覚悟と決意を感じる立ち姿がかっこいいキャシャーン! 生物的なしなやかさを感じる肢体の一方で、頭部のメカメカしいアレンジが人間離れした存在感を放ちます。
覇気を漂わせるキャシャーンのフィギュアを制作したのは、造形作家として活動するYoshi.さん。エヴァンゲリオン初号機や壱百満天原サロメさんの人外アレンジフィギュアを手がけたクリエイターです。
今回のキャシャーンのフィギュアは、2月9日(日)に幕張メッセで開催されるガレージキットの祭典「ワンダーフェスティバル2025[冬]」(通称・ワンフェス)の、タツノコプラモ部のブースで展示される新作です。
原作のデザインを反映しつつ、こだわりを感じる造形。Yoshi.さんに立体化する上でのお気に入りのポイントなどを聞きました。
【写真】緻密かつ躍動的なキャシャーンのフィギュアタツノコプロ制作の日本SFアニメの傑作『新造人間キャシャーン』
キャシャーンは、タツノコプロが1973年に制作したアニメ『新造人間キャシャーン』に登場する不死身のアンドロイド。
物語は、主人公・東鉄也がキャシャーンとして、機械軍団・アンドロ軍と戦う姿を描く悲壮感漂うストーリーとハードな展開が特徴。のちの作品にも大きな影響を与えました。
2004年には映像作家・紀里谷和明監督の手により『CASSHERN』として実写映画化。宇多田ヒカルさんが主題歌を担当したことでも話題に。
2008年にもタツノコプロによって『キャシャーン Sins』としてリブートされるなど、今でも根強い人気を誇っています。
独創的なアレンジと造形に定評のある造形作家・Yoshi.
そんなキャシャーンのフィギュアを制作したYoshi.さんは、ゲーム会社を退職後、造形作家として活動するクリエイター。
キャラクターデザインからフィギュア原型まで幅広く手がけ、独創的で神秘的なアレンジと、細部までこだわり抜いた造形で高い評価と人気を獲得しています。
今回、キャシャーンをモチーフに選んだ理由を聞くと、『新造人間キャシャーン』ならではのストーリーに魅力を感じたようです。
「僕個人のイメージですが、タツノコプロ作品は『ヤッターマン』や『ハクション大魔王』など明るい作風が多い。その中で、『キャシャーン』はかなり暗いテーマのストーリーで、(後世の)アニメも実写も影響を受けているので『キャシャーン』を選びました」
Yoshi.さん制作のキャシャーン
今回、キャシャーンのフィギュアは展示のみ。販売はされませんが、このほかYoshi.さんのブースでは、エヴァンゲリオン初号機と量産機、ゼットンの未塗装身組み立てキットの展示や販売が予定されています。
Yoshi.さん制作のエヴァンゲリオン初号機
Yoshi.さん制作のゼットン
Yoshi.制作キャシャーン、血の涙のようなラインが孤高のヒーロー感を演出
──キャシャーンを立体化する上で、こだわった点や特に要素として落とし込もうとした点はどこですか?
Yoshi. デザインとしては、原作の色や形の要素をそのまま持っていき、兵器感がありながらも装甲がゴテゴテしすぎず、しなやかな身体の流れになるようにデザインしていきました。
また、大人ではなくまだ少年なので、等身や体の大きさも少年と青年の中間くらいのバランスにして、顔つきも少しあどけなさの残るように意識しています。
しなやかさを感じさせるボディ
──ありがとうございます。では、お気に入りのポイントも教えてください。
Yoshi. お気に入りポイントとしては、人間であることを捨てた東鉄也の後戻りができない覚悟をより強調するために、目元も完全にメカのようなデザインにして、その目からは血の涙のような赤いラインを入れて孤独のヒーロー感を出したところですかね。
目つきもアングルによっては幼くなったり鋭くなったりするので是非実物を見ていただけたら嬉しいですね!
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