浦沢直樹と米山舞が対談 生成AIにも言及し、イラストレーションの未来を語る

漫画『PLUTO』の原作者・浦沢直樹さんと、イラストレーター・米山舞さんの対談動画が公開された。

漫画とイラストというジャンルは違えど、共に“絵”で大きな実績を残してきた2人の異才が、対談を通して絵描きの未来と創作意欲を解き明かす。

【画像】対談中に浦沢直樹さんと米山舞さんが描きあげたイラスト

漫画家・浦沢直樹とイラストレーター・米山舞が対談

浦沢直樹さん(右)と米山舞さん(左)

浦沢直樹さんは『20世紀少年』『YAWARA!』『MONSTER』などで知られる漫画家。

それら自身の著書の累計発行部数が1億4000万部を超えており、世相とリンクする物語をエンターテインメントに昇華させることに挑戦し続けている。

米山舞さんは、アニメーターとしてTVアニメ『ソードアート・オンライン』や『キルラキル -KILL la KILL-』の作画監督、『キズナイーバー』のキャラクターデザインを担当。

イラストレーターとしては、5月に開催した自身二度目の個展となる「EYE」で、イラスト自体を平面表現だけではなく立体表現としても魅せることにも成功し、新たなエンターテインメントの境地を切り開いてきた。 そんな2人は対談の中で、互いの絵のタッチ・描き方に言及。

さらに、昨今注目を集める画像生成AIに触れており、浦沢直樹さんは「色々と考えてみると、AIがしている作業は僕らがやりたいこと、描きたいことだから、楽しみを渡してしまうような気がする」とコメント。

これに米山舞さんは「影を付ける作業なんかは渡したくない」と共感した。

一方、米山舞さんは「あくまで表現のツールであって、大変なところを一部お願いするような、持ちつ持たれつの関係なのかな」、浦沢直樹さんは「AIを使わないと表現できないような壮大なアイデアを頭の中で考えることが重要かもしれないし、その頭の中のイメージを出す時に協力してもらう」と、AIとの共生を模索する一面も覗かせている。

浦沢直樹の原作をアニメ化した『PLUTO』

『PLUTO』予告編
浦沢直樹さんの漫画を原作とするアニメ『PLUTO』は、10月26日からNetflixで独占配信中。

制作プロデュースをジェンコ、アニメーション制作をスタジオM2が担当した。

同名の原作は、手塚治虫さんの代表作『鉄腕アトム』の一遍として絶大な人気を博した『地上最大のロボット』を、浦沢直樹さんが長崎尚志さんのプロデュースによって漫画化したもの。

“人間と高性能ロボットが共生する近未来”で起こる上質なサスペンスドラマは、手塚治虫文化賞マンガ大賞や、“漫画界のカンヌ”と称されるアングレーム国際漫画フェスティバルのインタージェネレーション賞を獲得。

国内外で高い評価を得ており、単行本の全世界累計発行部数は1000万部を超えている。
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