上田慎一郎

うえだしんいちろう

上田慎一郎は、滋賀県出身の映画監督


2018年、日本だけにとどまらず海外の観客をも熱狂の渦に巻き込んだ映画『カメラを止めるな!』の脚本・監督をつとめた。

上田慎一郎

上田慎一郎とは

上田慎一郎とは、1984年生まれの日本の映画監督。

中学生の頃から自主映画を撮り始め、高校生になると演劇部に入部し、脚本と演出を担当した。高校卒業後も映画を撮り続けたが、一度はその道を諦めかけたこともある。

その時は、ヒッチハイクで滋賀県から上京しようと試み詐欺被害に遭ったり、小説を自費出版して借金を抱えたりした結果、一時はホームレスになるなど波乱万丈な生活を送っていた。

作品づくりを支える妻・ふくだみゆき

映画監督でもあり、Flashアニメーター、イラストレーターでもあるふくだみゆきとは2014年に結婚。上田の書いた脚本に対して歯に衣着せぬダメ出しをするふくだは、公私ともに欠かすことのできない大切な存在となっている。

世界を熱狂的に感染させた『カメラを止めるな!』

冒頭37分ワンカットのシーンから始まる『カメラを止めるな!』は、2017年に製作・公開された映画。

その映画の構造に仕掛けられたトリックと、ものづくりをする人たちの、それに傾ける情熱が存分に伝わってくるストーリーが話題を呼び、ほとんどネタバレされないまま口コミで広まるという、それこそ映画のような人気の広がりを見せた。

上映館2館から世界へ

日本での上映が始まった2018年6月、この作品を上映したのは、新宿のK's cinemaと池袋のシネマ・ロサのわずか2館であった。

しかし、上述のように口コミが口コミを呼ぶ、まさにゾンビ的感染力をもってして、あっという間に上映館数は増えていった。2018年10月には、財経新聞は累計上映決定関数が335館にまでのぼったと報じた(外部リンク)。

また、海外でも翻訳・上映されるようになり、その熱狂ぶりは国内に負けず劣らず凄まじいものだった。

アメリカ・アジア・ヨーロッパの各地で上映され、世界中の映画祭でも多くの賞を受賞。この映画のもつ「観る人に応援させたくなる力」は万国共通らしく、観客賞の受賞が多かった。

動員・興行収入

300万円をきる予算の中でつくられた『カメラを止めるな!』。国内の観客動員数は、公開から半年経った2018年12月時点で200万人を突破。興行収入も2019年1月時点で31億2000万円という快挙ぶりだ。

『カメ止め』以降の動向

『カメラを止めるな!』が一大ブームを巻き起こしたことが契機となり、上田慎一郎のこれまでの創作活動や生い立ちといったことにも注目が集まるようになった。

あの小説の新装版が発売

上でも触れた、上田が映画製作をしていなかった24歳の頃に自費出版したというSF小説『ドーナツの穴の向こう側』が新装版となって発売した。

現在、上田唯一の小説作品。

初期長篇作品も

上田が2011年に製作した長篇映画『お米とおっぱい。』もDVDとなって発売されている。

男たちが集まって「もしも世の中からどちらか一方が無くなってしまうとしたら、お米とおっぱい、どちらを残すか?」を真剣に議論する作品。

新作の製作も進行中

上田は松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画プロジェクト第7弾に監督として起用。2019年夏の公開を目標としている新作の製作も進んでいるという(外部リンク)。

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