総合格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 12 in KOBE」が、11月3日(月祝)に兵庫県神戸市のGLION ARENA KOBEで開催されている。
年末の風物詩である大晦日RIZINを2ヶ月後に控えて開催される今回は、メインカードで秋元強真選手と萩原京平選手が激突。7月の「超RIZIN.4」前後からSNSでの舌戦を含めてやり合ってきた両者による、因縁の対決が実現した。
朝倉未来選手の存在によって格闘技をはじめ、RIZINのスター候補となった19歳の秋元強真選手と、朝倉未来選手との再戦を熱望する萩原京平選手。二人にとって勝利がもたらす影響は間違いなく大きい。
「RIZIN LANDMARK 12 in KOBE」対戦カード ©︎RIZIN FF
さらに、同じくRIZINフェザー級の注目株である日本拳法出身の木村柊也選手が、ベテランのグラップラー・摩嶋一整選手と対戦。
そして、女子スーパーアトム級では、絶対王者の伊澤星花選手と大島沙緒里選手によるタイトルマッチ、地元兵庫出身のケイト・ロータス選手とイ・ボミ選手の対戦を含め、全13試合が行われる(※ヴガール・ケラモフ選手 vs. 松嶋こよみ選手の試合は、ケラモフ選手がウィルス性胃腸炎と診断されドクターストップとなり中止)。
この記事では「RIZIN LANDMARK 12 in KOBE」の全試合の結果を随時更新。リアルタイム速報でレポートする。
目次
- 1. 第1試合:KING陸斗◯ vs. ●水野夢斗
- 2. 第2試合:トニー・ララミー◯ vs. ●山内渉
- 3. 第3試合:キ・ウォンビン◯ vs. ●キャプテン☆アフリカ
- 4. 第4試合:鹿志村仁之介◯ vs. ●安井飛馬
- 5. 第5試合:雑賀“ヤン坊”達也● vs. ◯ヌルハン・ズマガジー
- 6. 第6試合:金太郎◯ vs. ●リ・ユンフォン
- 7. 第7試合:貴賢神◯ vs. ●MAX吉田
- 8. 第8試合:中島太一● vs. ◯後藤丈治
- 9. 第9試合:宇佐美正パトリック● vs. ◯桜庭大世
- 10. 第10試合:ケイト・ロータス◯ vs. ●イ・ボミ
- 11. 第11試合:摩嶋一整◯ vs. ●木村柊也
- 12. 第12試合:ヴガール・ケラモフ vs. 松嶋こよみ ※中止
- 13. 第13試合:女子スーパーアトム級タイトルマッチ 伊澤星花◯ vs. ●大島沙緒里
- 14. 第14試合:秋元強真◯ vs. ●萩原京平
第1試合:KING陸斗◯ vs. ●水野夢斗
KING陸斗 vs. 水野夢斗
RIZIN キックボクシングルール:3分3R(51.0kg)
結果:KING陸斗◯ vs. ●水野夢斗 ※1RTKO
第1試合は第4代DEEP☆KICK-51kg王者でRISEフライ級6位のKING陸斗選手と、RISEフライ級11位の水野夢斗選手の一戦。両者共に18歳、RISEフライ級のキックボクシング新世代による対決がRIZINで実現した。
1R。水野選手が前に出るも、KING陸斗選手がパンチのラッシュで応戦するとボディへの一撃で水野選手がダウン。立ち上がるも積極性を見せたKING陸斗選手が再びダウンを取ると、左パンチで続けざまにダウンを奪う。強さを見せつけたKING陸斗選手が2分5秒でTKO勝利。新世代対決を勝利で飾った。
第2試合:トニー・ララミー◯ vs. ●山内渉
トニー・ララミー vs. 山内渉
RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)※フライ級
結果:トニー・ララミー ◯vs. ●山内渉 ※判定3-0
第2試合は共にストライカー同士であるトニー・ララミー選手と山内渉選手が対決。伊藤裕樹選手との戦いをはじめ、RIZINフライ級でも迫力ある打撃戦を展開してきたララミー選手に、極真空手をベースとする山内選手がどう立ち向かうのか。
1R。上下のキックで距離を測る山内選手に対して、パンチが出せない状況が続いていたララミー選手がタックルからテイクダウン。ケージ際でコントロールしようとする。
2R。山内選手がカーフキックを繰り出すも、再びララミー選手がテイクダウンで終始押さえ込む展開。残り30秒でマウントポジションからパンチ、立ち上がり際に膝蹴りを繰り出したところで終了。
3R。すぐさまテイクダウンするララミー選手。直近の試合ではストライカーとしての印象が強かったララミー選手が一転、レスリング力の高さを見せる。ララミー選手がマウントポジションからアッパー、膝の連打を見せたところでゴング。判定3-0でララミー選手がRIZIN初参戦の山内選手に勝利した。
