トラックメイカーのSTUTS、ラッパー/ビートメイカーのBIM、ラッパーのRYO-Zがコラボした楽曲「マジックアワー」が、9月18日にWWW Xで開催された「BLACK BALL NIGHT supported by UCC BLACK無糖」で初披露された。
STUTS, BIM, RYO-Z - マジックアワー (Official Music Video)
誰もが知る国民的ラップグループ・RIP SLYMEでMCをつとめてきたRYO-Zと、RIP SLYMEのヘッズで今のブームを牽引するSTUTSとBIM。この世代を超えたコラボレーションには、その意外性からリリース後すぐに驚きの声が上がっていた。
この日、3人のバイブスが噛み合ってフロアを巻き込んだまさに“魔法のような特別な時間”をここに記録する。
PHOTO:関口佳代
今回BIMのバックDJをつとめる盟友・VaVaと共に、8月30日に配信リリースされたばかりの「Veranda」を披露した。
STUTSプロデュースによる本楽曲は、フック後のリリックを抜いたビートが心地よい比較的スローテンポなチューンだが、ライブではフックの後イントロでも観客を煽り、会場の熱量は上がっていく。
続くMCでは、「今日はSTUTSくんとRYO-Zさんとのシークレットパーティって言ったら言いすぎ?」と語り、この日を待ちわびていたであろう観客の期待をさらに煽る。
「夏は終わってねーぞ!」と叫ぶとBIMの夏のアンセム「サンビーム」からSIRUPとの共作「Slow Dance」と繋いでいく。JJJのプロデュースによる「TISSUE」では、フックを会場全体が手を上げて合唱する一幕もあった。
音源では緩く落ち着いたチルなラップに定評のあるBIMだが、ライブではバイブス全開でかなり熱量のこもったパフォーマンスをしている姿が深く印象に残っている。 続いて、チャンス・ザ・ラッパー、ケンドリック・ラマーなど錚々たる面々の作品を手がけたことでも知られるRascalがプロデュースの「Starlight Travel」ではステージ上を駆け回り、曲が終わると会場が声を上げた。
YENTOWN・kZmとのストリートシーンの若い世代のアンセム「Dream Chaser」を披露するなど出し惜しみなしのセットリストには感謝したい。
観客が興奮のあまり「イエーイ!」と歓声を上げると、それに対しBIMは、「男子校かよ」とつっこみ、続いてBIMとVaVaが同じ男子校出身だというエピソードを語った。
これまでのパフォーマンスをみていてもよく分かったことだが、曲中の合いの手やここしかないというタイミングなるホーン、MCでの掛け合いなど2人の息はピッタリだ。そんなBIMが「俺ら仲いいよね、そんな仲いい人のための曲」とPUNPEEとの共演による「BUDDY」をスピット。
見事なMCに歓声を上げた会場は飛び跳ね、VaVaもタオルを客席に投げ入れるなど会場の熱気は一気に最高潮に達した。
その興奮も冷めやらぬ中、ラストに披露されたのは、BIMとVaVaによる名曲「Bonita」。着ていたベストを脱ぎ熱いパフォーマンスを見せ、大歓声の中、「バイバイ!」と明るくライブを締めくくった。
BIMの会場を煽るようなパフォーマンスとは対象的に、環境音が心地よい2ndアルバム『Eutopia』からイントロ「Eutopia Intro」を演奏を始めると、鈴木真海子、SIKK-Oとの楽曲「Summer Situation」をプレイ。
「涼しくなってきましたが、夏を思い出すような感じでやっていきたいと思います」と語ると、Daichi Yamamotoを客演に迎えた「Breeze」、「Paradise (Ever Green)」と2ndアルバム『Eutopia』の通り涼し気な夏の「楽園」をイメージさせるような楽曲を立て続けに披露した。
