敷居が高い世界文学『百年の孤独』に尻込みする読者を勇気づけるエッセイ刊行

敷居が高い世界文学『百年の孤独』に尻込みする読者を勇気づけるエッセイ刊行
敷居が高い世界文学『百年の孤独』に尻込みする読者を勇気づけるエッセイ刊行

『『百年の孤独』を代わりに読む』書影/画像は友田とんさんのXより

作家/編集者の友田とんさんによる『『百年の孤独』を代わりに読む』がハヤカワ文庫NFから7月1日(月)に刊行される。

ラテンアメリカ文学の巨匠 ガブリエル・ガルシア=マルケスさんの代表作『百年の孤独』。

『『百年の孤独』を代わりに読む』は、その名の通り『百年の孤独』を読者の代わりに読もうしながら、つい横道に逸れ、脱線してしまう様子を綴ったエッセイとなっている。

公開された書影には、書評家の三宅香帆さんと作家の保坂和志さんからの帯文も寄せられている。

「可笑しさで世界をすこしだけ拡げる」出版レーベル「代わりに読む人」

友田とんさんは2019年から出版レーベル「代わりに読む人」を運営。

文芸誌『代わりに読む人』など「可笑しさで世界をすこしだけ拡げる」をモットーに、ユーモアのある文芸書を刊行してきた。

『『百年の孤独』を代わりに読む』は、そんな友田とんさんが「代わりに読む人」を創業する以前の2018年に、私家版出版したエッセイ。

2014年から友田とんさんがnoteで連載したエッセイをまとめたもので、レーベル立ち上げのきっかけにもなった書籍が、今回ハヤカワ文庫NFから刊行となる(外部リンク)。

前述の通り「代わりに読む」と言いながら、つい脱線してしまう『『百年の孤独』を代わりに読む』の筆者。しかし、その脱線こそが、気づけば『百年の孤独』を読む契機になるという。

名作とは知りつつ、尻込みする読者を勇気づける帯文

『『百年の孤独』を代わりに読む』の重要な要素でもある『百年の孤独』は、1967年にアルゼンチンのスダメリカナ社から刊行され、現在までに46言語で5000万部を売り上げている世界的なベストセラー。

魔術的リアリズム」と呼ばれる表現と豊かで饒舌な語り口で、ブエンディア家の7世代にわたる壮大な物語と、舞台である架空の町・マコンドの成立から消失までを描いている。

6月26日(水)に、新潮社から待望の文庫版が刊行予定となっており、いま再び注目を集めている。

世界的に有名な傑作にありがちながら、知名度と実際に読んだ人数に開きがある『百年の孤独』。

帯文を寄せている三宅香帆さんは、集英社新書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』がいま注目を集める書評家。

今回の帯文でも「これは希望の書です」と、名作を前に尻込みする我々読者を勇気づける言葉を綴っている。

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