そのギミックがあっと言わせる完成度です。 金属造形作家・坪島悠貴さんの作品で、ツノゼミの頭部がそのままカエルの頭に、同じように羽は足になるなど、緻密な設計とデザインが光ります。
一体どうやって考案・制作しているのか。坪島悠貴さんがそのこだわりを語ってくれました。唐突な宣伝恐縮です 笑
— 坪島悠貴 (@hau9000) October 5, 2020
「可変角蛙」、ギャラリーHPにて公開して頂いてます!
ツノゼミからカエルへ変形。
翅はリンク機構を利用して連動変形します。925銀製、一部に18金使用。赤色は電着塗装によるものです。#可変金物https://t.co/iPqOdh7du3 pic.twitter.com/Ni4azTwp4F
各部が連動して変形する仕組み
──作品をつくる工程を教えてもらえますか?坪島悠貴(以下、坪島さん) 私の他の作品にも共通していますが、(3Dモデル作成ツールの)3D CADソフトを使い設計して、そのデータを3Dプリントします。
それを原型として、ジュエリーなどと同様のロストワックス(原型に金属などを流し込む鋳造方法)で金属にします。
そうやってできたパーツを組み立てることで作品を完成させます。 ──その工程内で気をつけていることはありますか?
坪島さん それらの工程でつくるパーツはそのまま使えるものではありません。
各工程で手作業による修正、調整、仕上げが必要です。
──変形する作品をつくるようになったきっかけはありますか?
坪島さん 学生の時から金属でオブジェなどをつくっていましたが、数年前にギャラリーからお誘いを受けて、根付(かつて武士/町人が巾着、煙草入れ、印籠などを携帯する時に使った留め具)の作品をつくった際に、壊れやすいパーツを内部に収納できるようにしたのがきっかけです。
最近では一か所を動かすと連動して他の部分も同時に変形する“連動変形”にも挑戦していて、本作品もその一環として制作したものです。 変形前後のモチーフには関係性を設定していて、今回のテーマは“捕食”です。
ツノゼミとカエルは一見無関係ですが、小さな昆虫とカエルという捕食関係にあると言えます。
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