「POP YOURS」2日目、トリを飾ったBADHOP
快晴となったDAY2はダンスミュージックを取り入れたどんぐりず、バイブスをたぎらせるFuji Taitoさん、ダークな声と卓越したラップスキルが魅力のralphさんが登場。午前中から勢いのあるライブが続く。NEW COMER SHOT LIVEにはSkaaiさん、eydenさん、homarelankaさん、MFSさんが大舞台に臆することないパフォーマンスを見せた。
Hideyoshi、kZm
Hideyoshiさんは「TOKIOKI」で「今日はTOKYO YOUNG VISIONみんな連れてきたぞー!」と叫んでYoung Daluさん、OSAMIさん、Big Mikeさんを呼び込んだ。人気曲「Innocence」では観客が一斉にスマホをかざし、会場と一体になって熱狂と幻想が交差するライブを作り上げた。 kZmさんは一発目から「TEENAGE VIBE」で場内のテンションのギアを上げる。メッセの観客がぶち上がる様子を見て「俺らのやってるヒップホップでこんな景色が見られると思わなかった」と話す。
「27 club」の前には観客全員を座らせてから合図で全員ジャンプさせる。フェスならではの一体感が強まった。
Daichi Yamamoto、MONJU、C.O.S.A.
Daichi Yamamotoさんはソウルシンガーを思わせるスーツ姿。前半は「Let it Be」「One Way」「MYPPL」(KM)とグルーヴィなナンバーを畳み掛け、後半は「Afro」「Everyday People」など内省的なナンバーをしっかり聴かせた。 1stEP『Black de.ep』が発表された2008年に、MONJUが幕張メッセでライブすると誰が想像したか。
「Blackdeep」などヘッズにはたまらないナンバーを連発して、輝くようなグルーヴで観客を揺らした。 C.O.S.A.さんは信念を落とし込んだ歌詞を魂でスピットする。
「LOVE」「Cool Kids」「知立Babylon Child」「Mikiura」「Girl Queen」など新旧織り交ぜたナンバーで自身の多面性を表現した。
Tohji、5lack
Tohjiさんはのっけから「Higher」「mallin」というフロアバンガーを投下。Elle Teresaさんが客演した「GOKU VIBE」「ULTRA RARE」「POOL SIDE」といった代表曲から、「ねるねるねるね」「Super Ocean Man」といった新曲まで、新世代のバイブスを炸裂させた。 5lackさんはCM曲になった「東京」に加え、2ndアルバム『WHALABOUT?』から「That's Me」、1stアルバム『My Space』から「Hot Cake」といったクラシックを連発。観客を狂喜させる。
BIM、¥ellow Bucks
続くのはBIMさん。バックDJにはCreative Drug StoreのdooooさんとDJ ZAIさん(SIMI LAB)、ギターは竹村郁哉さん(Yogee New Waves)、ベースはスズキシンゴさん(Ovall)、キーボードはTAIHEIさん、ドラムはカンノソウさん(BREIMEN)というスペシャルなバンドセット。「BUDDY」ではPUNPEEも登場した。 一方¥ellow Bucksは東海のエネルギーを全身から発するカリスマ。「Ready or Not」のあと「去年は後半にいろいろ騒がしたけど、2022年も俺は騒がしていくぜ」と自信満々。名古屋の伝統から新たなヒップホップの怪物が生まれた。後半にはJP THE WAVYさんが登場して¥ellow Bucks版「WAVEBODY」を歌う。Awich
Awichさんも凄まじいライブだった。暗転した会場に一筋のスポットライトが当たり、彼女の半生を歌う「Queendom」からライブはスタート。大切な友人・kZmさんを招いた「NEBUTA」では2人は熱い抱擁をかわし、観客がスマホのライト点灯した「Revenge」ではAwichさんも涙を拭った。 また故郷である沖縄のことを歌った新曲「TSUBASA」には愛娘・Yomi Jahさんもラップで参加。大ヒットソング「Remember」はもちろんKEIJUさんと。最後に「BAD BAD」を歌った後、Awichさんは「『POP YOURS』、来年もやろう!みんながもう1人ずつ連れてくれば次は倍の広さでできるじゃん」と話し、Awichさんはもちろん観客もスタッフもみんな笑顔になった。BAD HOP
大トリはBAD HOP。メンバー全員にスターの風格が漂い、ステージ上での存在感が凄まじい。切り込み隊長Benjazzyさんが「最後まで盛り上がれるやつらは手を上げろ」と叫ぶと「Handz Up」から「Poppin」とアゲ曲を連発。ステージでも火柱が巻き上がる。「Chop Stick」「Ocean View」「Suicide」など新旧のさまざまなテーマのナンバーをこれでもかと連発した。 また彼らの現在地を歌った「Bayside Dream」は、ヒップホップは社会の外にいた人たちが社会の中へアクセスするためのツールであることも実感させた。2日間にわたる「POP YOURS」を締めくくったのは「Kawasaki Drift」。
「川崎市で有名になりたきゃ、人殺すかラッパーになるか」は、日本語ラップの新しい定番パンチライン。この1ラインにヒップホップのコンテクストが詰まってる。表面だけじゃない。ディグすればするほど新しい魅力が見つかる。ヒップホップは現代のポップカルチャーなのだ。
【画像】熱狂の2日間を凝縮したフォトレポート全105枚
「POP YOURS」で輝いたラッパーたち
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