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「芥川賞」に石沢麻依と李琴峰 「直木賞」に佐藤究と澤田瞳子 いずれもW受賞に

「芥川賞」に石沢麻依と李琴峰 「直木賞」に佐藤究と澤田瞳子 いずれもW受賞に

第165回芥川賞受賞作『貝に続く場所にて』(左)、『彼岸花が咲く島』(右)

POPなポイントを3行で

  • 第165回芥川賞・直木賞の受賞作が発表
  • 芥川賞は石沢麻依『貝に続く場所にて』、李琴峰『彼岸花が咲く島』
  • 直木賞は佐藤究『テスカトリポカ』、澤田瞳子『星落ちて、なお』
第165回芥川賞、および直木賞の受賞作が7月14日に発表された。

石沢麻依さん『貝に続く場所にて』と李琴峰さん『彼岸花が咲く島』の2作が芥川賞を受賞。

佐藤究さんの『テスカトリポカ』と澤田瞳子さん『星落ちて、なお』の2作が直木賞を受賞した。

第165回直木賞受賞作『テスカトリポカ』(左)、『星落ちて、なお』(右)

芥川賞候補一覧
石沢麻依/『貝に続く場所にて』※受賞
李琴峰/『彼岸花が咲く島』※受賞
くどうれいん/『氷柱の声』
高瀬隼子/『水たまりで息をする』
千葉雅也/『オーバーヒート』

直木賞候補一覧
佐藤究/『テスカトリポカ』※受賞
澤田瞳子/『星落ちて、なお』※受賞
一穂ミチ/『スモールワールズ』
呉勝浩/『おれたちの歌をうたえ』
砂原浩太朗/『高瀬庄左衛門御留書』

芥川賞受賞の石沢麻依と李琴峰

石沢麻依『貝に続く場所にて』/Amazon商品ページ

芥川賞を受賞した石沢麻依さんは1980年生まれ、現在ドイツ在住の小説家。

『貝に続く場所にて』で第64回群像新人文学賞を受賞しデビューしており、デビュー作での芥川賞受賞となった。

『貝に続く場所にて』あらすじ
コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合う。静謐な祈りをこめて描く鎮魂の物語。
ドイツの学術都市に暮らす私の元に、震災で行方不明になったはずの友人が現れる。人を隔てる距離と時間を言葉で埋めてゆく、現実と記憶の肖像画。

李琴峰『彼岸花が咲く島』/Amazon商品ページ

同じく芥川賞を受賞した李琴峰(り ことね)さんは、中国語が第一言語の作家/翻訳家/通訳者。

1989年に台湾で生まれ、15歳から日本語を学習。同時期に中国語で小説を創作しはじめた。

2017年に『独舞』にて第60回群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー。第161回芥川賞候補に『五つ数えれば三日月が』選ばれており、2回目のノミネートでの受賞となった。

『彼岸花が咲く島』あらすじ
彼岸花が咲き乱れる島に暮らす少女・游娜(ヨナ)はある日、砂浜に一人の少女が倒れているのを発見した。記憶を失っていた少女は、游娜によって宇実(ウミ)と名付けられる。
慣れない島の言葉〈ニホン語〉に戸惑う宇実。しかしほどなくして、歴史の伝承のために女性だけが話す言葉〈女語(じょご)〉が、自分の母語〈ひのもとことば〉にかなり近いことに気がつく。
やがて宇実は、游娜と二人で、島の指導者で歴史の担い手でもある〈ノロ〉を目指すことになる。一方、游娜の友人の拓慈(タツ)は、男性でありながら密かに〈女語〉を習得しており、〈ノロ〉になれる日を夢見ているのだった。
そして宇実は、この島の深い歴史に導かれていく――。

直木賞受賞の佐藤究と澤田瞳子

佐藤究『テスカトリポカ』/Amazon商品ページ

直木賞を受賞した佐藤究(さとう きわむ)さんは、2004年に佐藤憲胤(のりかず)名義の作品『サージウスの死神』で第47回群像新人文学賞優秀作となり、デビューした小説家。

その後、2016年の『QJKJQ』では第62回江戸川乱歩賞受賞、2017年に『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞と第39回吉川英治文学新人賞を受賞。

今回直木賞を受賞した『テスカトリポカ』は、第34回山本周五郎賞も受賞している。

『テスカトリポカ』あらすじ
メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。

澤田瞳子『星落ちて、なお』/Amazon商品ページ

澤田瞳子さんは5回目のノミネートで直木賞受賞した小説家。2010年に長編作品『孤鷹の天』でデビューし、同作で中山義秀文学賞を受賞。

これを皮切りに、2012年『満つる月の如し 仏師・定朝』で本屋が選ぶ時代小説大賞、新田次郎文学賞を受賞。

直木賞には、2015年『若冲』、2017年の『火定』、2019年の『落花』、2020年『能楽ものがたり 稚児桜』がノミネートしている。

『星落ちて、なお』あらすじ
明治22年、自ら「画鬼」と称した不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。暁斎の門下で、ずっと身のまわりの世話をしていた娘のとよ(暁翠)に対し、早くから養子に出され家を出た腹違いの兄・周三郎(暁雲)は、事あるごとに難癖をつける。絵の道に進まなかった弟の記六は、なにかと金を無心に来るような有様で、妹のきくは病弱で床に臥せる日々。また、「写真」と「洋画」の流行により、暁斎門下の描く絵にも時代の荒波が押し寄せていた。暁斎という巨星が墜ち、河鍋家と門弟のあいだで辛うじて保たれていた均衡が崩れつつあるなか、河鍋一門の行末は、とよの双肩にかかっていた。
幕末から昭和という激動の時代を背景に、鬼才・河鍋暁斎という偉大な父の影に翻弄されながら、絵師として自らの道を模索し続けた女性の一代記。

両賞のW受賞は珍しいですね

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