メガネブランド・Zoffを展開する株式会社インターメスティックが10月22日(金)、イラストレーター・江口寿史さんが2018年に制作した広告用イラストに関する調査結果と今後の対応を公式サイトで発表した。
Zoffの報告によれば、2018年に同社が依頼したイラスト2点について、雑誌に掲載された写真を権利者から許諾を得ず、参考にして制作した旨が、江口寿史さんから伝えられたという。
“権利者から許諾を得ないまま参考に制作した” 江口寿史本人が説明
声明によると、2018年に同社がキャンペーン用として依頼したイラスト4点について、インターメスティック社は江口寿史さんおよび広告代理店など関係各位に対して調査を実施。
イラスト4点のうち2点については「雑誌に掲載された写真を、モデルの方ご本人や撮影者、出版社などの権利者から許諾を得ないまま参考に制作した」と江口寿史さん本人から説明があったという。
江口寿史さん
残る2点については、江口寿史さんの知人をモデルとして本人が撮影した写真をもとに制作されていたことが確認された。
インターメスティック社は該当する関係者に経緯の説明と謝意を伝えており、「補償については関係者間で協議中」としている。
インターメスティック社「制作過程において権利への配慮が不足していた」
インターメスティック社は声明の中で、「トレースや写真を参考にすることは、イラスト表現の一つとして尊重されるべきもの」と言及。
続けて、今回の問題の本質として、「制作過程において権利への配慮が不足していた」「権利許諾の確認および報告の手続が不十分であった」点にあるという見解を示した。
その上で今後は、広告制作における権利確認と管理体制を見直す方針を明らかにした。
広告イラストの無断トレース疑惑が物議を醸した江口寿史
江口寿史さんを巡っては、制作したルミネ荻窪「中央線文化祭2025」の広告イラストについて、10月からSNSを中心に写真の無断トレース問題として議論が紛糾。
ファミリーレストラン・デニーズなど、江口寿史さんが過去に手がけた企業のキャンペーン広告のイラストなどについても、無断でのトレース疑惑が波及した。
Zoffも10月4日、公式Xを更新。「江口寿史氏とのキャンペーン企画で使用されたイラストについて、多くの皆さま、該当モデルの方にご心配、ご迷惑をおかけしておりお詫び申し上げます」と謝罪。事実関係を精査し報告すると説明していた。
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