
A24
えーとぅえんてぃふぉー
A24は、アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタンに拠点を置く独立系のエンターテインメント企業。映画及びテレビ番組の製作・配給を専門としている。2012年8月20日に設立。

概要
A24は、2012年にダニエル・カッツ、デイビッド・フェンケル、ジョン・ホッジスによって設立された。カッツは以前、グッゲンハイム・パートナーズの映画金融部門を率いており、フェンケルはOscilloscopeの社長兼共同創設者、ホッジスはBig Beachの製作・開発部門の責任者を務めていた。
社名の「A24」は、カッツが会社設立を決意した際に走行していたイタリアの高速道路A24に由来している。
独立系映画のリーディングカンパニーとしての地位を確立し、熱狂的なファンベースを持つ。同社のプロジェクトは、現代のホラー映画やアートハウス映画のスタイルに大きな影響を与えている。2023年現在、A24の作品は合計49のアカデミー賞ノミネートを受け、16の受賞を果たしている。
初期の活動(2012年–2013年)
設立当初、A24は映画の配給に注力。2013年には、ロマン・コッポラ監督の『チャーリー・スワンの華麗なる世界』を初めて劇場公開し、その後、ソフィア・コッポラ監督の『ブリングリング』、ハーモニー・コリン監督の『スプリング・ブレイカーズ』、ジェームズ・ポンソルト監督の『スペクタキュラー・ナウ』などの作品を配給した。
2013年9月、A24はDirecTVと4000万ドルの契約を結び、一部の映画を劇場公開の30日前にビデオ・オン・デマンドで提供する権利を取得した。同年、Amazonとも契約を結び、A24の映画をAmazon Instant Videoで配信することとなった。
製作への進出と成功(2014年–2017年)
2015年、A24はテレビ部門を立ち上げ、USAネットワークの『Playing House』などの番組を製作。
2016年には、バリー・ジェンキンス監督の『ムーンライト』で映画製作に進出し、この作品は翌年のアカデミー賞で作品賞を受賞。同年には『スイス・アーミー・マン』の全世界配給権を取得し、初めて全世界での配給を手掛けた。
近年の展開(2018年以降)
2018年2月、『The A24 Podcast』を開始。映画業界の著名人同士の対談を配信している。同年3月、共同創設者のジョン・ホッジスが退社し、11月にはAppleと提携してApple TV+向けの映画を製作することを発表した。
2021年7月には、25億ドルから30億ドルの買収を検討していると報じられた。
2023年3月、A24は第95回アカデミー賞で作品賞、監督賞、全ての演技部門を独立系スタジオとして初めて受賞する快挙を達成した。さらに、ダーレン・アロノフスキー監督の『π』やジョナサン・デミ監督の『ストップ・メイキング・センス』など、過去の作品の配給権も取得している。
代表的な作品
- 『ムーンライト』(2016年)
- 『レディ・バード』(2017年)
- 『ヘレディタリー/継承』(2018年)
- 『ミッドサマー』(2019年)
- 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022年)
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