県営プールでの水着撮影会「中止要請を撤回すべき」埼玉県知事が指導

県営プールでの水着撮影会「中止要請を撤回すべき」埼玉県知事が指導
県営プールでの水着撮影会「中止要請を撤回すべき」埼玉県知事が指導

開催中止が発表されているイベント「近代麻雀水着祭2023」/画像は公式Twitterから

埼玉県が運営するプールで6月に開催予定だった水着撮影会が、直前に相次いで中止となった件について、大野もとひろ(大野元裕)埼玉県知事が6月11日にTwitterで言及した。

県として把握している事実や対応を含めて、事の経緯を説明。その上で、「プール撮影会」運営団体への「中止要請を撤回すべき旨を指導した」と報告した。

イベントのほとんどは6月10日・11日に開催予定で、要請を受け中止が決まったのは8日。そこから急転直下での撤回と、事態は数日で大きく動いている。

【開催中止を発表したプール撮影会】
・6月10日:ミスヤングアニマル/しらこばと水上公園(外部リンク
・6月10日:フレッシュ撮影会/川越水上公園(外部リンク
・6月11日:はなまる撮影会/川越水上公園(外部リンク
・6月24日・25日:近代麻雀水着祭/しらこばと水上公園(外部リンク

大野もとひろ「中止要請を撤回すべき旨を指導」

大野知事によれば、2022年12月に、しらこばと水上公園のイベント利用における「詳細な許可条件」が設けられた。

その後、この許可条件に違反した事業者が存在し、この事業者が2023年6月に公園内をイベントで利用する予定があったことから、県営の公園を管理する埼玉県公園緑地協会から埼玉県に、「6月の開催中止を求めることと、今後の水着撮影会は全て中止を申し入れること」の報告があったという。

県が公園緑地協会に説明を求めたところ、川越水上公園では同様のルールがないこと、しらこばと水上公園が中止を要請した3者のうち1者は許可条件に違反していなかったことが判明。

これを受けて、「明確な許可条件が定められていない施設において、他の施設の条件を当てはめイベントを中止させること」「条件策定後に違反が認められない者に対し中止させることは適切ではない」と公園緑地協会に通達。

その上で「しらこばと公園の1者と川越水上公園の3者の中止要請を撤回すべき旨を指導しました」としている。

許可条件の策定“前”の内容での中止に批判も

大野知事は「プール撮影会」の中止が話題となった6月9日に、許可条件の策定“前”のイベント内容によって、埼玉県公園緑地協会が中止を要請したとTwitterで説明。

これに対しては、法の不遡及(法令の効力はその法の施行以前には遡って適用されない)に反するのでは? という指摘も上がっていた。

今回の発表は、そうした反応を受けてのものとみられる。

なお、大野知事は6月11日のツイートで、今後の「プール撮影会」のルールや開催の在り方などについて、「専門家を交えた検討を協会に依頼しました」と報告。

最後に、中止を巡って日本共産党の申し入れが原因との指摘もあったが、「埼玉県、公園緑地協会として特定の政治団体等の意見に左右された事実はございません」と明言している。

新人タレントのアピールの場だった「プール撮影会」

「プール撮影会」/写真は2019年にとしまえんで撮影

グラビアアイドル、コスプレイヤー、アイドル、モデルらが水着姿を披露する有料の撮影イベント「プール撮影会」。プールが閉鎖される時期を中心に全国各地で開催されている。

出演者にはデビューしたばかりの新人や駆け出しのタレントも多く、ファンを獲得するための重要なアピールの場になっている。

6月8日、日本共産党埼玉県議会議員団らが、「プール撮影会」への公園の貸出中止を、埼玉県に対して要請(外部リンク)。

同議員団は貸出中止の理由について、「過去のイベントの動画をみると水着姿の女性がわいせつなポーズやわいせつなしぐさで映っており、明らかに「性の商品化」を目的とした興業です」などと説明している。

この要請が行われた6月8日の夜に、相次いで「プール撮影会」の中止が発表。出演者や過去に出演していたタレントが、中止に対する反発や悲しむ声をSNSに投稿するなど波紋を呼んだ。

翌6月9日には、議員団がTwitterで「プール撮影会」が中止されたことと、その理由を「『貸し出し条件が守られていないことが主催者のHPより確認されたため』です」と投稿した(外部リンク)。

なお、“貸し出し条件が守られていない”という理由については、フレッシュ撮影会を運営する植田章太郎さんが「違反した事実は一切ない」と主張していた。

「プール撮影会」運営団体は撤回求め署名活動も

6月10日にはフレッシュ撮影会と、同撮影会を事業として行う株式会社エーテルが「今回の貸切プール、水着撮影会の不当な中止に抗議し、撤回を求めるための署名活動を行います」とTwitterで発表。

オンラインの署名サイト「change.org」で賛同者を募っており、記事公開時点までに約1万1000人の署名が集まっている(外部リンク)。


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