Alfred Beach Sandalとの楽曲「Horizon」「Daylight Avenue」では、哀愁ただよう歌声とオレンジの照明に照らされるSTUTSの姿も相まって、夏の夕暮れを感じさせるように感じられた。 これまで、ほぼ曲のつなぎ目を感じさせないシームレスなパフォーマンスを披露していたSTUTSだったが、「Ride(feat. G Yamazawa, 仙人掌 & Maya Hatch)」では、メロディを全身に感じながら激しくMPCを叩く。
続いてPUNPEEとの「夜を使いはたして」では、ライブならではのアレンジが心地良く、サビ前の音抜きには思わず息を呑んだ。会場もビートに耳を傾け、思い思いに体を揺らしたり、頭を振る姿が見受けられた。
汗を拭いて、「最後にもう1曲1人で演奏します」と宣言すると、『Eutopia』のラストを飾る「Changes」で締めくくった。JJJの仲間への愛が詰まった名曲に自然と手を振る会場と演奏を終えたあと手を合わせたSTUTSの姿が印象的だった。
「夜を使いはたして」ではタイトルにある通り、「Changes」ではMVが夜に撮影されたこともあり、STUTSの30分ほどの短いパフォーマンスの中に夏の終りや1日の時間の流れが表現されていたように筆者には感じられた。
挨拶も早々にBIMが「夏バックアゲイン!」と叫び、ついに3人による「マジックアワー」が初披露された。
STUTSがMPCを叩き、BIMからRYO-Zへと繋がれていく。目の前で展開されるこの一連の光景、前述の通り世代もジャンルも超越しただれも予想し得なかったコラボを目の当たりにすることができた一時はまさに”魔法のような時間”だったといっても過言ではない。
RYO-Zの歯切れの良い聞き取りやすいラップはライブでも健在。RYO-Zがバースをキックすると会場は歓声が湧き、がっちりとロックされた会場は、曲が終わるまで目と耳を向けた。
本楽曲は、トラックとリリックのどちらにも多くのサンプリングやオマージュが仕掛けられておりRIP SLYMEへのリスペクトが詰め込まれた一曲だ。 曲が終わると、「3人でライブをすることが最終目標だった」とRYO-Z。「会場からみる光景がまさにマジックアワーです」のコメントには、BIMも「そうやってMCってするんですね」と笑みを浮かべる。
MCでライブが行われた日の気候についてのくだりでは、「昨日は夏の前線と秋の前線がちょうど重なって、いい具合にマジックアワーっていうのが…」とRYO-Zが話し始めると、BIMがすかさず「ヒップホップ界の良純って言われてます」とつっこむ。それに、「どうも天気の子です」と返し、仲の良さが伝わる掛け合いを見せた。
BIMとRYO-Zはこの曲とは別に曲をつくろうとしていたという裏話や、2人の家が近所で、録音したのもBIMの家ということも明らかに。最後は、RYO-Zが「まだまだパーティーは終わらないぜ!」とDJをつとめるDJ SARASAへ繋いだ。
世代もスタイルも違う3人の仲の良さが際立っていたステージ。RYO-Zを以前からリスペクトしていたSTUTS、BIMの2人が世代を超えてコラボを果たし、楽曲制作やMVの撮影を経て、友人同士のような温かく楽しい雰囲気がステージから伝わってきた。
「意外な掛け合わせ」から生まれたこの3人でのパフォーマンスや新たな楽曲の発表についても期待したい。
「UCC BLACK無糖」に自分の好きなお酒を組み合わせた飲み方「ブラックボール」は、これまでの「缶コーヒー」としての飲用スタイルだけでなく、アルコールとの意外な掛け合わせにより「UCC BLACK無糖」の新たな価値を生み出し、缶コーヒーに馴染みのなかった層にもファンを増やしている。 そんなUCCが今回、異種コラボレーションをテーマに、意外な掛け合わせから生まれる新たな発見と新たな価値を生み出す「ブラックボール」のスタイルを音楽で表現。
当日は、500名が揺られながら「ブラックボール」の香りとコク深い味、そして3人のパフォーマンスに酔いしれた一夜となった。
この日、3人のバイブスが噛み合ってフロアを巻き込んだまさに“魔法のような特別な時間”をここに記録する。
PHOTO:関口佳代
熱気はいきなり最高潮
