8月21日(火)、大ヒット映画『カメラを止めるな!』の盗作疑惑を報道する告発記事が注目を集める中、『カメラを止めるな!』側が即日、公式声明を発表した。
声明によると、21日発売の週刊誌『FLASH』が本誌およびWeb版にて報道している「『カメラを止めるな!』はパクリだ!原作者が怒りの告発」という盗作告発記事について「本記事の内容は不正確なものです。」と反論。
「本記事の見出しに掲載されているような、法的に「著作権侵害」が生じていたり、本舞台を「パクった」といった事実は一切ございません。」と否定した。
センセーショナルな見出しや、現在関係者と協議中の内容を含む記事が掲載されたことに「強く憤りを感じます。」と抗議している。
低予算でつくられた作品ながら、観た人を唸らせる構成と、エンタメとしての完成度、作品に込められたメッセージは、多くの人の胸を打った(本作のネタバレレビュー)。
興行収入10億円突破が確実視される中、『FLASH』で『カメラを止めるな!』の盗作疑惑を報道する記事が掲載された(外部リンク)。
『FLASH』の取材を受けたのは、原作者を主張する劇団PEACE(現在は解散済み)主宰・和田亮一さんだ。
『カメラを止めるな!』の特徴的な構成は、劇団PEACEが2011年に初演した舞台作品『GHOST IN THE BOX!』に影響を受けている。このことは、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督も途中から公言するようになっていた。
ただし、当初『GHOST IN THE BOX!』の共同原作者である和田亮一さんには映画化の際に許諾の連絡は来ていなかったという。
当初、和田さんともう1人の原作者であるAさんに脚本執筆を依頼していた上田監督だったが、この計画自体は頓挫。舞台から着想を得た上で、自身で脚本を執筆する形で『カメラを止めるな!』は生まれることとなった。
映画自体は鑑賞し、絶賛していた和田亮一さんだったが、同時に『カメラを止めるな!』側に「原作」とクレジットしてほしいという要望を伝えて協議していた。
配給拡大のタイミングで、妥協案としてひとまず「原案」としてクレジットされることが決まり、その後原作なのかどうか判断することとなっていたが、結局映画側からは「原案」として整理した旨と原案利用契約書が送られてきた、としている。
その上で、「本映画は上田監督自身による脚本、監督、編集というように、本舞台とは独自の形で製作を進め、ストーリーは本舞台と全く別物である上、脚本の内容も異なる」ため、法的な違法性はなく、記事の見出しを否定した。
また、「本舞台関係者の方々と都度協議を行なっており、クレジットを含めたその他の条件や今後の対応についても協議を進めようとしていた」としている。
他者の作品に全く影響を受けずに何かを表現するということは現実的には不可能で、さらに影響を受けたか盗作かの境界線を見極めるのは簡単ではなく、もちろん作品個別で判断される。
そもそも、和田さんは自身のブログでは「盗作」という言葉は一度も使っておらず、『FLASH』記事の「怒りの告発」という点も否定している。そのため『FLASH』の見出しが適切かどうかはまた別の問題だ。
著作権の問題というよりも、映画製作サイドの許諾の不手際の問題だったのではないか、という指摘もある。
それもあって、現在『カメラを止めるな!』盗作報道を巡ってはネット上でも意見が大きく割れているが、双方協議の上で和解するか、著作権の観点から司法の場で判断されるしかない。
声明によると、21日発売の週刊誌『FLASH』が本誌およびWeb版にて報道している「『カメラを止めるな!』はパクリだ!原作者が怒りの告発」という盗作告発記事について「本記事の内容は不正確なものです。」と反論。
「本記事の見出しに掲載されているような、法的に「著作権侵害」が生じていたり、本舞台を「パクった」といった事実は一切ございません。」と否定した。
センセーショナルな見出しや、現在関係者と協議中の内容を含む記事が掲載されたことに「強く憤りを感じます。」と抗議している。
連日メディアでも話題の『カメラを止めるな!』
