米山舞、2年ぶりの個展「arc」開催 自身の成長曲線とアニメーションの軌跡を表現

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恩田雄多
米山舞、2年ぶりの個展「arc」開催 自身の成長曲線とアニメーションの軌跡を表現
米山舞、2年ぶりの個展「arc」開催 自身の成長曲線とアニメーションの軌跡を表現

米山舞さんの約2年ぶりの個展「arc」メインビジュアル

イラストレーター/アニメーション作家・米山舞さんの約2年ぶりとなる個展「arc」が、12月6日(土)〜28日(日)まで東京・銀座のGINZA SIX 6F 銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUMで開催される。

展覧会では、壁面に並ぶ一枚一枚のカットによって描かれる連続性、時間をテーマにした作品の視線誘導、そして彫刻を含めた立体インスタレーションによって、アニメーションの軌跡とその背後にある思いを可視化。

これまで様々な表現の掛け合わせを模索し、作品に新たな価値を生み出してきた米山舞さんによる、“動き”の概念を空間に表現する試みとなるという。

時間と空間を表現するイラストレーター/アニメーター米山舞

クリエティブスタジオ・SSS by applibot(トリプルエス バイ アプリボット)に所属する米山舞さんは、イラストレーター/アニメーター/アーティストとして活動している。

米山舞さん

アニメーターとして、『キズナイーバー』キャラクターデザイン/作画監督、『サイバーパンク:エッジランナーズ』や『LAZARUS ラザロ』のEDアニメーション監督、『New PANTY & STOCKING with GARTERBELT』バンクシーン原画など、現在も第一線で活躍中。

イラストレーターとしては、様々な装画や広告などを手がけ、映像監督としてCMやMVなどで印象的な作品を発表している。

アーティストとして手がけた作品群は、美しい流線を特徴としながら、今にも動き出しそうな躍動感のある力強さをもあわせ持つ。現代イラストレーションシーンにおける重要なモチーフである瞳のインパクトも抜群だ。

また、2021年にイギリス・ロンドンで開催された展覧会「START ART FAIR2021」に出展した作品『00:00:00:00』に代表される動きの連続性を感じさせる表現は、アニメーターならではの時間芸術と空間芸術を組み合わせた試みで、米山舞さんの代名詞と言っても過言ではないだろう。

米山舞、展覧会「arc」で自身の成長曲線を描く空間を表現

また米山舞さんといえば、UV印刷など新しい技術や手法をいち早く取り入れ、展覧会におけるイラストレーション展示の新たな可能性を切り拓いてきた。

多様な表現があふれる中で、改めて「描く」「創る」という行為そのものと向き合い、自身の中に積み重なった思考や感情を浄化しながら、新たな形へと昇華することを目指している。

そんな米山舞さんのプロセスを、成長曲線として表現するのが、2年ぶりとなる展覧会「arc」だ。会場では、完全アナログのドローイングやアニメーション、シルクスクリーン、デジタルプリントなど、多様な技法による新作を多数公開する。

タイトル「arc(円弧・曲線・成長過程)」が示すように、一つひとつの瞬間が結びつき、作家自身の成長の軌道を描く空間として、創作が続いていく“動き”を表現するという(※作品は全て販売予定)。

なお会場では、2023年に発売した作品集『EYE YONEYAMA MAI 米山舞 作品集』(パイ インターナショナル)を収納した、新規描き下ろしイラストを用いたスリーブ付き画集の特装スリーブ版を先行販売。会期中にはサイン会やトークショーも予定されている。

『EYE YONEYAMA MAI 米山舞 作品集』特装版用に描き下ろされたアート「EYE ‘25」

また個展に先立ち、11月1日(土)~12月25日(木)まで、銀座 蔦屋書店で開催されるクリスマスフェアに、米山舞さんの作品「EYE ‘25」のクリスマスver.がメインビジュアルとして採用。11月中旬より店内特設ディスプレイとして展示されるほか、ビジュアルを使用したグッズキャンペーンも実施予定だ。

クリスマスフェア用に制作した新規アート「EYE - noël」

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イベント情報

YONEYAMA MAI EXHIBITION “arc”

会期
2025年12月6日(土)~12月28日(日)
時間
11:00~20:00 ※最終日のみ18:00閉場
会場
GINZA SIX 6F 銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
⼊場
無料
共催
銀座 蔦屋書店 / 株式会社アプリボット
協力
SSS by Applibot

︎米山舞について
長野県出身。
イラストレーター・アニメーター・アーティスト。アニメーション会社に在籍したのち2018年からイラストレーターとして装画・広告などを手掛け、映像監督としてもCMやMVなどで印象的な作品を発表している。
また、精力的に個展を行う中で最新技術を探し出し、デジタルイラストレーションの可能性を常に模索し作品を発表している。
2019年には初個展となる「SHE」、2021年個展「EGO」を開催、2023年PARCO MUSEUM TOKYOにて開催された「EYE」はアクリルにUV印刷を施したレイヤー作品を多く発表し業界内外で注目を集めた。
イギリス・ロンドンのサーチギャラリーで開催された展覧会「START ART FAIR2021」に出展した作品『00:00:00:00』は16枚の作品から構成される集合作で、時間芸術と空間芸術の組み合わせによるアニメーター出身のイラストレーターとしての来歴を象徴するような作品になっている。


略歴
「キルラキル-KILL la KILL-」総作画監督補佐/作画監督/原画
「キズナイーバー」キャラクターデザイン/作画監督
「ダーリン・イン・ザ・フランキス」作画監督/エンディング演出・作画
「プロメア」ビジュアルデベロップメント
「サイバーパンクエッジランナーズ」EDアニメーション監督/絵コンテ/演出/原画/撮影
「Newパンティアンドストッキング」バンクシーン原画
「RADIO EVA」キービジュアル
「YOKU/Eve」アニメーションディレクター/絵コンテ/キャラクターデザイン/原画
カネボウ化粧品「KATE」キービジュアル/パッケージビジュアル
「LAZARUS」EDアニメーション監督/絵コンテ/演出/原画

出展歴
2019年 個展「SHE」pixiv WAEN GALLERY
2021年「START ART FAIR2021」出展
2021年 個展「EGO」anicoremix gallery
2023年 個展「EYE」PARCO MUSEUM TOKYO
2024年「ARTISTS' FAIR KYOTO2024」 選出
2024年「ART SESSION by 銀座 蔦屋書店」出展

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