次なるヒットが生まれる場所として、音楽シーンから注目を集めるTikTok。
2020年には、インディーズ・アーティストだった瑛人さんが「香水」でチャートを席巻し、『第71回NHK紅白歌合戦』に出場。
続く2021年も、優里さんの「ドライフラワー」がBillboard上半期チャートで総合首位を獲得、Adoさんの「うっせぇわ」が社会現象を巻き起こすなど、TikTok発のアーティストが世間を賑わせている。
インフルエンサーとしての影響力がなくとも、短尺動画そのものの魅力でバズが起こしやすいTikTokでは、メジャー・インディーズ問わず誰しも音楽シーンへ訴えかけるチャンスがある。
今回、KAI-YOU編集部は、TikTokを日本で運営するTikTok Japanの音楽チーム シニアマネージャー・宮城太郎さんに「TikTok発のバイラルヒット」についてインタビューを実施。
TikTokと音楽シーンの関係性の変遷を振り返る中で、これからバイラルヒットを目指すアーティストへのヒントを探った。
取材・文:都築陵佑
宮城太郎(以下、宮城) 日本で「音楽のトレンドを生み出すプラットフォーム」と理解されるおそらく1年くらい前から、アメリカではTikTokからバイラルヒットが生まれる事例が少しずつ出はじめていました。
実際、TikTokと音楽シーンの関係は海外の方が進んでいまして、アーティストがTikTokアカウントを開設している割合もいまだに海外の方が多いんですよね。
──日本でのサービス開始が2017年の夏。現在に至るまで、世間からの印象や評価に変化はありましたか?
宮城 TikTokで使っていただける楽曲の権利に関して、世間からの印象が変わっていきましたね。
以前は、違法音楽アプリのように「人の曲を無断で使って転載している」みたいな印象を持っている人が多かったような気がするんです。
もちろん、音楽レーベルさんやJASRACさんなどと包括契約を締結し、正式に許諾をいただいていることをいまだに知らない方もいるかもしれませんが、広報活動の甲斐もあってか世間の理解は進んでいるように思います。
──TikTok LIVEでの音楽番組配信をはじめ、アーティストをゲストに迎えたイベントも開催されているので、徐々に認識は変わっているのかもしれません。
宮城 以前はTikTokで楽曲がバズって世間に広まると、当時のサービスそのもののイメージからか、アーティストのファンの一部から否定的な反応をされることが多かったんですよ。
「TikTokで知ってほしくなかった」「バレてしまった」と。楽曲のMVが公開されているYouTubeコメント欄に、そういった趣旨の意見が書き込まれることもあった。
でも最近では、「見つけてくれてありがとう」「TikTokをきっかけに知ってもらえて良かった」と、ポジティブなコメントも増えてきてまして。それがここ数年で大きく変わったところですね。
宮城 アーティスト自身の方針も影響していると思います。
例えば最近のTikTokでは、SEKAI NO OWARIの「虹色の戦争」が盛り上がっているんですが、彼らはアカウントを持っていて、自分たちでTikTok LIVEなど発信しているんですよね。世界の終わり / 虹色の戦争
宮城 だからファンの間でも、「SEKAI NO OWARIの楽曲がTikTokから話題になってバイラルすることは自然だし良いこと」という意見が多くなっている。
逆に、楽曲のストリーミング配信を一切していないアーティストの場合、TikTokへの楽曲配信に対しても、抵抗を示すファンはいるだろうなという印象があります。
──ファンを含めた温度感はアーティストによって大きく異なりますね。
宮城 ただ、その雪解けはだいぶ進んできたとも思います。
音楽レーベルから正式に楽曲の許諾を得たり、アーティストがTikTokを使うことが一般的になったりしているのが大きいのではないかと。
さすがに動画というハードルは高いかもしれませんが、プロモーションやファンとの関わりにおいて、有用なプラットフォームという認識が広がってきていると思います。
──楽曲のプロモーションについて、数多くのSNSがある中で、なぜTikTokが選ばれていると思いますか?
