2018年の書籍ベストセラーランキング 今年の話題作、平成のヒット作を振り返ろう

2018年の書籍ベストセラーランキング 今年の話題作、平成のヒット作を振り返ろう
2018年の書籍ベストセラーランキング 今年の話題作、平成のヒット作を振り返ろう

『漫画 君たちはどう生きるか』/画像はすべてAmazonより

POPなポイントを3行で

  • 日販が2018年のベストセラーを発表
  • 1位は『漫画 君たちはどう生きるか』
  • コミック部門は『ONE PIECE』『進撃』が圧倒
出版取次大手の日販(日本出版販売)が、2018年の書籍のベストセラーランキングを発表した。

総合ランキングの1位は、児童文学者・吉野源三郎さんの同名原作を羽賀翔一さんが漫画化した『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)。

スタジオジブリの宮崎駿監督が、製作中の長編アニメのタイトルが同作からとられ、作中の重要なモチーフとなることが明かされて大きな注目を集めた。

2018年のベストセラー総合ランキング

日販が発表した「2018年間ベストセラー」。集計期間は2017年11月26日から2018年11月24日の1年間だ。

様々なメディアでクローズアップされた『漫画 君たちはどう生きるか』が納得の1位、原作『君たちはどう生きるか』(マガジンハウスの新装版)も9位にランクインしている。

また、お笑いコンビ・カラテカの矢部太郎さんによるエッセイ漫画『大家さんと僕』(新潮社)が2位。2018年に「第22回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞して、さらに知名度を上げた。 また、2016年以降ロングヒットを続ける『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)シリーズが3位、6位、12位を占めている。この8月にはNHK Eテレでアニメも放送された。 なお、日販に並ぶ出版取次大手のトーハンが同日発表した年間ベストセラーランキングでも、総合1位は『漫画 君たちはどう生きるか』となった。

※日販の総合ランキングでは、全集、文庫、コミックは除かれている。

単行本フィクション賞は、話題作が上位

日販の年間ランキングの「単行本フィクション賞」は、「2018年本屋大賞」に輝いた辻村深月さん『かがみの孤城』(ポプラ社)が1位。 2位は、やはりこの2月に「第158回芥川賞」を受賞した若竹千佐子さん『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)と続く。

3位の川口俊和さん『コーヒーが冷めないうちに』(サンマーク出版)は、刊行自体は2015年だが、2018年に有村架純さん主演で映画化されてさらに部数を伸ばした。

ONE PIECE強し! 進撃が追走

コミック部門は、1位から3位まで尾田栄一郎さんの『ONE PIECE』(ワンピース/集英社)最新刊が独占。 4位から6位までが物語が佳境に入った諫山創さんの『進撃の巨人』(講談社)最新刊、7位に冨樫義博さんの『HUNTER×HUNTER』の35巻が続く。 ほかにも、「文庫」1位は東野圭吾さん『ラプラスの魔女』(KADOKAWA)、「単行本実用」1位は佐久間健一さん『モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット』(サンマーク出版)など、各部門のベストセラーが発表されている。

年末も目前、1年を振り返りながら気になる話題作・ヒット作を探してみてほしい(外部リンク)。

また、トーハンでは、平成元年の1位である吉本ばななさん『TUGUMI』(中央公論社)から今年まで、この30年を彩った年間ベストセラー1位を振り返っている(外部リンク)。

こちらでは、平成最後の年間ベストセラーと共に、「平成史」の軌跡をたどることができる。

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