6月に都内2館で公開されて以降、口コミを中心に広がり続けて累計上映館数が全国190館を突破。様々なメディアで大きく報道されている『カメラを止めるな!』。低予算でつくられた作品ながら、観た人を唸らせる構成と、エンタメとしての完成度、作品に込められたメッセージは、多くの人の胸を打った(本作のネタバレレビュー)。
興行収入10億円突破が確実視される中、『FLASH』で『カメラを止めるな!』の盗作疑惑を報道する記事が掲載された(外部リンク)。
『FLASH』の取材を受けたのは、原作者を主張する劇団PEACE(現在は解散済み)主宰・和田亮一さんだ。
『カメラを止めるな!』盗作報道、原作者のブログ
和田亮一さんは、『FLASH』の記事とは別に自身でもWeb上でこのことについて詳細に記述している(和田亮一さんのnote)。『カメラを止めるな!』の特徴的な構成は、劇団PEACEが2011年に初演した舞台作品『GHOST IN THE BOX!』に影響を受けている。このことは、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督も途中から公言するようになっていた。
ただし、当初『GHOST IN THE BOX!』の共同原作者である和田亮一さんには映画化の際に許諾の連絡は来ていなかったという。
当初、和田さんともう1人の原作者であるAさんに脚本執筆を依頼していた上田監督だったが、この計画自体は頓挫。舞台から着想を得た上で、自身で脚本を執筆する形で『カメラを止めるな!』は生まれることとなった。
映画自体は鑑賞し、絶賛していた和田亮一さんだったが、同時に『カメラを止めるな!』側に「原作」とクレジットしてほしいという要望を伝えて協議していた。
配給拡大のタイミングで、妥協案としてひとまず「原案」としてクレジットされることが決まり、その後原作なのかどうか判断することとなっていたが、結局映画側からは「原案」として整理した旨と原案利用契約書が送られてきた、としている。
『カメラを止めるな!』側も反対声明
『カメラを止めるな!』側は公式声明で、着想を得たことは認めて敬意を表する意味で「原案」表記を提案したと説明(外部リンク)。その上で、「本映画は上田監督自身による脚本、監督、編集というように、本舞台とは独自の形で製作を進め、ストーリーは本舞台と全く別物である上、脚本の内容も異なる」ため、法的な違法性はなく、記事の見出しを否定した。
また、「本舞台関係者の方々と都度協議を行なっており、クレジットを含めたその他の条件や今後の対応についても協議を進めようとしていた」としている。
盗作か影響を受けたか 原案か原作か
作品の類似性を巡る訴訟は海外でも多く、映画に限らずこうした騒動自体は珍しいものではない。他者の作品に全く影響を受けずに何かを表現するということは現実的には不可能で、さらに影響を受けたか盗作かの境界線を見極めるのは簡単ではなく、もちろん作品個別で判断される。
そもそも、和田さんは自身のブログでは「盗作」という言葉は一度も使っておらず、『FLASH』記事の「怒りの告発」という点も否定している。そのため『FLASH』の見出しが適切かどうかはまた別の問題だ。
それとは別に、『カメラを止めるな!』と『GHOST IN THE BOX!』と関係は「原案」なのか「原作」がふさわしいのかは、両作品を比較しなければならないが、原作を主張する『GHOST IN THE BOX!』を鑑賞できる環境にもない。怒りの告発とありますが、決して怒っているわけではありません。
— ワダリョウイチ (@Rookey_rw) 2018年8月21日
こうなる前になんとかする方法もあったのでは無いかとも思っています。
だけど、僕が声を上げることで、同じようにもやもやしている人たちにも届けばいいと思っています。
著作権の問題というよりも、映画製作サイドの許諾の不手際の問題だったのではないか、という指摘もある。
それもあって、現在『カメラを止めるな!』盗作報道を巡ってはネット上でも意見が大きく割れているが、双方協議の上で和解するか、著作権の観点から司法の場で判断されるしかない。
作品の表現を巡る議論
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1件のコメント
CKS
な〜観に行こ!って思ってたところにゴタゴタが〜 気力が〜