ZETAが「許されざる行為」と批判したアウティング
ZETA DIVISIONを巡っては2022年8月、『VALORANT』女性チームに所属していたflappyさんがトランスジェンダーの女性なのではないかというSNS上での指摘により、その後に予定されていた大会への出場資格を問う声が上がっていた。これに対してZETA DIVISIONは、flappyさんは医師からの診断書も発行されているトランスジェンダーの女性であり、出場資格は問題なく満たしていると発表した。
その際の声明では、本人の身や精神の安全を優先して発表を控えていたことや、事実を公表しないままでは誹謗中傷や選手自身の尊厳を損なう結果に繋がる結果となってしまうと、発表に至った経緯を説明。
本人の意志とは違う形で、性的指向を公表せざるを得ない状況をつくり出した人々に対して「アウティング行為は倫理的にも社会通念上も許されざる行為」だと強く批判した。 なお、flappyさんに関しては、同時期にチーム加入前にゲームで不適切な行為を行っていたという疑惑も浮上。ZETA DIVISIONは後に事実関係を調査のうえ、契約解除に至っている。
UUUMにANYCOLOR、カバー、各事務所も誹謗中傷に対応
2022年7月、侮辱罪を厳罰化する改正刑法も施行。それと前後して、近年ネット上で相次ぐ誹謗中傷に対して、インフルエンサーや事務所が声明を発することが増えている。YouTuber事務所のUUUMは、2020年に専門の対策チームを設立。2022年の2月には、実際に行った対応を報告しており、その中には「殺害予告やストーカー行為で犯人検挙につながったケース」も含まれていた。 また、バーチャルYouTuberグループのにじさんじを運営するANYCOLORとホロライブプロダクションを運営するカバーも、2022年12月に誹謗中傷への対応のために連携体制を構築すると発表。
実際に一部の「まとめサイト」運営者に対し、両社連携の上で交渉を行い、「権利の侵害や誹謗中傷等の助長行為を行ってはならない」という条件付きで示談へと至っている。
もちろん、配信者の言動に問題があった場合には批判を受けて然るべきだが、投稿ボタンを押す前に、それが正当な批判であるのか、今一度考える必要があるだろう。
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