最初にステージに上がったのは、クリエイティブクルー・CreativeDrugStoreの中心メンバーとしても活躍し、音楽シーンだけにとどまらずファッションアイコンとしても注目されているBIM。今回BIMのバックDJをつとめる盟友・VaVaと共に、8月30日に配信リリースされたばかりの「Veranda」を披露した。
STUTSプロデュースによる本楽曲は、フック後のリリックを抜いたビートが心地よい比較的スローテンポなチューンだが、ライブではフックの後イントロでも観客を煽り、会場の熱量は上がっていく。
続くMCでは、「今日はSTUTSくんとRYO-Zさんとのシークレットパーティって言ったら言いすぎ?」と語り、この日を待ちわびていたであろう観客の期待をさらに煽る。
「夏は終わってねーぞ!」と叫ぶとBIMの夏のアンセム「サンビーム」からSIRUPとの共作「Slow Dance」と繋いでいく。JJJのプロデュースによる「TISSUE」では、フックを会場全体が手を上げて合唱する一幕もあった。
音源では緩く落ち着いたチルなラップに定評のあるBIMだが、ライブではバイブス全開でかなり熱量のこもったパフォーマンスをしている姿が深く印象に残っている。 続いて、チャンス・ザ・ラッパー、ケンドリック・ラマーなど錚々たる面々の作品を手がけたことでも知られるRascalがプロデュースの「Starlight Travel」ではステージ上を駆け回り、曲が終わると会場が声を上げた。
YENTOWN・kZmとのストリートシーンの若い世代のアンセム「Dream Chaser」を披露するなど出し惜しみなしのセットリストには感謝したい。
観客が興奮のあまり「イエーイ!」と歓声を上げると、それに対しBIMは、「男子校かよ」とつっこみ、続いてBIMとVaVaが同じ男子校出身だというエピソードを語った。
これまでのパフォーマンスをみていてもよく分かったことだが、曲中の合いの手やここしかないというタイミングなるホーン、MCでの掛け合いなど2人の息はピッタリだ。そんなBIMが「俺ら仲いいよね、そんな仲いい人のための曲」とPUNPEEとの共演による「BUDDY」をスピット。
見事なMCに歓声を上げた会場は飛び跳ね、VaVaもタオルを客席に投げ入れるなど会場の熱気は一気に最高潮に達した。
その興奮も冷めやらぬ中、ラストに披露されたのは、BIMとVaVaによる名曲「Bonita」。着ていたベストを脱ぎ熱いパフォーマンスを見せ、大歓声の中、「バイバイ!」と明るくライブを締めくくった。
表現力で魅せたSTUTS
ヒップホップに出自を持ちながら、星野源の客演として紅白歌合戦に出演するなど、いまや音楽界を代表するプロデューサーとして活動しているSTUTS。BIMの会場を煽るようなパフォーマンスとは対象的に、環境音が心地よい2ndアルバム『Eutopia』からイントロ「Eutopia Intro」を演奏を始めると、鈴木真海子、SIKK-Oとの楽曲「Summer Situation」をプレイ。
「涼しくなってきましたが、夏を思い出すような感じでやっていきたいと思います」と語ると、Daichi Yamamotoを客演に迎えた「Breeze」、「Paradise (Ever Green)」と2ndアルバム『Eutopia』の通り涼し気な夏の「楽園」をイメージさせるような楽曲を立て続けに披露した。
Alfred Beach Sandalとの楽曲「Horizon」「Daylight Avenue」では、哀愁ただよう歌声とオレンジの照明に照らされるSTUTSの姿も相まって、夏の夕暮れを感じさせるように感じられた。 これまで、ほぼ曲のつなぎ目を感じさせないシームレスなパフォーマンスを披露していたSTUTSだったが、「Ride(feat. G Yamazawa, 仙人掌 & Maya Hatch)」では、メロディを全身に感じながら激しくMPCを叩く。
