「セカイ系」とコロナ世界危機を考察するZINE『ferne』 文学フリマで販売

「セカイ系」とコロナ世界危機を考察するZINE『ferne』 文学フリマで販売
「セカイ系」とコロナ世界危機を考察するZINE『ferne』 文学フリマで販売

ZINE『ferne』イメージ

POPなポイントを3行で

  • 文学フリマで「セカイ系」を考えるZINEが販売
  • 編集者/ライター・北出栞の個人プロジェクト
  • 柴那典、渡邉大輔、布施琳太郎らが参加
11月23日(火・祝)に開催される第三十三回文学フリマ東京で、ZINE『ferne』(読み:フェルネ)が販売される。

価格は2000円。文学フリマ後にはBOOTHでも販売される予定。

同誌は、編集者/ライターとして活動する北出栞さんによる、「セカイ系」をキーワードにした完全個人編集のプロジェクト。

音楽ジャーナリスト・柴那典さんと、映画批評家・渡邉大輔さんを交えた「エヴァンゲリオン」、そしてボーカロイドカルチャーまでを網羅した座談会。

慶應義塾大学で教鞭をとる哲学研究者・山内志朗さん、および『日和ちゃんのお願いは絶対』などの著作で知られるライトノベル作家・岬鷺宮さんへのインタビュー。

気鋭のアーティスト・布施琳太郎さんによる新海誠論、社会学/ジェンダー理論を専門とする高橋幸さんによる『エヴァンゲリオン』論などを収録している。

ZINE『ferne』の概要

デザインを竹久直樹さん、表紙イラストを木村勇さんが手がけた『ferne』。

専門領域、年齢など幅広い寄稿者とその内容は以下の通り。1995年から2021年の「セカイ系」作品を列挙した年表を収録もされ、約224ページとなる予定。

『ferne』収録内容 

【巻頭言】
「セカイ」から、再び始めるために
北出 栞

【論考】
青空と神話——ドイツ・ロマン派の芸術観から探る「セカイ系」のアクチュアリティ
北出 栞

【座談会】
「セカイ系文化論」は可能か?——音楽・映像の交点からたどり直す20年史
柴那典+渡邉大輔+北出 栞

【論考】
この手のなかに溶けゆく世界——新海誠とAppleにおける流体のマテリアリズム
布施琳太郎

【インタビュー】
セカイ系とは、哲学そのものである
山内志朗

【論考】
実存と救済——男性主人公の「僕」と戦闘美少女の「君」からなる物語の構造
高橋 幸

【論考】
セカイ系を再定義する——あるいは、『イリヤの空、UFOの夏』をもう一度考える
平野遥人

【インタビュー】
いま「セカイ系」物語を書くということ
岬 鷺宮

【論考】
不可能性としてのセカイ系——杉井光の忘却の否定神学について
王 琼海

【座談会】 
セカイ系・日常系・感傷マゾ——フィクションと私たちの関係、20年間のグラデーションを探る
サカウヱ+ヒグチ+わく+北出栞

【エッセイ】
プライベイト


【年表】
セカイ系作品クロニクル 1995-2021

編集後記

プロフィール

「セカイ系」をキーワードに多角的な思考を展開する1冊

2000年代初頭にアニメ・ゲーム文化周辺で生まれた「セカイ系」。

シン・エヴァンゲリオン劇場版』完結を迎えた庵野秀明監督の「エヴァンゲリオン」シリーズや、『君の名は。』『天気の子』で大ヒットを記録した新海誠監督の作風を形容する言葉でもある。 同誌は、破滅的な世界の終わりが描かれることも多い同ジャンルと、世界的な危機として語られる(ポスト・)コロナの2020年代を重ね合わせ、人間と世界との距離感について多面的に考察。

「セカイ系」からどのような思考が展開できるか、そのバリエーションを1冊の本によって示したものになっている。

フィクションと現実の交わる場所を考える

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書籍情報

『ferne』(フェルネ)

企画・編集・発行
北出栞
デザイン
竹久直樹
表紙イラスト
木村勇
サイズ
四六判/224ページ
価格
2,000円
販売場所
11月23日(火祝)第三十三回文学フリマ東京(東京流通センター)
ブース番号
タ-28

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