公式サイトに、プロデューサーでありENBUゼミナール代表・市橋浩治さん名義で、「『カメラを止めるな!』に関するご連絡」が掲載。
その中で、「この度、映画『カメラを止めるな!』のクレジットについて、和田亮一氏、舞台『GHOST IN THE BOX!』関係者、上田慎一郎監督および弊社は、下記内容にて合意いたしました」と説明。
それによると作品では今後、「共同原作」として和田亮一さんと上田慎一郎さん、「企画開発協力」として荒木駿さんと大坪勇太さん(劇団PEACE)、さらに「Inspired by:『GHOST IN THE BOX!』(和田亮一/劇団PEACE)」がクレジットされる。
『カメラを止めるな!』に起こった盗作疑惑報道
日本アカデミー賞にもノミネートされたヒット作『カメラを止めるな!』に盗作疑惑が報道されたのは2018年8月。週刊誌『FLASH』本誌およびWeb版で、「『カメラを止めるな!』はパクリだ!原作者が怒りの告発」というセンセーショナルな見出しとともに公開された記事が注目を集めた。 内容としては、『カメラを止めるな!』は劇団PEACEの舞台『GHOST IN THE BOX!』に影響を受けているのに、共同原作者である和田亮一さんに映画化の際に許諾の連絡がなかったというもの。
和田さんは当時、自身のnoteにも詳細を綴っており(外部リンク)、「原作」とクレジットしてほしいという要望を伝えて協議していた。
妥協案としてひとまず「原案」としてクレジットされることが決まり、結局その後、映画サイドからは「原案」として整理した旨と原案利用契約書が送られてきたという。
映画サイドも直後に声明「協議を進めようとしていた」
『カメラを止めるな!』側も報道直後に声明を発表。「本記事の見出しに掲載されているような、法的に『著作権侵害』が生じていたり、本舞台を『パクった』といった事実は一切ございません」と否定した。センセーショナルな見出しや協議中の内容の掲載に「強く憤りを感じます」と抗議し、着想を得たことは認めて敬意を表する意味で「原案」表記を提案したと説明した(外部リンク)。
その上で、上田監督のオリジナリティが反映されている点や法的に違法性がない点に言及。舞台関係者とは「今後も協議を進めようとしていた」とした。
口コミで徐々にヒットを拡大した話題作だっただけに、突然の報道はファンを含め世間の注目も集めた。
上田監督「“お互いのオリジナル性がなければ産まれなかった作品”」
2月27日の新たな発表では、その後も話し合いが続いていたことが明らかに(外部リンク)。舞台から着想を得たこと、上田監督のオリジナリティが盛り込まれている点を振り返り、「これらの事を踏まえ、本映画のクレジットは、和田氏と上田監督それぞれのオリジナル性をお互い尊重する気持ちを汲んだ内容としております」と説明した。
発表の中で和田さんは、ファンに謝罪するとともに、「上田監督、市橋プロデューサーや元劇団員と話し合いを重ね、お互いの気持ちを理解しあった上で本日を迎えることができました」とコメント。
「この作品がたくさんの方々に愛され、多くの賞を受賞し、世の中に残っていく作品になったことを誇りに思います。そして同時に、これから先、共に創作をできるということを嬉しく思います」と語っている。
上田監督も「両陣営で冷静に話し合いを重ねた結果、“お互いのオリジナル性がなければ産まれなかった作品”ということで気持ちが一致しました」とコメント。
プロデューサーである市橋さんも、「両者の才能により、『カメラを止めるな!』は非常に大きな成功を収めることができ、そして、今後は協力し展開することとなったこと喜んでおります」と心境を綴っている。
和田亮一さんコメント
まずはこの件で「カメラを止めるな!」ファンの皆様に多大なご心配をお掛けしたことをこころよりお詫び申し上げます。
上田監督、市橋プロデューサーや元劇団員と話し合いを重ね、お互いの気持ちを理解しあった上で本日を迎えることができました。
この作品がたくさんの方々に愛され、多くの賞を受賞し、世の中に残っていく作品になったことを誇りに思います。そして同時に、これから先、共に創作をできるということを嬉しく思います。
上田慎一郎さんコメント
両陣営で冷静に話し合いを重ねた結果、“お互いのオリジナル性がなければ産まれなかった作品”ということで気持ちが一致しました。
「カメラを止めるな!」を応援してくれているファンの皆さま、ご心配をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
今後は本作を益々多くの方々に楽しんで頂けるよう、また、本作にまつわる今後の展開についても、お互いに協力しあって創っていければと思っております。
市橋浩治さんコメント
両者の才能により、「カメラを止めるな!」は非常に大きな成功を収めることができ、そして、今後は協力し展開することとなったこと喜んでおります。
ファン、そして応援いただく皆様の期待に応えられます様、今後とも頑張ってまいります。
アカデミー賞、これはあるんじゃない?
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