宮城 TikTokは他のプラットフォームにない独自のレコメンドシステムがあるため、有名でなくてもバズる可能性が高いんですよね。
例えば「寄り酔い」の和ぬかさんは初投稿でミリオン再生されていました。
また、ある楽曲がTikTokで人気を集めて、数日でアーティストに音楽レーベルが殺到したこともあったので、音楽関係者からの注目度の高さやバズってからのスピード感も、TikTokが選ばれる理由なのかもしれません。
2020年には、インディーズ・アーティストだった瑛人さんが「香水」でチャートを席巻し、『第71回NHK紅白歌合戦』に出場。
続く2021年も、優里さんの「ドライフラワー」がBillboard上半期チャートで総合首位を獲得、Adoさんの「うっせぇわ」が社会現象を巻き起こすなど、TikTok発のアーティストが世間を賑わせている。
インフルエンサーとしての影響力がなくとも、短尺動画そのものの魅力でバズが起こしやすいTikTokでは、メジャー・インディーズ問わず誰しも音楽シーンへ訴えかけるチャンスがある。
今回、KAI-YOU編集部は、TikTokを日本で運営するTikTok Japanの音楽チーム シニアマネージャー・宮城太郎さんに「TikTok発のバイラルヒット」についてインタビューを実施。
TikTokと音楽シーンの関係性の変遷を振り返る中で、これからバイラルヒットを目指すアーティストへのヒントを探った。
取材・文:都築陵佑
目次
TikTokで使用できる楽曲権利への認識の変化
──ヒットに繋がる起点として、TikTokは音楽シーンからも注目を集めています。日本でこのような展開になることを、ある程度は想定されていたのでしょうか?宮城太郎(以下、宮城) 日本で「音楽のトレンドを生み出すプラットフォーム」と理解されるおそらく1年くらい前から、アメリカではTikTokからバイラルヒットが生まれる事例が少しずつ出はじめていました。
実際、TikTokと音楽シーンの関係は海外の方が進んでいまして、アーティストがTikTokアカウントを開設している割合もいまだに海外の方が多いんですよね。
──日本でのサービス開始が2017年の夏。現在に至るまで、世間からの印象や評価に変化はありましたか?
宮城 TikTokで使っていただける楽曲の権利に関して、世間からの印象が変わっていきましたね。
以前は、違法音楽アプリのように「人の曲を無断で使って転載している」みたいな印象を持っている人が多かったような気がするんです。
もちろん、音楽レーベルさんやJASRACさんなどと包括契約を締結し、正式に許諾をいただいていることをいまだに知らない方もいるかもしれませんが、広報活動の甲斐もあってか世間の理解は進んでいるように思います。
──TikTok LIVEでの音楽番組配信をはじめ、アーティストをゲストに迎えたイベントも開催されているので、徐々に認識は変わっているのかもしれません。
宮城 以前はTikTokで楽曲がバズって世間に広まると、当時のサービスそのもののイメージからか、アーティストのファンの一部から否定的な反応をされることが多かったんですよ。
「TikTokで知ってほしくなかった」「バレてしまった」と。楽曲のMVが公開されているYouTubeコメント欄に、そういった趣旨の意見が書き込まれることもあった。
でも最近では、「見つけてくれてありがとう」「TikTokをきっかけに知ってもらえて良かった」と、ポジティブなコメントも増えてきてまして。それがここ数年で大きく変わったところですね。
TikTokは有名でなくてもバズる
──Chinozoさんの「グッバイ宣言」をはじめ、ボカロ曲もTikTokで見かける機会が増えています。ニコニコ動画やYouTubeで聴いていた人からすれば若干受け入れがたい部分があったのかなとは思いますが。宮城 アーティスト自身の方針も影響していると思います。
例えば最近のTikTokでは、SEKAI NO OWARIの「虹色の戦争」が盛り上がっているんですが、彼らはアカウントを持っていて、自分たちでTikTok LIVEなど発信しているんですよね。
逆に、楽曲のストリーミング配信を一切していないアーティストの場合、TikTokへの楽曲配信に対しても、抵抗を示すファンはいるだろうなという印象があります。
──ファンを含めた温度感はアーティストによって大きく異なりますね。
宮城 ただ、その雪解けはだいぶ進んできたとも思います。
音楽レーベルから正式に楽曲の許諾を得たり、アーティストがTikTokを使うことが一般的になったりしているのが大きいのではないかと。
さすがに動画というハードルは高いかもしれませんが、プロモーションやファンとの関わりにおいて、有用なプラットフォームという認識が広がってきていると思います。
──楽曲のプロモーションについて、数多くのSNSがある中で、なぜTikTokが選ばれていると思いますか?
宮城 TikTokは他のプラットフォームにない独自のレコメンドシステムがあるため、有名でなくてもバズる可能性が高いんですよね。
例えば「寄り酔い」の和ぬかさんは初投稿でミリオン再生されていました。
宮城 フォロワー数が0でも「おすすめ」フィードで一定数は再生される。そこでの評価が高ければ、仮に初投稿だったとしても動画が100万回以上再生されて、いろんな人の目に留まる可能性があるところが、TikTokの特徴なのかなと思います。
また、ある楽曲がTikTokで人気を集めて、数日でアーティストに音楽レーベルが殺到したこともあったので、音楽関係者からの注目度の高さやバズってからのスピード感も、TikTokが選ばれる理由なのかもしれません。
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