「Wild Wordless World」はパフォーマンスとトークで構成される公演。
身体表現を行うダンサーと身体を持たないAIの会話を通して、「機械と人間のあいだ」を探索する。
チケットは6月21日からイープラスにて販売開始。6月23日(金)から7月2日(日)までの期間、同サービス上で随時配信される。
「機械と人間のあいだ」を探索する「Wild Wordless World」
「Wild Wordless World」は4回のパフォーマンスと、4人のゲストとの対話で構成。4公演は5月12日・13日に収録された。パフォーマンスは自由に動くドローンやロボットとの群舞、複数の対話型AI・ChatGPT(GPT-3)とのディスカッション、VR世界での舞踊などを予定。
トークゲストには、メディアアーティストの落合陽一さん、能楽師の安田登さん、ファッションデザイナーの川崎和也さん、脳科学者の茂木健一郎さんが参加。
4公演の各テーマは、「神」「死」「時」「幸」が予定されている。 毎回異なる即興のダンスと自律的なロボットの動きに、トークでのフィードバックが重なり、各回に違う印象が生まれるよう構成されている。
チケットは2000円(別途手数料)。配信/視聴可能期間は以下の通り。
第1回 2023年6月23日(金)〜2023年6月29日(木)
第2回 2023年6月24日(土)〜2023年6月30日(金)
第3回 2023年6月25日(日)〜2023年7月1日(土)
第4回 2023年6月26日(月)〜2023年7月2日(日)
東京五輪振付ダンサーと東京大学教授の組み合わせ
山田うんさんは独自のダンススタイルを貫き、ダンスカンパニー「Co.山田うん」を率いるダンサー。「十三夜」「いきのね」などの作品を発表し、芸術選奨文部科学大臣新人賞や江口隆哉賞などを受賞。東京オリンピック閉会式ではDirector of Choreographerを務め、近年は演劇の演出や脚本、作詞なども手がけている。
一方、池上高志さんは人工生命を研究する理学博士(物理学)であり、東京大学広域システム科学系の教授。『動きが生命をつくる』や『人間と機械のあいだ』、『つくって動かすALife』を著書に持つ。
また、アート活動として渋谷慶一郎さんとの「ScaryBeauty」、研究者集団・Alternative Machine Inc.との「傀儡神楽」や「Mind Time Machine II」などを展開している。
山田うん、池上高志のコメント
【山田うんさんコメント】
鳥や虫のようにこの世界に共存するロボットがいるとしたら、
私たちの振る舞いはどう変わるのだろう。
人間の願望を直接的にサポートするロボットではなく、人型のロボットでもなく、
目の前の、または思考の景色を転換する仕掛けとして、
新しい生命体があったらどんないきものだろう。
それは私たち人間を気持ちよく拡張するものだろうか。
ごちゃごちゃした生命の雑多を受け入れる容れ物、
時間を生成する装置があるとしたら、
それは、人工生命、機械との(機械を作る人との)協働ではないだろうか。
そのプロセスで私たちの生命にどんな息吹が表れるだろう。
【池上高志さんコメント】
いま、世界はLLM(Large Language Model)の出現によって、言葉に満ち溢れている。
世界は、ことば、から始まった!?
人間にとって、身体は2次的なものだろうか?
これは、意識とロボット研究における最大の難問である。
言葉が先か、身体が先か。それをダンスという身体表現を通して問い直す。
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イベント情報
山田うん×池上高志プロジェクト『Wild Worldless World』
- 出演
- 山田うん、池上高志
- 川合ロン、黒田勇、田中朝子、角田莉沙、須﨑汐理、西山友貴、仁田晶凱、望月寛斗、山崎眞結
- (第1回)落合陽一
- (第2回)安田登
- (第3回)川崎和也
- (第4回)茂木健一郎
- 主催
- 一般社団法人 Co.山田うん
- 株式会社オルタナティヴ・マシン
- 株式会社ミュー
- 協力
- 公益財団法人セゾン文化財団
- 助成
- 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成】
【本作で使われているテクノロジー】
Scene1 ドローンの群れ
ドローンに設定されてることは、① 同方向に進む ②互いに惹きつけ合う ③近づきすぎると遠ざかる。ダンサーの持つドローンも仲間だと思い群れを作ろうとする。途中から登場のドローンは、③だけのランダム作動。
Scene2. GPT3 との会話
あらかじめ、物理学者として設定された2つのGPTが、山田うん、池上高志と、回ごとのテーマで会話をする。
大きなロボット〈November〉は、Scene4の〈Johnbot〉の大型版。
Scene3. VR
VR空間の中でダンサーが踊る。この仮想風景はアーティスト荒川修作の構想した「天命反転の橋」と、その中を自律的に飛び交かう無数の「トリ」で構成。ドローンと同じく、「トリ」は予測できない運動をし群れをつくる。
Scene4. 〈Johnbot〉
地上を動く5センチのロボットは4つ足で左右に光センサーの目を持つ。右側のセンサーが光を受けると左側の足が振動し、左ならば右の足が振動する。その結果、光に近づく性質を持つ。この巨大バージョン〈November〉はGPTの会話に登場。
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