愛知発の国際アニメ映画祭「ANIAFF」で『ひゃくえむ。』『ホウセンカ』が上映決定

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恩田雄多

「ANIAFF」国際コンペティション部門上映作品

エンドレス・クッキー(英題:Endless Cookie)

制作年:2024年
作品時間数:97分
制作国:カナダ
監督:セス・スクライヴァー、ピーター・スクライヴァ―
あらすじ:『Endless Cookie』は、セス&ピート・スクリヴァーによる最新長編アニメーション。実に8年もの歳月をかけて丁寧に制作されてきた作品でもある。本作は、まるで突飛で熱に浮かされた夢のように展開し、二人の人生のさまざまな重なり合うエピソードを鮮やかに描き出す。トロント・ダウンタウンのケンジントンマーケットでの育ちから、ピートが現在暮らす北マニトバの隔絶されたファーストネーションコミュニティまで、彼らの記憶と回想が物語を紡ぐ。語りの合間には、家族の魅力的な面々が自らの幻想に耽り、物語を遮ったり奪ったりする。『Endless Cookie』は、家族を印象派的かつしばしばシュールに描く作品であると同時に、創作過程のドキュメンタリーでもある。

オリビアとゆれる心(英題:Olivia and the Invisible Earthquake)

制作年: 2025年
作品時間数:72分
制作国:スペイン、フランス、スイス、ベルギー
監督:イレネ・イボラ
制作:CITOPLASMAS STOPMOTION, KINETIC ARMATURES, CORNELIUS FILMS, BIGARO FILMS, VIVEMENT LUNDI !, PANIQUE !, PAJARO, NADASDY FILM
配給:Pyramide International
あらすじ:12歳のオリビアは、弟のティムと母親とともに、住んでいたアパートを離れ、新しい街へ引っ越すことになる。
動揺するティムを守るため、オリビアは「これはすべて、君が主人公の映画の物語だ」と伝える。やがて笑いと涙、魔法、そして新しい友達との出会いを通して、二人は自分たちこそが自分の人生の真の主人公であることを知る旅に出る。

死は存在しない(英題:Death does not exist)

制作年:2025
作品時間数:72分
制作国:カナダ・フランス
監督:フェリックス・デフュール=ラペリエール
あらすじ:裕福な地主に対する武装攻撃が失敗に終わった後、エレーヌは仲間を見捨て、森へと逃げ込む。友人で共犯者のマノンが彼女を追い、再び現れる。変容や大きな混乱が自然の秩序を乱す谷で、エレーヌは自らの信念と選択を見つめ直さざるを得なくなる。

スペースタイム・クロニクルズ(英題:Spacetime Chronicles)

制作年:2025年
作品時間数:70分
制作国:イタリア
監督:ステファノ・ベルテッリ
あらすじ:『Spacetime Chronicles』は70分の長編アニメーションで、現実と夢、リムボの狭間に揺れるフレッドの内面の旅を描く。良心を象徴する猫に導かれながら、フレッドは恐怖や欲望、解決されない記憶に向き合い、出発する飛行機や息苦しい学校の廊下、幻想的な風景、フロイトとの謎めいた対話など、多彩な場面を巡る。いじめ、試験、すれ違う人々、路面電車の謎の少女といった象徴的な出来事が、実存的不安と儚いアイデンティティのモザイクを織りなす。旅の果てにフレッドが気づくのは、人生の意味は目的地ではなく、不確実さや繰り返し、そして一瞬の美しさに彩られた「旅そのもの」にあるということ。

タイトルつけてよ、マヤ(英題: Maya, Give Me a Title)

制作年:2025年
作品時間数: 62分
制作国:フランス
監督:ミシェル・ゴンドリー
あらすじ:マヤと父・ミシェル・ゴンドリーは、遠く離れた国で暮らしている。毎晩、父はマヤに「マヤ、タイトルをちょうだい」と問いかける。マヤが口にしたひとつの言葉から、父は短いアニメーションを作り上げ、そこではマヤが主人公として生き生きと活躍する。ミシェル・ゴンドリーが描くのは、詩的でユーモラスな映像の旅。子どもたちを夢中にし、大人たちの心にもやさしい笑顔を灯す物語。

ダンデライオンズ・オデッセイ(英題:Dandelion's Odyssey)

制作年:2025年
作品時間数:76分
制作国:フランス・ベルギー
監督:瀬戸桃子
配給:ポルトレ、マージナルス
あらすじ:デンデリオン、バラバン、レオント、タラクサは、かつて同じタンポポに属していた四つの不思議な友達――四つの種子。地球を破壊した核爆発から救われた彼らは、宇宙を旅しながら惑星や星座を巡る。未知の大地に降り立った四人は、新しい家を見つけ定住するため、忘れられない冒険の旅に出る。

