社会学者・中山淳雄さんの著作『キャラクター大国ニッポン-世界を食らう日本IPの力』が5月9日(金)、中央公論新社から刊行される。
世界中にファンをつくり、多大な金額で経済を動かし続けている日本のキャラクターたち。
本書では、実際に成功を果たした1980年から現在まで25のキャラクターについて、その仕掛けと道のりを辿り、コンテンツビジネスを成功に導くヒントを探る。
IPプロジェクトの海外展開を担当してきた研究者・中山淳雄
中山淳雄さんは、早稲田/慶應/立命館大学で研究員として活動する、エンタメ社会学者。
過去には、バンダイナムコスタジオとブシロードで、カナダ/シンガポールにおけるメディアミックスIPプロジェクトや、アニメ/ゲーム/スポーツの海外展開を担当。
現在はエンタメ事業のコンサルティングを手がけるRe entertainmentを創業したほか、Webメディア「Gamebiz」の記者や政策アドバイザーとしての顔も持ち、コンテンツの海外展開をライフワークとしている。
流通構造やユーザー側の意識などからIPのもたらした経済圏を定量的に分析
本書では、「コンテンツがヒットするかどうか」を決めるのはコンテンツ自体の魅力だけではないと説明。
流通構造やユーザー側の意識、コンテンツ運営の在り方、マーケティングなどの要素を紹介し、実例から各キャラが生み出した経済圏を定量的に分析している。
これまでにも、精神科医・香山リカさんの著作『87%の日本人がキャラクターを好きな理由』などでも取り上げられてきた、日本の文化とキャラクターIPとの関係性。
社会学者による分析で、どのようなコンテンツビジネスのヒットの図式が明らかになるのかが注目のポイントと言えそうだ。
<目次>
第1章 特撮とアニメ――半世紀越えてなお最盛を誇る老舗IP
第2章 「連載」の魔力――週刊マンガ誌にみる日本型IPビジネスの創成
第3章 物語から自由に遊ぶ環境づくりへ
第4章 1社包括型の管理体制で世界へ挑む
第5章 インタラクティブメディアが可能にしたファンとの共創
第6章 次世代の世界レベルIPを目指して

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