偽論文執筆の心得
1)査読の“赤旗”を入れること
これは合理的な編集者や査読者が「これはおとりだ」と気づくような明白な記述です。例えば「この論文は偽物である」「この雑誌はハゲタカである」と文字どおり書く、宇宙人の話題を出す、過度な罵倒語を使う、急にテレビ脚本風に書く──いずれも実際に公開されたおとり論文の例です。大胆にやりましょう。ハゲタカ連中はまず気づきませんから。
2)公開の場で種明かしをすること
私のズバット論文は、事後にThe Scientist に解説記事を書かなければ、ここまで注目されなかったでしょう。こうした種明かしは、現在の主要なハゲタカ・ジャーナルのリストであるKscienの収載基準にも使われています(外部リンク)。
3)出版社に利益を与えず、自分にコストをかけないこと
つまり、金を払わないことです。心配はご無用、彼らは犯罪者ですから、脅しをかけられても訴訟にはなりません。そもそも査読を約束しておきながら履行していないわけで、法的にはあなたは彼らに何の責任も負っていません!提出の際は偽名や架空の連絡先を使い、嫌がらせを避けると同時に業績リストが偽論文で汚染されないように注意してください。
マタン・シェローミさんが手がけた偽論文一覧
・ポケモン関係の偽論文
『PoryGON: a value-added models factor for C2C2B(ポリゴン:C2C2B(消費者対消費者対企業)への付加価値モデル要素)』(外部リンク)
『Expression of the pokemon gene and pikachurin protein in the pokémon pikachu(ピカチュウのポケモン遺伝子とピカチュリンタンパク質の発現)』(外部リンク)
『Traditional Treatment of COVID-19 in Children with Paras Mushrooms(パラスのキノコによるCOVID-19の伝統的児童治療)』(外部リンク)
『Proteomic Analysis of Autotomy and Regeneration in the Slowpoke Tail(ヤドンのしっぽにおける自切と再生のプロテオーム解析)』(外部リンク)
『Anthropogenic Pollution Unrelated to Contamination by Sentient Muk(人為的汚染は知覚力を持つベトベトンによる汚染とは無関係である)』(外部リンク)
『Anthocyanin Receptor Expressions Across Tangela (Monjara tangela) Vines(モンジャラ (Monjara tangela) の蔓におけるアントシアニン受容体の発現)』(外部リンク)
・ポケモン以外の偽論文
『Allium, Argenti, et Aqua sancta: Transgressing Molecular Boundaries in Hematology Post-Alucard(アリウム、アルジェンティ、アクア サンクタ: ポスト・アーカードの血液学における分子境界の突破)』(外部リンク)
『Naughty or nice? A retrospective review of global child behavior(悪い子?良い子?世界の子どもの行動習慣に関する研究)』(外部リンク)
※なお、ここで挙げたのは「私が金を払わなくても論文をオンラインで公開してくれた」雑誌だけで、実際にはもっと多くの雑誌が私の論文を受理しましたが、彼らはお金を払わない限り”賢くも”それを公開まではしなかった、という点を付け加えておきます(マタン・シェローミ)。

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