本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。
連載第9回はテレビにハマり続けている、この女性が登場。 弱冠20歳にして、FANZAアダルトアワード2019で優秀新人女優賞に輝いた坂道みるさん。 最近20歳になったばかりの坂道さんは、朝から夜までテレビを付けっぱなしにするほどのテレビ愛の持ち主。
「テレビが大好き」と公言し、さらに本が好きで好きな雑誌は書店に行って買うという彼女は、その年齢にしてはともすれば「珍しい人」にカテゴライズされてしまうかもしれない。
けれど、どうして好きなのかを丁寧に話してくれるのを聞くにつれ、大人らしい女性やファッションへ憧れを抱く彼女の内面が明らかになっていった。
坂道みるは純粋に、好きなものを好きとはっきりいうことができる凜とした人だ。若さに油断することなかれ。目の前にいるその女性は、きちんとした自分の軸とバランス感覚を持った、とてつもなくしっかりした女の子であったのだ。
取材・文:岡本尚之 写真:永峰拓也 衣装提供:BLACK BRAIN Clothing
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寝ても覚めてもテレビが大好き!
小学校の時は恥ずかしくてスカートが履けなかった
──坂道さんはすごいテレビっ子らしいですね。坂道みる(以下、坂道) テレビがほんとうに好きです。めちゃくちゃ大好き。外出があるときはその直前まで見ているかもしれません。予定がない日はずっと。
あとはNetflixを付けっぱなしにして、当時配信されていた「ハリ―・ポッター」を最初から全シリーズずっと流していたこともありました(笑)。
それ以外は…そうですね、スマホをいじっていますかね。
──スマホでは何をしているんでしょうか。
坂道 TwitterやInstagramでかわいい子を見ているのが至福の時間…。かわいい子を見るための専用アカウントもつくっているくらいです(笑)。
もともとはE-girlsにいた、るなりお(山本月、稲垣莉生)ちゃんのファンから始まったので、今はずっとYouTubeやインスタを見ている感じです。るなりおちゃん、特にファッションが素敵で憧れます。
大人らしいファッションにあこがれて
──いつ頃からファッションに興味があったんですか?坂道 小学生の頃、スカートが恥ずかしくて履けなかったんです。男の子っぽい服装で学校に行っていました。
何でかというと、女の子っぽいもの、たとえば『プリキュア』みたいなものが恥ずかしかったんですよ。もちろんアニメは好きで見ていたんですけど、それもこっそり隠れてでしたね(笑)。
本当は好きだけど人には言えないし、自分がかわいらしくて女の子らしい格好をするなんて…「恥ずかしすぎるっ!」みたいな感じでした。小6の時に初めてスカートに挑戦してみて、頑張って履き続けるんですけど(笑)。そこからファッションが好きになりました。
FRAY I.D(フレイアイディー)やSNIDEL(スナイデル)とか、大人っぽいのが個人的には好きで…。ブランドのアイテムは高校生くらいから買い始めたんですけど、それからずっと好きで今も買いに行ったりしていますよ。
──ファッションの情報ってどうやって探してるんですか? SNSなど?
坂道 SNSもですが、紙の雑誌が多いですね。『美人百花』や『an・an』をよく読んでいて、それ以外にも「いいなあ」と思ったら、表紙買いをするんですよ。
特に石原さとみさんが出ていたら絶対に買いますし、田中みな実ちゃんもそう。本屋さんに行って、一気に5冊くらい買っちゃうこともあります。
タブレットやスマホで読んでいる人もかなり多いのですが、私は手に取ったり、紙をめくったり、見開きで見られるものじゃないと、実感があまり得られないというか、読んでいる気がしません。やっぱりモノとしての「本」が好きなんだと思います。
ファッション誌に限らず、かわいい表紙の写真集を見つけたらすかさず買っちゃいます。
邦画も洋画も好き。映画を観るときは劇場に
──漫画も読んだりしますか?坂道 いや、漫画は読まないんですよ。アニメの方が好きなんです。最近だと『進撃の巨人』と『ワンパンマン』を観るのが日課だったんですけど、終わっちゃって少しショック…。
『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)は途中で離脱してしまったんですけど、後から面白くなるから頑張って観なよって勧められました。結局諦めてしまうことになるのですが…(笑)。
今は『エヴァ』(新世紀エヴァンゲリオン)を観ていますね。推しは『Angel Beats!』(エンジェル ビーツ)と『進撃の巨人』。絶対観てください!
