奇妙で無骨で美しい──イタリアで独自進化した「ブルータリズム建築」の写真集刊行

奇妙で無骨で美しい──イタリアで独自進化した「ブルータリズム建築」の写真集刊行
奇妙で無骨で美しい──イタリアで独自進化した「ブルータリズム建築」の写真集刊行

『イタリアのブルータリズム建築』の書影

  • 7 images

たま〜に見かける変わった形をした建物、あれに妙に心惹かれる気持ち、ありますよね。

無造作に増築された凸凹の家や、ギラギラしたラブホテルとか。車で走っているとふいに視界に現れたり、普通の街並みの中で異様な存在感を放っていたりする建物。良いんですよね。

そんな個性的な建物の写真を、イタリア全土から集めた書籍『イタリアのブルータリズム建築 無骨ながらも美しいコンクリートデザイン』が、7月8日にグラフィック社から刊行されました。

個人の邸宅、教会、そして墓地まで──140点以上のコンクリート建造物を収録しています。

【画像】イタリア全土から選りすぐられた“コンクリート建築物”

「ブルータリズム建築」とは? イタリアで独自の進化を遂げた建築様式

書籍のタイトルにも使用されているブルータリズムは、イタリアで独自の進化を遂げた建築様式です。

生の素材や構造要素を優先するミニマリズムの美学を持っており、広い意味では"コンクリート打放しの建物”となります。

『イタリアのブルータリズム建築』に収録される建築物①

「これらの建造物は、勇気と、ちょっとした狂気と、ユートピアを追い求める気持ちの産物なのだ」

著者の一人であるロベルト・コンテさんとステファノ・ペレゴさんは、絵画のような街並みと自然が美しく共存するイタリアの街並みとは違う、“後背地(ヒンターランド)”と呼ばれるエリアのそばで生まれ育った写真家。

廃墟と化していった巨大な工業用地の荒れ果てた建造物に魅了された著者たちが、その姿を写真に収めたのが本書となります。

『イタリアのブルータリズム建築』に収録される建築物②

「それぞれがポストカードに印刷されているのとは異なるイタリアの姿を表現している。鉄筋コンクリートによって具現化されたこれらの建造物は、勇気と、ちょっとした狂気と、ユートピアを追い求める気持ちの産物なのだ」と著者たちが語る、ブルータリズム建築の一端を知ることができる一冊です。

この記事どう思う?

この記事どう思う?

古本屋で昔の写真集を探すと楽しいのでオススメです

写真家 佐藤健寿「バーチャル軍艦島」を撮影 渋谷で世界遺産の体験展示開催.jpg

写真家 佐藤健寿「バーチャル軍艦島」を撮影 渋谷で世界遺産の体験展示開催

写真家・佐藤健寿さんが撮影したバーチャル軍艦島の写真を展示する「渋谷軍艦島展」が、1月15日(月)まで渋谷文化村通りのハビウル渋谷で無料で開催されている。 世界遺産をはじめとする貴重な自然や文化を3Dデータ化して保存。様々な企業・団体と3Dデータを活用し、保全活動に還元していくプロジェクト「HERITAGE DAT…

kai-you.net
VRChat写真集『迷子』無料公開 幻想的な世界巡る「VR写真の到達点」.jpg

VRChat写真集『迷子』無料公開 幻想的な世界巡る「VR写真の到達点」

VRの世界で撮影された「迷子」をテーマとするデジタル写真集『迷子』が、5月20日よりBOOTHで無料公開されている。 写真集のモデルを担当したのは、バーチャルYouTuber(VTuber)のViANKiE(ヴィアンキィ)さん。撮影・レタッチはヴィアンキイさんをプロデュースするクリエイター・パパさんが担当している。 VRChat内…

kai-you.net

関連キーフレーズ

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。