本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。
連載第10回は「自宅ライフ」を誰よりも楽しんでいる、この女性が登場! 「スカパー!アダルト放送大賞2018」女優賞、「FANZAアダルトアワード2019」では優秀女優賞を獲得。押しも押されもせぬ大人気セクシー女優・天使もえ(あまつかもえ)さん。 デビュー以来、数々の賞を獲得してきた人気セクシー女優の天使さんは、オンとオフの使い分けをしっかりすることがリラックスの秘訣だという。
お話を聞いていくと、さまざまな趣味が出てくる出てくる。自宅にはなんと「秘密基地」があって、彼女の趣味がそこには詰め込まれているのだとか。本人は広くて浅い趣味とは言うものの、深く極めようとする様子が見え隠れする。
ファッションでは、「大人の女性」への憧れと、自身の「かわいらしいキャラクター」の間で少し葛藤していた時期から、ようやく本来目指していた服を着ることができるようになったという。天使さんのこれからのファッション、要注目である。
取材・文:岡本尚之 写真:永峰拓也 衣装提供:BLACK BRAIN Clothing
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大好きなものをとことん集めるコレクター気質
オンとオフをしっかり分けるための合理的な方法
天使もえ(以下、天使) 最近『地球防衛軍』にハマっているんです!──あまりに唐突ですが『地球防衛軍』とはなんでしょうか……?
天使 PS4のゲームです! 最初、友達の家でやってみたらとても面白かったので自分でも買ってみたんです。
最近、新しくシリーズ派生作品(『EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN』)が出たんですけど、私は5作目(『地球防衛軍5』)を永遠にやっていて。派生作品の方だと使えるキャラが変わっていて、ゲームの世界観が少し違うので5作目の方が好きなんです。
難易度が「イージー」「ノーマル」「ハード」「ハーデスト」「インフェルノ」とあるんですが、「インフェルノ」以外は全部クリアしてしまったので、今は「インフェルノ」の全クリを目指して頑張っています!
──かなり時間がかかりそうですが、オフの日に集中的にやっているんですか?
天使 撮影後とか、オフの日にこまめにやっていますね。長いときだと12時間くらい気が狂ったかのようにずっとエイリアンを撃ち続けていて……。でもそれがとにかく楽しいんですよ!
──外に出たりはしないんですか?
天使 あまり出ないですね。体のメンテナンスのために、外に行かなきゃいけないときはあるんですが、なにもないときはほとんど外に出ないと思います。
理由は結構合理的で、お化粧をする日をまとめたいんですよ。お化粧するのに時間もかかっちゃうじゃないですか。外に出る日をまとめれば、逆にまったく外に出ない日は好きなことをノーメイクでできますよね(笑)。
家にこもる前日は「一切外に出ないぞ」というモードになって、コンビニで食べ物を買い込み家から出ないです。ゲーム以外にも片付けをしたり、漫画を読んだりして過ごします。
pixivの漫画はファンタジー要素がたくさんあって好き
──どんな漫画を読まれるんですか?天使 pixivコミックです。毎日2、3冊買ってしまうんですよ。ネットって便利ですよね(笑)。
好きな漫画がたまたまpixivコミックにあったからそれを読むためにアプリを落として、その流れでハマりました。今読んでいるのは『飼い主獣人とペット女子高生』です。
基本的にファンタジー系の作品が好きで、ドラゴンとか獣がたくさん出てくるものをよく読んでいます。たとえば女の子だと、恋愛ものの少女漫画を読む人が多いと思うんですけど、私は「漫画内の恋愛」というものにあまり興味を持てなくて。
それよりも空想の世界に連れて行ってくれる異世界ものが好きなんですね。とは言いつつ、最近は片付け系の漫画も流行っているのでよく読むんですよ(笑)。
天使「家に秘密基地があるんです」
──ご自宅はものを置かずにシンプルにしていますか?天使 家にものが多いタイプなので、シンプルにはしていないかな……。「これなに?」というような、変なものがたくさんありますよ。
家に、秘密基地があるんです。 ──えっ? どういうことですか?
天使 ダンボールでできている小さな家なんですけど、かっこいいんですよ。そこに友達が来たときに見られたくない(趣味の)ものを詰め込んでいますね。
大量にある『デッドプール』のフィギュアとか、テディベアとか。友達からは可愛いもの好きというイメージを持たれていないので、特にテディベアは恥ずかしくなっちゃって隠します(笑)。
──ほかに天使さんが隠しているものはありますか?