ニムエンダジュ(英題:Nimuendaju)

制作年:2025年
作品時間数: 84分
制作国:ブラジル
監督:タニア・アナヤ
あらすじ:本作は、先住民とともに40年間生活した社会学者カート・ウンケルの物語を描く。カートは1906年、グアラニー族によって「ニムエンダジュ」として洗礼を受け、異なる文化の研究と理解に生涯を捧げた。彼は先住民が土地から追放され、迫害を受ける現実を目の当たりにする。

ひゃくえむ。(英題:100 Meters:Hyakuemu)

制作年: 2025年
作品時間数:106分
制作国:日本
監督:岩井澤健治
制作:ロックンロール・マウンテン
配給:ポニーキャニオン、アスミック・エース
コピーライト:©魚豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会
あらすじ:生まれつき足が速く、「友達」も「居場所」も手に入れてきたトガシと、辛い現実を忘れるため、ただがむしゃらに走っていた転校生の小宮。トガシは、そんな小宮に速く走る方法を教え、放課後2人で練習を重ねる。打ち込むものを見つけ、貪欲に記録を追うようになる小宮。次第に2人は100m走を通して、ライバルとも親友ともいえる関係になっていった。数年後、天才スプリンターとして名を馳せるも、勝ち続けなければいけない恐怖に怯えるトガシの前にトップスプリンターの一人となった小宮が現れる――。

ホウセンカ(英題:The Last Blossom)

制作年: 2025年
作品時間数:90分
制作国:日本
監督:木下麦
制作:CLAP
配給:ポニーキャニオン
コピーライト:Ⓒ此元和津也/ホウセンカ製作委員会
あらすじ:「ろくでもない一生だったな」
無期懲役囚の老人・阿久津が独房で死を迎えようとしていたとき、声を掛けたのは、人の言葉を操るホウセンカだった。“会話”の中で、阿久津は過去を振り返り始める。1987年、夏。海沿いの街。しがないヤクザの阿久津は、兄貴分・堤の世話で、年下の那奈とその息子と、ホウセンカが庭に咲くアパートで暮らし始めた。縁側からは大きな打ち上げ花火が見える。幸せな日々であったが、ある日突然大金を用意しなければならなくなった阿久津は、組の金3億円の強奪を堤と共に企てるのだった――。
「退路を絶ったもんだけに、大逆転のチャンスが残されてんだよ」
ある1人の男の、人生と愛の物語。

無名の人生(英題:Jinsei)

制作年: 2025年
作品時間数:93分
制作国:日本
制作・監督:鈴木竜也
配給:ロックンロール・マウンテン
コピーライト:©RYUYA SUZUKI
あらすじ:仙台の団地でひっそりと暮らす、いじめられっ子の主人公。やがて彼は、ある転校生との出会いから父親の背中を追ってアイドルを夢見るように。そこから図らずも成り上がっていく主人公の美しくも悲哀に満ちた人生が、高齢ドライバーや芸能界の闇、若年層の不詳の死、戦争など、今まさに我々が直面する数々の問題を背景に描かれていく。「本当の名前を呼ばれることの無かった男」が最後に直面する、誰も見たことのない景色とはーーー

燃比娃(ランビーワ) -炎の物語-(英題:A Story About Fire)

制作年:2025年
作品時間数:85分
制作国:中国
監督:ウェンユー・リー
あらすじ:本作は古代チャン族の神話に基づく物語。古代の人間の部族で育った猿が、母アウバジの跡を追い、「温もり」の秘密を求めて聖なる山へ向かう旅を描く。数々の困難や危険を乗り越え、恐怖の獣の口から火石を手に入れた猿は、毛を焼かれ、ニルヴァーナを経て人間となる。

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イベント情報

あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル

英語表記
Aichi Nagoya International Animation Film Festival
会期
2025年12月12日(金)~17日(水)
主催
あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル実行委員会
ジェネラル・プロデューサー
真木太郎
フェスティバル・ディレクター
井上伸一郎
アーティスティック・ディレクター
数土直志
企画・制作
株式会社ジェンコ
共催
愛知県・名古屋市
協力
中日本興業株式会社、株式会社東急レクリエーション、株式会社新東通信、学校法人 日本教育財団 名古屋モード学園・HAL名古屋
会場
ミッドランドスクエア シネマ、ミッドランドスクエア シネマ2、109シネマズ名古屋などの上映施設、名古屋モード学園&HAL名古屋ほか5カ所を予定

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