサングラスを着用しましょう.サングラスがあると彩雲見つけやすいです. pic.twitter.com/f6pcIXa33g
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年8月8日
青空に積雲や高積雲があるときは撮影のチャンスで、太陽が雲に隠れた瞬間の雲の輪郭が狙い目とのこと。撮影時には、眼を傷める可能性があるのでサングラスの着用を推奨しています。
太陽の近くで虹色になっている彩雲は規模が小さいことが多いそうで、荒木さんは、デジタルカメラでおよそ40倍ズームして撮影しています。水蒸気が多いと空全体が白っぽくなり撮影の難易度が上がるそう。彩雲の撮り方②.太陽の近くで虹色になっている彩雲は規模が小さいことが多く,私はコンデジで40倍位ズームして撮ってます.水蒸気が多いと空全体が白っぽくなり難易度あがります.雲が重なってても微妙.単一層の積雲や高積雲が狙い目です.好天積雲に現れた彩雲を動画で撮ったものがこちらです. pic.twitter.com/ZfaG0hA8Ic
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年8月8日
大きな彩雲ならスマホでも撮影できる
大規模な彩雲はスマホでも撮影でき、光環が出てるときは比較的撮りやすくなります。彩雲の撮り方③.大規模な彩雲はスマホでも撮れます.光環が出てるときは比較的撮りやすいです.彩雲は色の並びが不規則で,光環は太陽を中心に同心円状に規則的に虹色が並びます.写真は以前iPhone6で撮った虹色.太陽を中心に光環が広がり,途中から不規則な色合いの彩雲に変化しています. pic.twitter.com/hc98Qt349e
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年8月8日
一般的な積雲系の彩雲のほかにも波状雲に現れる彩雲もあり、波のような雲が太陽に近くにあるときは、「天女の羽衣」のような虹色の彩雲を撮影することもできます。彩雲の撮り方④.普通の積雲系の彩雲も良いですが,波状雲に現れる彩雲は最高です.山などの影響で発生した大気波動の上昇流域で高積雲などが発生すると,天女の羽衣のような虹色が現れます.波っぽい雲が太陽の近くにいたら狙ってみましょう.素敵な出会いがあるはずです.充実した彩雲ライフを! pic.twitter.com/WnghMRAE5R
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年8月8日
『天気の子』をもう一回見たくなってきた
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