本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。連載第4回は、『HUNTER×HUNTER』『カードキャプターさくら』などのアニメや漫画をこよなく愛するこの女性が登場!
その動きから読み取ることができるのは、単にカルチャーを消費するだけではなく、自らも新しいカルチャーをつくり出そうという姿勢だ。そんな橋本が、普段とは異なるファッションをどう着こなすかにも注目してほしい。
取材・文:岡本尚之 写真:永峰拓也 衣装提供:BLACK BRAIN Clothing
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セクシー女優・橋本ありなの考える「かわいい」の定義
スタイルがよくなる秘訣は、引きこもり?
橋本ありな(以下、橋本) フェミニンな服を着ることが多いです。レース、花柄、ピンクで、ワンピースみたいな服。「とりあえず女の子だから、まあ着るよね」という感覚ですね。最近はゆるいファッションを着ることも増えてきたのもあって、今日の服は結構好きです。
──「女の子らしい」服装についてどう定義されていますか?
橋本 すべてが「かわいい」に集約されるものだと思っています。「かわいい」という価値観って、要するにフィーリングであって、漠然としたものですよね。私が見て、かわいいと思ったらかわいい、秒で決まっちゃいます。そこに複雑な価値観みたいなものはなくて、「私が好きなものはかわいい、嫌いなものはかわいくない」で簡単に説明できるかもしれません。
その一方で、「かっこいい」とは思うことがほとんどないんですよ。好きになるタイプもかわいい人で、かっこいい人に惹かれたことが私の人生で一度もないんです。
──橋本さんはスタイルがものすごくいいのでびっくりしたのですが、 なにか努力はされていますか?
──引きこもっていた間は何をされていたんですか?
橋本 二次元を消費していました。三次元というか、「人間が苦手」という前提があるんです。人が出ている映像を観るのがあまり得意じゃなかったから、引きこもっている時は実写映画、ドラマはまったく観なかったんですよね。
『HUNTER×HUNTER』『カードキャプターさくら』にハマる
橋本 うーん……人間と関わるのがあまり得意ではないので、家にいる時くらいはお休みしたいというのがあります。逆に洋画はちゃんと観られるんですよ。外国の方って、住んでいる世界が違う存在だと思っているから。
逆に、漫画やアニメは大好きなので、引きこもり期間は延々とアニメを観ていました。最近だとアニメの『HUNTER×HUNTER』にハマっていて、ついに3周目(笑)。お母さんが99年版のファンだったので、その影響で私は2011年版を見始めるようになりました。ほかには『カードキャプターさくら』も大好きで。ちょっと昔のアニメの方が、絵が温かくて好きなんですよ。
──漫画だと最近は何を読まれていますか?
橋本 『ヒナまつり』ですね。最初はアニメから入ったんです。ギャグ漫画が好きじゃなかったんですけど、かなりぶっ飛んでいる内容が面白くて、苦手意識なく読めるようになりました。
ジャンルでいうと、泣ける系よりはファンタジー作品をよく読みます。あっ、『四月は君の嘘』は泣ける系だけど、テーマがしっかりしているから良いなあと思いました。
──お休みの日は基本、インドアな生活をされているんですか?
橋本 最近は外にいることが増えました。人が多いところにはあまり行きたくないので、家の周りをお散歩してみたり……あとは、なぜかジェットコースターが昔から大好きなんですよ。絶叫系が大好き。絶叫系って、普段生活していたら経験できない、嫌な感覚じゃないですか? それを体験できるのが面白すぎて。もう少ししたら富士急ハイランドに行くんですけど、楽しみでしょうがないです。
これから目指すのは「田中みな実」のような女性
橋本 いや、それはあくまで趣味レベルですね。うーん、そういえば、私の家はカーテンが真っ黒の遮光なので、光が一切入らないようにしているんですよ。
休日はアラームをセットしないんですけど、朝、目覚めたときにカーテンを開けて晴れていると一番幸せを感じます。それで気分も変わるんですよ。占いみたいな感じで、一日がそれで決まると思っています。ほかにはゲームをするのも幸せです。テトリス、永遠にやっていられますからね(笑)。
──今後はどういった女性になっていきたいと思いますか?
橋本 田中みな実さんです。万人受けはしないと思うんですけど、ずっとかわいいを貫いている人じゃないですか。彼女のぶりっ子はとてもかわいいと思います。だんだん服の路線も変わってきていますけど、「かわいい」からは絶対にズレていないじゃないですか。そこに憧れを感じてしまうんです。
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連載「ガール・ミーツ・ストリート」
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関連リンク
橋本ありな
セクシー女優
1996年12月15日生まれ。S1専属女優。アイドルユニット「un panopticon girl」(アン・パノプティコンガール)所属。
公式Twitter:https://twitter.com/arinahashimoto1?lang=ja
公式Instagram:https://www.instagram.com/arina_hashimoto1215/
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永峰拓也
写真家
1985年生まれ。
雑誌、広告等でポートレートを中心に撮影。
HP:https://www.takuyanagamine.com/
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BLACK
ファッションブランド
ディレクター・iLLNESSが手がけるストリートブランド。2015年頃より不定期にインターネット上で販売を開始し、ストリート/ネットカルチャーに敏感なユース世代を中心に絶大な人気を集めている。YouTuberのマホトさん、ラッパーのJinmenusagiさんやJUNKMANさんらが好んで着用。ラフォーレ原宿や#FR2にてポップアップストアも開催。
公式HP:http://blackbrain.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/blackxbrain/
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連載
どこかの誰かが、飲み屋でこぼした言葉に「新しいカルチャーはいつも、ストリートから生まれる」というものがあった。そうだ、新しいカルチャーはいつだって、ストリートから生まれてきた。 若者たちがカウンター・カルチャーの狼煙をあげたのだって、どこかの街の一角だった。誰も立ち入らないガレージだった。コンビニの駐車場にあるパーキングブロックに座って話しながらでも、何らかの文化は生まれてきた。ストリートは何も路上でなくてもいい。 街のクラブや小汚いライブハウス、人の気配のしない居酒屋。きらびやかなタワーのラウンジからだって、カルチャーは生まれてきた。誰もがその場所を、「ストリート」だと認識する限り。 本連載は、ストリートから浮かび上がるポップ・カルチャーにスポットを当て、いつもとは別の顔をした、さまざまな女性たちの新しい一面を発見していく。
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