“なぜあるものが 「クール」になるのか? スタイルの革新はいかにして生まれるのか?”
そうした問いを考える書籍『STATUS AND CULTURE ――文化をかたちづくる〈ステイタス〉の力学 感性・慣習・流行はいかに生まれるか?』が、筑摩書房から8月1日(木)に刊行される。
歴史的事例と様々な学問の知識を統合した、カルチャーについての理論書となっている。
個人の重要度を示す指標「ステイタス」でセンスや流行を分析
本書のテーマであるトレンドについて、Amazonなどに掲載された紹介文では、「一部の過激な行動から始まり、反発を生むが、徐々に許容され、ついには一般化する」ものだと解説。
例として、ビートルズ(The Beatles)の髪型・マッシュルームカットを挙げ、「各世代から反発を招き、社会を分断するほどの騒動を全世界に巻き起こした。しかし現在では受け入れられ、むしろクラシカルな髪型となっている」と評した。
そうした我々の文化に起こるトレンドの変化を、本書『STATUS AND CULTURE』では、個人の重要度を示す非公式な指標「ステイタス」を求める過程の産物として説明。
この「ステイタス」という概念を用いて、捉えがたいものとされてきたセンスや真正性、アイデンティティ、階級、サブカルチャー、アート、ファッション、流行、スタイル、リバイバルなどの現象を分析するという。
日本のファッション文化に精通した著者が「文化の謎」に迫る
『STATUS AND CULTURE』の著者は、デーヴィッド・マークスさん。
日本の音楽、ファッション、アートについて『THE NEW YORKER』『POPEYE』などで執筆。ノンフィクション『AMETORA――日本がアメリカンスタイルを救った物語』を刊行している。
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出版社 : DU BOOKS
発売日 : 2017/8/18
『STATUS AND CULTURE』では、「なぜ人は必然性のない行動を集団で一斉に取りはじめるのか」「独自のスタイルや慣習、センスはどのようにして生じるのか」「なぜトレンドは移り変わり、わたしたちは行動を変えるのか」「インターネットは〈ステイタス〉の構造と価値に何をもたらしたか」といった文化の謎に迫る。
『STATUS AND CULTURE』目次
日本の読者に向けた序文
はじめに 文化とステイタスのタブーにまつわる大いなる謎
第1部 ステイタスと個人
第1章 ステイタスの基本原則
第2章 慣習とステイタス価値
第3章 シグナリングとステイタスシンボル
第4章 センス、真正性、そしてアイデンティティ
第2部 ステイタスと創造性
第5章 階級と感性
第6章 サブカルチャーとカウンターカルチャー
第7章 芸術
第3部 ステイタスと文化の変化
第8章 流行のサイクル
第9章 歴史と連続性
第4部 二十一世紀のステイタスと文化
第10章 インターネットの時代
まとめ ステイタスの平等化と文化の創造性
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出版社 : 筑摩書房
発売日 : 2024/8/1
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