「Gacha Pop」2024年上半期のアクセストップになった星街すいせいの「ビビデバ」
──「ビビデバ」リリース翌週に「Gacha Pop」でカバーを飾り、 その際のアクセスが2024年上半期のトップでした。 率直な感想を教えてください。
星街すいせい たくさんの方に聴いていただけたらいいなと思ってつくった楽曲ではありましたが、自分が思っていたよりもたくさんの方──ファンのみなさんはもちろん、私のことをあまり知らない方々も聴いてくださるようになったきっかけの楽曲になりました。
「Gacha Pop」でのフィーチャーもすごくありがたかったですし、反響の大きさには自分でもびっくりしています。
──「Gacha Pop」は日本のポップカルチャーを海外に紹介することを目的としたプレイリストです。ローンチから1年が経ち、星街さんのようにアーティストビジュアルやジャケットデザインにイラストを用いているアーティスト、ボカロカルチャーに関連のある楽曲がリスナーとの親和性が高いという結果が見えてきています。
星街すいせい すごく嬉しいです。これまでの活動では二次元であることで敬遠されてしまったり、受け入れ難いと感じられてしまうこともありました。
でも、それを魅力として受け取ってくださる方が日本はもちろん、海外にもたくさんいらっしゃるというのは嬉しいですし、VTuberでよかったなと思います。また、「ビビデバ」のツミキさんはじめ、私の楽曲を制作してくださっているコンポーザーさんもほぼボカロPさんなんです。ボーカロイドの歌声とボカロPさんの楽曲は私の音楽ルーツでもあります。
「ビビデバ」は“令和のシンデレラ”をテーマにした楽曲
──「ビビデバ」はどのようなテーマの楽曲ですか?
星街すいせい 「ビビデバ」は、時計のモチーフからストーリーを膨らませて、強気な女の子を主人公に“令和のシンデレラ”をテーマにした楽曲です。
シンデレラはもともと強い女性だと思いますが、「現代のZ世代がシンデレラになったらどんなキャラクターなんだろう」と考えた時、可愛くなることにすごく積極的というか、自分が可愛くなりたいから可愛くなるんだという気持ちが強い人物像が浮かんできて。私も強気なところがあったりするので、 自分ともリンクさせた強気な女の子をツミキさんに描いていただきました。
──ご自身の楽曲が海外のリスナーにも受け入れられているのは、どんなところに理由があると思いますか?
星街すいせい 私は好きな音楽を好きなだけやらせていただいているだけなので、自分でも正直なところよくわかりません。海外の方にも聴いていただけるような楽曲をつくれていたんだなという純粋に嬉しい気持ちがありますね。
ただ、海外のみなさんはやっぱり日本のカルチャーを愛してくださっているのかなということは感じています。例えば海外でライブをする時には、歌を英語バージョンにするのではなくて、日本語のままで歌う方が、みなさんが喜んでくださっているのを肌で感じていて。
私たちが歌詞に外国語が入っているとかっこいいと思うような感覚で、日本語をかっこいいと思ってくださっているのかなと。
──「Gacha Pop」というプレイリストにどんなイメージをお持ちですか?
星街すいせい 実はあまりプレイリストに触れてこなかったのですが、「ビビデバ」をさまざまなプレイリストでフィーチャーいただいたことをきっかけにプレイリストをチェックするようになりました。
「Gacha Pop」はその名前のとおり日本のポップなものの詰め合わせという感じがすごくいいですよね。「こんな曲も、こんな曲もあったんだ」と、新しい楽曲と出会えることを自分自身でも強く感じていいなと思いました。
──ご自身の音楽を国内外含めどのように楽しんでほしいと考えていますか?
星街すいせい 私は音楽をつくる時、自分が楽しいと思える音楽をつくることを大切にしています。楽しい音楽をやっている自分を見て、いろんな方も一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
私の楽曲はほぼ自分のことを歌っているので共感していただいたり、ただただ楽しい感情を持っていただくのでもいいですし、みなさんの日常の一つにしていただきたいなと思っています。
Spotify Japanの音楽企画推進統括・芦澤紀子のコメント
芦澤紀子さんのコメント
『Gacha Pop』はバズを生み出すものというよりは、ユニークな日本のポップカルチャーを新しい価値観と共に世界に紹介していくことが目的のプレイリストです。今後も海外で偶発的に発生しているバズを早い段階でピックアップし、プレイリストに収録して発信することで、ストリーミングの特性を活かしたグローバルヒットに繋げていきたいです。
さらに、再生数が多い楽曲だけでなく、例えば春ねむりのように海外でのライブパフォーマンスが評価されているアーティストも積極的にサポートし、幅広い日本の音楽を発信していきたいと考えています。海外公演タイミングもリリースやバイラルヒットと同じくモーメントの一つとしてプレイリストへの反映を強化していきたいです」
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