天使 標本ですかね……。蝶の標本がたくさんあるんですけど、やっぱり女の子が見るとすごく気持ち悪がるので、配慮をして見せないようにしています。
もともと、小さい頃から生き物や昆虫が好きだったんですよね。友達がいないときは私の「秘密基地」に入ってコレクションを眺めています(笑)。ほかにも絵本とか鉱石とか、本当にたくさん集めていて。
集めているといえば「デザインフェスタ」でドラゴンのフィギュアも買いますね。真工房(まさこうぼう)さんという好きな作家さんが出展しているので、その人のためだけに「デザインフェスタ」に行っています。
ファッション、音楽に対する価値観
──コレクションが好きなんですね。ここまで出てきませんでしたが、ファッションや音楽は何かこだわりはありますか?天使 ファッションは、仕事とプライベートでかなり極端ですね。仕事ではお姉さんっぽい服を着ていますし、音楽活動もしているのでロック系の服もたくさん持っています。
プライベートだとダボッとしたパーカーが好きなので、クローゼットにはパーカーが並んでいますね。この季節だと、プライベートは完全にGパンとTシャツのヘビロテ(笑)。
昔から背が高くてスラッとした大人の女の人に憧れていたんです。米倉涼子さん、篠原涼子さんみたいな人をすごく見ていました。
凛としたかっこいい女性に憧れていたんですけど、デビューしたときはこの名前もあって、可愛い服を多めに着ていましたし、女の子のファンも増えていたので、結果可愛いものばかりになっていました。
最近はお姉さん気味のキャラになってきたので、髪の毛のセンター分けも解禁されました(笑)! センター分けで髪が長くて巻いているスタイルのお姉さんを目指していたので、やっと憧れに近づけるのかなと。
──音楽の趣味も変わってきましたか?
天使 この間もツイートしたんですけど、自然を感じて読書をしたいときにはACIDMANを聴きます。ACIDMAN、大自然感ありません? 低めのサウンドにボーカルのささやくようなかすれ気味の声が、星空の下で大自然で焚き火をしながら聴きたくなるんですよね。
雨の日に家で鬱々と過ごしたい日はSyrup16g。それ以外はだいたいジャズを聴いているんですよ。もはやずっとジャズだけで良いかもしれないくらいジャズが好きなんです。 ──昔からジャズは聴いていたんですか?
天使 親がクラシックやジャズ好きな人だったので、家ではずっと流れていました。逆にJ-POPは社会に出てから聴きはじめたので、本当に最近知りましたね……。
ジャズは特定のミュージシャンというより、特定の人を好きになればもっとハマれるし、深く理解できると思うのですが、探し方がよく分からなくてオムニバスのアルバムを聴いています。好きなものは多いのに全部浅いのが最近の悩みでもあるんですよ。
──浅く広くタイプをそろそろやめたいと。
天使 先日ある漫画家さんのトークショーに呼んでいただいたんですけど、タイトルは知っていても作者さんまでは分からないことが多くて。
作者さんがほかにどういう作品を出しているかという文脈の話ができなかったので、少し落ち込みました。だから今後の目標としては広く浅くだった趣味を突き詰めたいです! 天使もえさん出演作品をチェックする(FANZA)
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連載「ガール・ミーツ・ストリート」
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天使もえ
セクシー女優
S1専属女優。FANZAアダルトアワード2019優秀女優賞受賞。「AMATSUKA」として音楽活動も行う。
公式Twitter:https://twitter.com/amatsuka_moe
公式Instagram:https://www.instagram.com/amatsuka.moe/
永峰拓也
写真家
1985年生まれ。
雑誌、広告等でポートレートを中心に撮影。
HP:https://www.takuyanagamine.com/
BLACK
ファッションブランド
ディレクター・iLLNESSが手がけるストリートブランド。2015年頃より不定期にインターネット上で販売を開始し、ストリート/ネットカルチャーに敏感なユース世代を中心に絶大な人気を集めている。YouTuberのマホトさん、ラッパーのJinmenusagiさんやJUNKMANさんらが好んで着用。ラフォーレ原宿や#FR2にてポップアップストアも開催。
公式HP:http://blackbrain.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/blackxbrain/
連載
どこかの誰かが、飲み屋でこぼした言葉に「新しいカルチャーはいつも、ストリートから生まれる」というものがあった。そうだ、新しいカルチャーはいつだって、ストリートから生まれてきた。 若者たちがカウンター・カルチャーの狼煙をあげたのだって、どこかの街の一角だった。誰も立ち入らないガレージだった。コンビニの駐車場にあるパーキングブロックに座って話しながらでも、何らかの文化は生まれてきた。ストリートは何も路上でなくてもいい。 街のクラブや小汚いライブハウス、人の気配のしない居酒屋。きらびやかなタワーのラウンジからだって、カルチャーは生まれてきた。誰もがその場所を、「ストリート」だと認識する限り。 本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。
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