YouTube「AI生成」明示を義務化 違反する動画は削除等の罰則対象に

YouTube「AI生成」明示を義務化 違反する動画は削除等の罰則対象に
YouTube「AI生成」明示を義務化 違反する動画は削除等の罰則対象に

UnsplashAlexander Shatovが撮影した写真

YouTube生成系AIに関する新たなガイドラインを発表した。

生成系AIを利用したコンテンツにはその開示が義務付けられ、視聴者向けにはAIによって作成されたことを明示するラベルが導入される。

また、特定可能な個人を模倣した生成AIコンテンツに対しては、ユーザーやパートナーから削除要望が出せるようになる。

AIを利用したコンテンツにはラベルが表示されるように

YouTubeの発表によれば、この変更は今後数カ月にわたって実施。

表示されているコンテンツがAIによる合成であることを視聴者に対して通知するアップデートが導入される。

説明パネルに追加されるラベル

このガイドライン違反した動画は削除の対象になる他、YouTubeパートナープログラムの停止やその他の罰則の対象となる場合がある。

同じくアーティストの歌声を模倣した生成系AIによる音楽コンテンツの削除を、レーベルなどの音楽パートナーがリクエストできる機能も導入。

削除の要望を出せるレーベルの数は数ヶ月かけて拡大していくようだ。

ビデオプレーヤーに追加されるラベル

なお、削除の判断はニュース報道、合成ボーカルの分析、批判の対象になるかなど、複数の要素を考慮するため、すべてのコンテンツがYouTubeから削除されるわけではないとしている。

4月から話題の続く生成系AIを利用した音声・動画コンテンツ

生成系AIに関して4月、AIによる合成によってドレイク(Drake)さんやザ・ウィークエンド(The Weeknd)さんの声に似せた楽曲がSpotifyなどに公開され話題となった。 国内でも、VTuberのおめがシスターズがAI技術を駆使したボイスチェンジャー「RVC」を利用した動画を公開。

ストリーマーシーンでも8月、配信者の声を学習させたAIによる「歌ってみた」動画が注目を集めた。 こうした状況に対してYouTubeも対応。

8月には、生成系AIの音楽制作などでの適切な活用に向けたプロジェクト「YouTube Music AI Incubator」をUNIVERSAL MUSIC GROUPと共同して推進していくことを発表している。

「Dream Screen」によって生成されたコンテンツに追加されるラベル

9月にもショート動画の背景をAIで生成する新機能「Dream Screen」を発表。なお、これらの機能を利用した動画については、より明確なラベルが付与されるという。
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