続いてPUNPEEとの「夜を使いはたして」では、ライブならではのアレンジが心地良く、サビ前の音抜きには思わず息を呑んだ。会場もビートに耳を傾け、思い思いに体を揺らしたり、頭を振る姿が見受けられた。
汗を拭いて、「最後にもう1曲1人で演奏します」と宣言すると、『Eutopia』のラストを飾る「Changes」で締めくくった。JJJの仲間への愛が詰まった名曲に自然と手を振る会場と演奏を終えたあと手を合わせたSTUTSの姿が印象的だった。
「夜を使いはたして」ではタイトルにある通り、「Changes」ではMVが夜に撮影されたこともあり、STUTSの30分ほどの短いパフォーマンスの中に夏の終りや1日の時間の流れが表現されていたように筆者には感じられた。
3人の個性が交ざりあった「マジックアワー」
パフォーマンスが終わるとSTUTSが、BIMとRYO-Zを呼び込み会場はこの日一番の盛り上がりを見せる。挨拶も早々にBIMが「夏バックアゲイン!」と叫び、ついに3人による「マジックアワー」が初披露された。
STUTSがMPCを叩き、BIMからRYO-Zへと繋がれていく。目の前で展開されるこの一連の光景、前述の通り世代もジャンルも超越しただれも予想し得なかったコラボを目の当たりにすることができた一時はまさに”魔法のような時間”だったといっても過言ではない。
RYO-Zの歯切れの良い聞き取りやすいラップはライブでも健在。RYO-Zがバースをキックすると会場は歓声が湧き、がっちりとロックされた会場は、曲が終わるまで目と耳を向けた。
本楽曲は、トラックとリリックのどちらにも多くのサンプリングやオマージュが仕掛けられておりRIP SLYMEへのリスペクトが詰め込まれた一曲だ。 曲が終わると、「3人でライブをすることが最終目標だった」とRYO-Z。「会場からみる光景がまさにマジックアワーです」のコメントには、BIMも「そうやってMCってするんですね」と笑みを浮かべる。
MCでライブが行われた日の気候についてのくだりでは、「昨日は夏の前線と秋の前線がちょうど重なって、いい具合にマジックアワーっていうのが…」とRYO-Zが話し始めると、BIMがすかさず「ヒップホップ界の良純って言われてます」とつっこむ。それに、「どうも天気の子です」と返し、仲の良さが伝わる掛け合いを見せた。
BIMとRYO-Zはこの曲とは別に曲をつくろうとしていたという裏話や、2人の家が近所で、録音したのもBIMの家ということも明らかに。最後は、RYO-Zが「まだまだパーティーは終わらないぜ!」とDJをつとめるDJ SARASAへ繋いだ。
世代もスタイルも違う3人の仲の良さが際立っていたステージ。RYO-Zを以前からリスペクトしていたSTUTS、BIMの2人が世代を超えてコラボを果たし、楽曲制作やMVの撮影を経て、友人同士のような温かく楽しい雰囲気がステージから伝わってきた。
「意外な掛け合わせ」から生まれたこの3人でのパフォーマンスや新たな楽曲の発表についても期待したい。
「異種コラボレーション」に酔いしれた一夜
「マジックアワー」は、UCC上島珈琲株式会社が発売から25年を迎える「UCC BLACK無糖」の新しい飲用スタイル「ブラックボール」を拡大するにあたって生まれた一曲だ。「UCC BLACK無糖」に自分の好きなお酒を組み合わせた飲み方「ブラックボール」は、これまでの「缶コーヒー」としての飲用スタイルだけでなく、アルコールとの意外な掛け合わせにより「UCC BLACK無糖」の新たな価値を生み出し、缶コーヒーに馴染みのなかった層にもファンを増やしている。 そんなUCCが今回、異種コラボレーションをテーマに、意外な掛け合わせから生まれる新たな発見と新たな価値を生み出す「ブラックボール」のスタイルを音楽で表現。
当日は、500名が揺られながら「ブラックボール」の香りとコク深い味、そして3人のパフォーマンスに酔いしれた一夜となった。
この記事どう思う?
楽曲情報
マジックアワー
- アーティスト
- STUTS BIM RYO-Z
主要ストリーミングサービスにて配信中
関連リンク
0件のコメント