第3試合:キ・ウォンビン◯ vs. ●キャプテン☆アフリカ
キ・ウォンビン vs. キャプテン☆アフリカ
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)※ライト級
結果:キ・ウォンビン◯ vs. ●キャプテン☆アフリカ ※判定3-0
第3試合は、5月のRIZIN韓国大会でホベルト・サトシ・ソウザ選手に圧倒されたキ・ウォンビン選手と、39歳にして第15代修斗世界ライト級王座へ登り詰め、40歳にしてRIZINデビューとなったキャプテン☆アフリカ選手の一戦。フィジカルを武器としたウォンビン選手のストライキングと、キャプテン☆アフリカ選手のグラップリング技術の攻防が見どころだ。
1R。ウォンビン選手のパンチがヒットしややぐらついたキャプテン☆アフリカ選手が、すかさず組みの展開にいく。ウォンビン選手が肘をこめかみに落とすと上からパウンド。ボディやこめかみに肘を当てていく。キャプテン☆アフリカ選手は防戦一方。
2R。キャプテン☆アフリカ選手の組み付きがやや見切られているか。するとウォンビン選手が右フックで倒して上から肘とパウンドの連打。グラウンドで下になったウォンビン選手がコツコツとパンチを当てていく。キャプテン☆アフリカ選手の体勢を変え形勢逆転を狙うも膠着状態に。
3R。ウォンビン選手の強打を避けるべくテイクダウンを狙うキャプテン☆アフリカ選手。立ち上がって左ジャブを当てるも再びグラウンドの攻防。得意の関節技を狙いたいがウォンビン選手は回避。終盤は両者スタミナの消耗を感じさせながら終了。判定3-0でウォンビン選手が勝利した。
第4試合:鹿志村仁之介◯ vs. ●安井飛馬
鹿志村仁之介 vs. 安井飛馬
RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)※バンタム級
結果:鹿志村仁之介◯ vs. ●安井飛馬 ※判定3-0
第4試合はグラップラー対決。鹿志村選手は勝利した試合がすべて一本勝ちという生粋のグラップラー。安井選手は朝倉未来選手や秋元強真選手と同じくJTT所属の寝技師であり、2024年大晦日の雷神番外地では黒薔薇くんこと鈴木博昭選手にも判定勝利を収めプロ3戦無敗。共にRIZIN2戦目、柔術のスペシャリストと柔道ベースの寝技師との勝負の行方は──。
1R。ケージ中央の安井選手の周囲を、鹿志村選手が動きながら距離を測る。安井選手の三日月蹴りが入ると鹿志村選手がたまらず組みにいく。しかし身体の強さを見せる安井選手。鹿志村選手はバックを取りたい。ついにバックを取った鹿志村選手がアームロックを狙う。決まったと思った瞬間、安井選手が回避。激しい寝技の攻防に観客から歓声が上がる。
2R。鹿志村選手が中央でプレッシャーをかける。両者慎重な立ち上がり。安井選手が強烈な右フックも有効打にはならず。手数は少ないものの打撃を繰り出す安井選手、鹿志村選手が1R目の消耗を回復する時間か。両者出方をうかがい緊張感が漂いつつも、1Rとはまったく異なる静かな展開で終了。
3R。安井選手のワンツーに合わせて鹿志村選手が組み付きテイクダウン。バックから腕を取りに行くも安井選手が回避。消耗激しい中でのスタンドでの攻防、打撃の手数が多いのは安井選手。決定打にはならない。勝負は判定へ。判定3-0で鹿志村選手が勝利した。よりフィニッシュに近かった点が評価されたか。
第5試合:雑賀“ヤン坊”達也● vs. ◯ヌルハン・ズマガジー
雑賀“ヤン坊”達也 vs. ヌルハン・ズマガジー
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)※ライト級
結果:雑賀“ヤン坊”達也● vs. ◯ヌルハン・ズマガジー ※1R1分一本
試合決定(フィニッシュ)率92%の雑賀選手と同89%のズマカジー選手というKO決着への期待も高い第5試合。現役ライト級キング・オブ・パンクラシストとしてRIZIN3度目の出場となる雑賀選手。対するズマガジー選手は、フェザー級のカルシャガ・ダウトベック選手が推薦するカザフスタン出身ストライカー。サトシ選手の一強状態のライト級戦線に切り込むのはどちらか。
1R。最初の有効打であるズマカジー選手の左ハイキックが直撃。倒れた雑賀選手にケージ際で追い討ちをかけると、ダースチョークを仕掛けて一本勝ち。文字通り一瞬、1R1分でズマカジー選手が電光石火のサブミッション勝利を飾った。ストライキングだけでなく組み技もできることを証明し、サトシ選手という絶対王者がいるライト級戦線に新星が誕生した。
第6試合:金太郎◯ vs. ●リ・ユンフォン
金太郎 vs. リ・ユンフォン
RIZIN MMAルール:5分3R(62.0kg)