海外の作品だと、ドラマになっちゃうんですが、全部観たのは『プリズン・ブレイク』だけ。ほかの海外ドラマは長すぎて続かなかったんですけど、『プリズン・ブレイク』はもともと地上波でやっていましたし、昔、家族で観ていたんです。
それになにより、登場人物がかっこいいからモチベーションが上がります(笑)。
──日本の実写映画は観ますか?
坂道 園子温監督の『冷たい熱帯魚』、すごく印象に残ります。
日本の映画って良いですよね。映画館で『万引き家族』や『凶悪』を観てわくわくしたので、私は頭を使う系のお話が好きなんだなと分かりました。
たくさん映画館で観たい作品があるので、早く行きたいです! 『天気の子』もですし、大好きな玉城ティナちゃんが出ている『Diner ダイナー』もですね。テレビで映画の予告や番宣を観て良いなと思ったらすぐに劇場へ。 ──そこでもテレビが活躍するわけですね!
坂道 特に4チャンネル(日本テレビ)です。あそこはたくさん映画情報を出してくれるんですよ~(笑)。ただ、映画のために観ているわけではなくて、ニュースをしっかり見ています。
私を育ててくれたのは、昔からずっと4チャン。小学校の頃から、朝起きると『ZIP』から始まって『スッキリ』を観る。4チャンって、ほかのチャンネルよりもポップですし、バラエティ要素が強いのが面白いんです。
たとえば今も、Twitterで知らない情報がトレンド上位に来ていると、「テレビで見落とした!」って悔しくなってしまう。朝から夜まで4チャンからチャンネルを変えないので、起きてから眠るまでずっと日テレの番組がついていますね(笑)。
イチオシの番組は『アナザースカイ』です。ゲストの人の私生活が見られるし、いろんな場所に行って羨ましいなって。日テレさん! 早く石原さとみさんを出して(笑)!
坂道みるが惹かれる「大人らしさ」
──さきほどおっしゃっていた玉城ティナさんと石原さとみさん、どんなところが魅力なんですか?坂道 共通点がないように見えるかもしれませんが、お二人とも、大人らしくてきれいですよね。
ロリロリしたアイドル的なかわいさが好きではないので、乃木坂46でいったら白石麻衣ちゃん推しですし、女性として憧れられる人が好きです。自分もそうなのですが、同性からの支持ってすごく嬉しいんですよ。
実は、ゆうこりん(小倉優子)も好きです。
──ゆうこりん? って、ほかの人と比べると、印象が違うような気がしますが。
坂道 「きゅん、ぷん、ぽん」みたいなイメージではないですよね。昔はかわいらしいキャラの方でしたけど、今は家庭も仕事も両立している大人。その感じに憧れるので、ゆうこりんさんすごく良いなと思っています! 坂道みるさん出演作品をチェックする(FANZA)
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連載「ガール・ミーツ・ストリート」
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坂道みる
セクシー女優
S1専属女優。FANZAアダルトアワード2019優秀新人賞受賞。
公式Twitter:https://twitter.com/sakamichi_miru/
公式Instagram:https://www.instagram.com/miru_mirugram2/
永峰拓也
写真家
1985年生まれ。
雑誌、広告等でポートレートを中心に撮影。
HP:https://www.takuyanagamine.com/
BLACK
ファッションブランド
ディレクター・iLLNESSが手がけるストリートブランド。2015年頃より不定期にインターネット上で販売を開始し、ストリート/ネットカルチャーに敏感なユース世代を中心に絶大な人気を集めている。YouTuberのマホトさん、ラッパーのJinmenusagiさんやJUNKMANさんらが好んで着用。ラフォーレ原宿や#FR2にてポップアップストアも開催。
公式HP:http://blackbrain.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/blackxbrain/
連載
どこかの誰かが、飲み屋でこぼした言葉に「新しいカルチャーはいつも、ストリートから生まれる」というものがあった。そうだ、新しいカルチャーはいつだって、ストリートから生まれてきた。 若者たちがカウンター・カルチャーの狼煙をあげたのだって、どこかの街の一角だった。誰も立ち入らないガレージだった。コンビニの駐車場にあるパーキングブロックに座って話しながらでも、何らかの文化は生まれてきた。ストリートは何も路上でなくてもいい。 街のクラブや小汚いライブハウス、人の気配のしない居酒屋。きらびやかなタワーのラウンジからだって、カルチャーは生まれてきた。誰もがその場所を、「ストリート」だと認識する限り。 本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。
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