holo-nは、ホロライブプロダクションとユニバーサルミュージックの邦楽レーベル・EMI Recordsが共同で運営。
その第1弾には、先行して2023年4月に発表され、EMI Recordsより3曲のデジタルシングルを配信・発売していた音楽プロジェクト「Blue Journey」が名を連ねている。
すでに大手VTuber事務所として多くのファンを獲得しているホロライブプロダクションが、今メジャーレーベルを立ち上げる理由は何か──その意図は、「VTuber/Vシンガーの音楽」の現在を考えることで見えてくる。
目次
かねてから音楽方向にも力を入れていたホロライブ
元々、音楽方面の活動にも力を入れていたホロライブプロダクション。女性VTuberグループ・ホロライブの所属タレントのほとんどが、オリジナル楽曲を(多くは配信という形で)リリースしており、グループ全体としての大型ライブも過去4回に渡り行われている。
2019年5月から2022年3月までは、ホロライブプロダクション内に独立した音楽レーベル「イノナカミュージック」も存在。VTuberの音楽シーンを語る上で欠かせない存在である星街すいせいさんや、2023年7月にメジャーデビューが発表されたAZKiさんも、元々イノナカミュージックに所属していたタレントだ。
星街すいせい「THE FIRST TAKE」&大型音楽特番に出演
これらの出来事は、VTuberがバーチャル/リアルの垣根を超える、非常に大きな一歩となった。
KAI-YOU Premiumで公開された花譜さんとの対談でも、星街すいせいさんは「リアルなアーティストと同じように見ていただけることが増えた」と語っている。
メジャーレーベル所属という一つの境界線
TikTokなどでのバイラルヒットや有名クリエイターとのコラボ、主題歌・CMソングといったタイアップなどによって、「VTuber/Vシンガーの音楽」がシーンの外側にも浸透しつつある現在。すでに音楽をつくり、届けるまでの流れをある程度確立しているホロライブが、あえて今共同メジャーレーベルを立ち上げる。その理由は、インターネット以外でもVTuberのタレント性を確固たるものとするためではないだろうか。
メジャーレーベル──それもソニーミュージックやワーナーミュージックと並ぶ“三大メジャー”の一角であるユニバーサルニュージック──のプロジェクトとなれば、VTuberに親しみのない、むしろ異質なものと捉えている人々に対しても、その権威性を示せる。
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