連載 | #293 ポップな画像を紹介してみた

波紋、揺れてる? 錯覚するほど透明な紅葉のテーブル 制作に応用科学の知見を活用

波紋、揺れてる? 錯覚するほど透明な紅葉のテーブル 制作に応用科学の知見を活用
波紋、揺れてる? 錯覚するほど透明な紅葉のテーブル 制作に応用科学の知見を活用

「椛~MOMIJI~」/記事中の画像はすべてニケルxpさん提供

  • 13 images

POPなポイントを3行で

  • レジンでつくった紅葉の透明テーブルの美しさ
  • 水面のリアリティ「紅葉の落ちた庭園の池」がモチーフ
  • 水溜りボンドに紹介された樹脂作家・ニケルxp
透明感のある仕上がりと、簡単な小物であればつくりやすい手ごろさで、使う側、つくる側双方から人気の高いレジン

そのレジンを使って紅葉の落ちた水面を表現した美しいテーブル「椛~MOMIJI~」が注目を集めている。

一瞬「波紋が揺れてる?」と錯覚してしまいそうなテーブルを制作したのは、レジン作家のニケルxpさん。

学生時代に応用化学(有機合成化学)を専攻していた知見を活かし、科学的な視点から製品開発や量産作業の効率化までこだわる透明樹脂作家だ。

【画像】揺らめく水面を感じるレジンテーブル

ニケルxpの手がける美しいレジン作品たち

ニケルxpさんは、制作時の素材選びや製法にもこだわりが深い。ハンドメイドのレジン製品は劣化しやすいものが多いからだ。

そのため試作を繰り返し、耐久性や紫外線による変色へのテストを行い、問題がないかを確認してから販売をしているという。

紫外線による黄変や褪色がないか、屋外に置いてより耐候性を検査する様子

その結果、完成した作品は、美しさはもちろんのこと、耐久性や機能性も兼ね備えている。

話題のローテーブル「椛~MOMIJI~」もその1つ。ニケルxpさんによれば、「京都の瑠璃光院でインスピレーションを受け、“紅葉の落ちた庭園の池”をのぞき込んだようなイメージで制作した」という。

「椛~MOMIJI~」

樹脂はFDA(アメリカ食品医薬品局)認定の樹脂で、耐熱温度は80℃。熱い料理も置けて、食卓用としても安心して使える。

天板は食器などを置いても傷がつきにくいよう表面をコーティング。十分な重量があるため、金具で止めなくても安定感があり、分離もできるので手入れもしやすい。

天板は取り外し可能で、下はシェルフになっている

ほかにも、同じテーブルでは、ブラジルにあるレンソイス・マラニャンセス国立公園の「砂漠の海」をモチーフにした「Lençóis Blue Lagoon」(レンソイス・ブルーラグーン)も制作。

クラウドファンディング企画の完成品としてつくられたこのテーブルは、蓄光素材を使用することで暗闇で蒼く輝くようになっている。

Lençóis Blue Lagoon(レンソイス・ブルーラグーン)

さらにそのこだわりの彩色は、試作段階でレジンを20kg以上使用し、着色剤の配合比や濃度を0.001ml単位で制御することで海のグラデーションを表現している。

水溜りボンドも注目したロマンあるUSB

「生体メモリ」

ニケルxpさんの作品で有名なのが、死んだ生物の脳に情報を記録する(ように見える)USBメモリ、その名も「生体メモリ」。

この作品は、人気YouTuber・水溜りボンドが動画でドッキリに使用したことでも話題に。動画は85万回以上再生されている。
魚の脳みそでデータを保存できる時代がきました
ニケルxpさんのこれらの作品は、ハンドメイド品を出品できるサービス「Creema」にて出品中。

同サービスでは、ニケルxpさんの試行錯誤と製作のノウハウがまとめられた自費出版の書籍も出品されている(外部リンク)。 【画像】揺らめく水面を感じるレジンテーブル
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日夜生み出されるポップな画像たちを短く紹介する人気連載。 ソーシャルメディアやまとめブログ、バイラルメディアなど、 画像系コンテンツへの注目は常に集まっていますが、 KAI-YOUでは「POP」を軸に、話題の画像を紹介していきます。

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