結果:金太郎◯ vs. ●リ・ユンフォン ※1R一本
堀口恭司選手や元谷友貴選手らと同じくアメリカのジム・ATT所属の金太郎選手が、前回「RIZIN.51」に続く中国人選手の参戦となったユンフォン選手の一戦。持ち前の打撃にレスリング力を加えた金太郎選手と、レスリングをベースに散打を加えたユンフォン選手という、近代MMAならではの攻防が見られるのか注目だ。
1R。ローで先手を取る金太郎選手。ユンフォン選手がタックルから上を取る。コントロールしようとした瞬間、体勢を入れ替えた金太郎選手がヒールフックを仕掛けてフィニッシュ。1Rヒールフックで金太郎選手が見事一本勝利を飾り、ATTでの1年半を経てその成長を見せつけた。
第7試合:貴賢神◯ vs. ●MAX吉田
貴賢神 vs. MAX吉田
RIZIN MMAルール:5分 3R(120.0kg)※ヘビー級
結果:貴賢神◯ vs. ●MAX吉田 ※1R1分10秒KO
RIZIN7戦目の貴賢神選手とRIZIN初参戦のMAX吉田選手が激突するヘビー級の一戦。プロレス、キックボクシングを経てのMMAデビューという異色のキャリアが特徴のMAX吉田選手が、ヘビー級を代表する選手の一人である貴賢神選手に挑む。ヘビー級トーナメントの盛り上がり不足が指摘される中で、ヘビー級ならではの迫力ある戦いを見せつけたい。
1R。右のフックのMAX吉田選手、左のジャブの貴賢神選手、双方打撃を繰り出すも効かせたのは貴賢神選手。さらに左フックを放ち倒れたところにパウンドの連打、続けざまに肘の鉄槌を落としたところでレフェリーストップ。1R1分10秒で貴賢神選手がKO勝利を飾った。
第8試合:中島太一● vs. ◯後藤丈治
中島太一 vs. 後藤丈治
RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)※バンタム級
結果:中島太一● vs. ◯後藤丈治 ※1R1分49秒KO
中島選手と後藤選手、共に連勝中で迎える一戦。二人とも基本的には打撃を武器にしているが、展開に応じて寝技でも極められる強さを持つ実力者同士。国内外含めて経験値で上回る中島選手に、RIZIN3連勝中の後藤選手がどう立ち回るのか。MMAとしての醍醐味を堪能できそうな試合は、今後のRIZINバンタム級戦線への影響も小さくない。
1R。フェイントやローキックで探り合う両者。中島選手がタックルを見せるも後藤選手が回避。後藤選手の左フックがヒット、ぐらついた中島選手。スタンドでさらなる追い討ちをかけると再び中島選手の膝をつかせる。立ち上がる中島選手に後藤選手が3度目の強烈なパンチ。完全に倒れて試合終了。1R1分49秒で後藤選手がKO勝利。的確な打撃の精度と強度を見せつけた。
第9試合:宇佐美正パトリック● vs. ◯桜庭大世
宇佐美正パトリック vs. 桜庭大世
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)※ライト級
結果:宇佐美正パトリック● vs. ◯桜庭大世 ※3R1分33秒一本
第9試合は次世代ストライカーとグラップラーがマッチアップ。宇佐美選手のボクシング力はRIZIN随一。対して桜庭選手は鮮烈なRIZINデビュー勝利後の2戦目は敗戦。宇佐美選手は課題であるグラウンドの展開、桜庭選手は打撃と寝技をどう組み合わせるのか。注目のポイントは、そのまま勝負の行方を左右する分岐点になりそうだ。
1R。桜庭選手が左キックでリーチの長さを見せる。タックルのフェイントを見せながら遠い距離での戦いを試みる。距離感が詰まったタイミングで宇佐美選手にローブローが入って中断。桜庭選手に注意。再開後、上下に攻撃を散らす桜庭選手と対応する宇佐美選手。桜庭選手の右フックがヒット。さらに左が入るも宇佐美選手は微動だにせず左右のフックやボディで反撃。瞬発的な攻防が生まれる。
2R。徐々に距離が近づく両者。手数を増やしたい宇佐美選手。桜庭選手がバックを取られた瞬間、体勢を変え組みついてアームロックを狙う。しかし宇佐美選手も落ち着いて回避。桜庭選手のパンチが当たるも動じない宇佐美選手も反撃。互いのキックが交錯する中、今度は桜庭選手にローブローに入り中断。再開、立て続けに左右のパンチ連打で前に出る宇佐美選手。圧力を強めていく。
3R。フェイントから桜庭選手が左パンチ。タックルが上を取る。足を挟み込むとこれでフィニッシュ。3R1分33秒、桜庭選手が膝十字で一本勝利を果たした。往年の格闘技ファンには父である桜庭和志選手を感じさせる戦いで、RIZIN2勝目をあげた。
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