「SEOってなんですか?」もう、AIに聞けばいい
AIチャットの隆盛は、その流れを推し進める可能性が高い。「俳優○○さんの出身は?年齢は?恋人は?」このような情報は、AIに聞けばよくなる。もちろん、AIが生成する情報が間違っていることも大いにありえる。たとえば、ChatGPTに使われている大規模言語モデル「GPT-4」は、2021年9月までのデータを学習しているため、それ以降に発生した事柄に弱い。
とはいえ、間違っていたり、情報が古い可能性があるのは編集や校正といった機能を持たずに運営される“いかがでしたかブログ”も同じ。
同じであるからこそ、取材をせずに憶測やネット上の情報だけでつくられたコンテンツの役割はAIに置き換わっていく可能性が高い。
検索エンジンにAIを組み込んだ先行事例「Bing AI」
一方で、Googleがどのような形でAIを検索エンジンに組み込むのかの詳細はまだ明らかにされていない。先日アメリカやイギリスでリリースされたGoogle発のAIチャット「Bard」は、検索エンジンとは独立するサービスだった。 検索エンジンにAIを組み込む先行事例でいえば、Microsoftがブラウザ「Microsoft Edge」に「Bing AI」を実装したことも話題を呼んだ。
「Bing AI」は、こちらが質問するとWebから情報を収集し、参考元のリンクとともに回答を出力してくれる。
今後、Googleがこのようなリンクを伴う形で回答を生成するAIを導入するとしたら、今度はSEOならぬ「AIO(AI Optimization/AI最適化)」のような分野が発展する可能性もあるだろう。
AIのブラックボックスが生むさらなる混乱
今後、AIが検索において重要な位置を占めた場合、コンテンツ制作者にとって混乱を生むことが予想される。検索結果のアルゴリズムとは違い、AIが学習したデータからどのように回答を出力しているかは、開発者ですら未知だからだ。このことは、一般に「ブラックボックス問題」と呼ばれている(外部リンク)。
現在は、AIが学習したデータから出力を行うプロセスを、人間に説明可能な形にする研究もなされている。
GoogleからSEOのような「AIO」ガイドラインが策定される可能性もあるが、これまでとは全く違った論理や指標でのコンテンツ評価が進められるかもしれない。
多くの人に見られ、評価されるべき「良いコンテンツ」とは何か。AI時代になってもそれは問われ続けていく。
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