Billboard JAPAN(ビルボード・ジャパン)が、ランキング集計の際に用いているルックアップ指標(※)およびTwitter指標を、12月7日(水)以降各チャートで集計廃止にすることを決定した。
※ルックアップ指標:CD音源をパソコンに取り込む際などにアクセスする、「グレースノートメディアデータベース」へ接続した回数(外部リンク)。
集計廃止の理由に関してBillboard JAPANは、ルックアップ指標については「データ提供元の事情により今後継続して同様のデータ集計が不可能に」なったと説明。
Twitter指標については、ラジオ以外でのメディア露出効果を計測することを目的としていたが、「他指標で十分に効果が測れるようになった」と説明している。
CDセールスやダウンロード数、ストリーミング数のみならず、動画の再生数、カラオケで歌われた数など、複数の指標に独自の係数を掛け合わせて合算。総合ソングチャートとして算出している。
グッズや握手券など、音楽以外の付加価値によって上下しやすい単一のセールスランキングと比べ、Billboardのチャートは複合的な観点からつくられ、より“音楽的”であると評価されてきた。
さらに時代の変化に合わせて、新たな指標の導入や係数の見直しを実施。時代を映す鏡として、音楽シーンを語る上で欠かせない存在となっている。
本国アメリカに先立ち、Billboard JAPANはユーザーのリアクションのデータとして2013年よりTwitter指標を導入。その背景には、日本は(アメリカと比べて)ラジオ局が少ないため、音楽的なリアクションがカバーしきれておらず、それを補うという目的があったという。
Twitter指標のカウント方法について、アーティスト名と曲名の両方が書かれているツイートが集計対象であると公表していた。しかし、Twitterでは、ツイート内容とは関係なくハッシュタグを使用したり、単語のみでツイートしたりもできる。
特に近年、過熱したファンダム(ファン集団)が応援するアーティストをチャート入りさせるために、意識的に楽曲名とアーティスト名をツイートする流れが大きくなった。その結果、楽曲名をTwitterで検索すると、ノイズやスパムとしか感じられない投稿も散見されていた。
※ルックアップ指標:CD音源をパソコンに取り込む際などにアクセスする、「グレースノートメディアデータベース」へ接続した回数(外部リンク)。
集計廃止の理由に関してBillboard JAPANは、ルックアップ指標については「データ提供元の事情により今後継続して同様のデータ集計が不可能に」なったと説明。
Twitter指標については、ラジオ以外でのメディア露出効果を計測することを目的としていたが、「他指標で十分に効果が測れるようになった」と説明している。
音楽シーンの時代を映す鏡・Billboard JAPAN
Billboard JAPANは、アメリカで最も権威のある音楽チャート・Billboardの日本版として2008年より始動した音楽チャート。CDセールスやダウンロード数、ストリーミング数のみならず、動画の再生数、カラオケで歌われた数など、複数の指標に独自の係数を掛け合わせて合算。総合ソングチャートとして算出している。
グッズや握手券など、音楽以外の付加価値によって上下しやすい単一のセールスランキングと比べ、Billboardのチャートは複合的な観点からつくられ、より“音楽的”であると評価されてきた。
さらに時代の変化に合わせて、新たな指標の導入や係数の見直しを実施。時代を映す鏡として、音楽シーンを語る上で欠かせない存在となっている。
チャートハック目的の“ノイズ”なツイートが散見
Twitter指標については、8月にKAI-YOU.netで公開したBillboard JAPAN運営インタビューの中でも、言及されていた。本国アメリカに先立ち、Billboard JAPANはユーザーのリアクションのデータとして2013年よりTwitter指標を導入。その背景には、日本は(アメリカと比べて)ラジオ局が少ないため、音楽的なリアクションがカバーしきれておらず、それを補うという目的があったという。
Twitter指標のカウント方法について、アーティスト名と曲名の両方が書かれているツイートが集計対象であると公表していた。しかし、Twitterでは、ツイート内容とは関係なくハッシュタグを使用したり、単語のみでツイートしたりもできる。
特に近年、過熱したファンダム(ファン集団)が応援するアーティストをチャート入りさせるために、意識的に楽曲名とアーティスト名をツイートする流れが大きくなった。その結果、楽曲名をTwitterで検索すると、ノイズやスパムとしか感じられない投稿も散見されていた。
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連載
音楽配信の主流がCDからデジタルへ移り変わる昨今。CDの複数枚購入を促す従来の特典商法に加え、デジタルならではの「チャートハック」行為が音楽シーンに影響を及ぼしている。 アーティスト・レーベルの人為的な施策やファンダムによるチャートハックの是非。改めて、「音楽を楽しむ」とはどういうことなのか。 再生数やランキング結果など、わかりやすい「数字」の話題性・権威性に頼らず、アーティストや楽曲を知ってもらうためにできることを探る。
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