アニメ制作会社ガイナックスが破産へ 債権請求により業務継続は困難と判断

アニメ制作会社ガイナックスが破産へ 債権請求により業務継続は困難と判断
アニメ制作会社ガイナックスが破産へ 債権請求により業務継続は困難と判断

ガイナックスの声明(画像は公式サイトより)

アニメ制作会社の株式会社ガイナックスが6月7日、東京地方裁判所へ会社破産の申立を行い、5月29日に受理されたことを発表した。

5月に債権回収会社から債権請求訴訟の提訴を受け、業務の継続は困難と判断。破産の申し立てを行ったと説明している。

40年の歴史を誇るアニメスタジオ・ガイナックス

ガイナックス社は1995年に放送されたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の制作等で知られるアニメ制作会社(現在は「エヴァンゲリオン」に関する著作権は株式会社カラーが保有)。設立は1984年で、40年の歴史を持っていた。

公式サイトの発表によれば、2012年ごろから「経営陣・運営幹部の会社を私物化したかのような運営」により、経営が悪化。貸金訴訟等を抱えるなか、2019年に代表取締役が未成年者への性加害で逮捕され、運営能力を完全に喪失したと説明している。

また、債権者でもある株式会社カラーの支援のもと2020年2月に経営陣を刷新。債務不履行などの正常化に取り掛かったものの、前体制時の負債解消には至らず、破産の申立につながったとしている。

ガイナックス社には、かつては庵野秀明さんや今石洋之さんといった、アニメーション業界を代表するクリエイターが多数在籍。多くの社会現象とファンを生み、独自の地位を確立したスタジオとして知られていた。

ガイナックス社の公式サイトの声明は「ファンの方々からの40年間のご支援に心から感謝いたします」との言葉で結ばれている。

カラー社も公式サイトで声明を発表

また、株式会社カラーも公式サイトを更新(外部リンク)。

ガイナックス(GAINAX)の商標や称号に関して、カラー社が取得管理してガイナックスと同様の説明を掲載している。

あわせてカラー社は声明の結びで、過去に騒動にも発展したガイナックス社と名称が類似した法人の名前を挙げ、「類似社とは別の法人であり、弊社と上記類似会社との間での商標使用許諾契約は行われておりません」と強調している。

なお、ガイナックスの公式Xアカウントは現在非公開となっている。

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