ルミネ荻窪が10月6日、無断トレースが指摘されていた漫画家/イラストレーターの江口寿史さんが手がけた「中央線文化祭2025」の広告ビジュアルについて、「今後一切使用しない」と発表した。
該当のイラストを巡っては、江口寿史さんがInstagramで見かけたモデル/俳優/文筆家・金井球(かないきゅう)さんの顔写真を、本人の許可なくトレースして制作。
イラスト公開後、本人から連絡を受けて事後承諾を得たという一連の過程について批判が集まり、ルミネ荻窪ではイラストを使用した告知ビジュアルを一時的に撤去していた。
「中央線文化祭」江口寿史登壇トークショーも中止に
「中央線文化祭」は、中央線沿線の様々な文化に思いを馳せ、新たな文化の交差点となることを目指し、2023年にルミネ荻窪がスタートしたイベント。
2025年は「マンガ・アニメ」をフィーチャーして、10月18日(土)・19日(日)に開催。周辺にアニメ制作会社がいくつもある中央線らしい漫画・アニメのカルチャーと、音楽やトーク、展示、飲食などの楽しみが交差したイベントになるという。
ルミネ荻窪は今回の発表で、「告知ビジュアルに関して、必要な確認をおこなった結果、制作過程に問題があったことを重く受け止め、該当ビジュアルを今後一切使用しないことといたします」と報告。
加えて、「また、10月19日(日)12時30分から予定されておりましたトークショー『中央線と漫画と人生と』についても中止とさせていただきます」と説明し、江口寿史さんが登壇予定だったトークイベントの中止を発表した。
「中央線文化祭2025」のトークイベント/画像は江口寿史さんのXから
無断トレース疑惑のイラスト、デニーズも「使用控える」
『すすめ!!パイレーツ』『ストップ!! ひばりくん!』などの漫画に加え、様々なアーティストや広告のイラストを手がけてきた江口寿史さんの無断トレース問題。
ルミネ荻窪の「中央線文化祭」のイラストで問題が発覚して以降、現在までに「Zoff(ゾフ)」やデニーズといった他の企業でも、過去のキャンペーンイラストなどに無断でのトレース疑惑が指摘されている。
そうした指摘を受けた各社は確認作業に追われているが、10月6日にデニーズもルミネ荻窪と同様の内容を発表。
デニーズの発表/画像は公式サイトから
「江口寿史氏デザインのイラストにおいて、その制作過程を現在確認作業中でありますが、本件が与える影響を鑑み、当社ブランドでの江口寿史氏デザインのイラストの広告等媒体物につきまして、使用を控える対応を取らせていただくことといたしました」と報告している(外部リンク)。

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