「アメリカの匂いが漂うウルトラマン」をコンセプトに制作され、1987年10月に全米で放送、日本では1989年4月に劇場公開。
これまでVHS(1989年)やLD(1991年)はあったものの、DVD化はされておらず、27年ぶりに待望のBlu-ray化が決定。
35mmのネガフィルム(原版)をハイビジョン解像度でデジタルデータへ変換した。
アニメ? 舞台はアメリカ!? 『ウルトラマンUSA』
円谷プロダクションがハンナ・バーベラ・プロダクションと共同制作した『ウルトラマンUSA』。 当時、従来のアメコミなどに見られない、「正義のヒーローが巨大化変身する」「異星人と融合を遂げる」といった要素が、ニューヒーローとして話題を呼んだ。ウルトラマンスコット、ウルトラマンチャック、ウルトラウーマンの3人が、米空軍のメンバーと融合。モンスターとの戦いに挑む物語だ。 ウルトラマンスコット役を、『機動戦士ガンダム』のアムロや『名探偵コナン』の安室透で知られる古谷徹さんが担当。
制作陣では「牙狼〈GARO〉」シリーズなどの雨宮慶太さんがモンスターデザイナーとして、数々のアニメを手がけ現在はアニメ制作会社・ジーベックの代表である羽原信義(はばらのぶよし)さんが作画監督として参加している。
聞き慣れないアニメ「ウルトラマン」作品
ウルトラ作品に触れたのが2000年代以降という人にとっては、聞き慣れないし見慣れないかもしれない「ウルトラマン」のアニメ。実は『ウルトラマンUSA』以前にも、1979年に『ザ☆ウルトラマン』がTVアニメシリーズとして放送されている。
アニメ制作を日本サンライズ(現:サンライズ、BN Pictures)が手がけ、メカニックデザインとして大河原邦男さんや河森正治さんが参加した。 ほかにも1991年に放送された『ウルトラマンキッズ 母をたずねて3000万光年』、同名の漫画を原作に1996年にOVA化された『ウルトラマン超闘士激伝』と、1980年代から1990年代にかけて、散発的ではあるものの複数の作品がアニメ化されてきた。
最近では、2017年12月に漫画『ULTRAMAN』と特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』のアニメ化が発表されている。
余談になるが、2018年3月、著作権情報センターに円谷プロダクションから、『ウルトラマンUSA』の脚本家を捜している旨の広告が掲載(外部リンク)。
その際「アニメーション作品『ウルトラマンUSA』を二次利用するにあたり、脚本家、ジョン・エリック・シーワードの連絡先を捜しています」との記述があったが、Blu-rayの発売が決定したということは、その問題も解決されているのかもしれない。
(c)円谷プロ
特撮のアニメ化が続いてく
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イベント情報
Blu-ray『ウルトラマンUSA』
- 発売日
- 2018年9月26日(水)
- 価格
- 7,800円(税別)
- 品番
- BCXS-1392
本編(予)153分(日本語版75分+英語版78分)
映像特典(予)6分
[日本語]4:3<1080p High Definition>/リニアPCM(ステレオ)
[英語]4:3<1080p High Definition>/リニアPCM(モノラル)
その他特典…企画書デジタルギャラリー
ウルトラマン大会「ウルトラマンキッズ」幕間映像
封入特典:8P解説書
発売元:円谷プロダクション 販売元:バンダイナムコアーツ
※仕様およびデザインは予告なく変更になる場合がございます。
【あらすじ】
M78星雲の中の一惑星・ソーキンが原因不明の爆発を起こした。その惑星種族であるソーキン・モンスターが巨大な隕石となって宇宙に散らばり、その一つが地球に飛来。隕石は大気圏突入とともに四散し、北アメリカ大陸の各地に落下した―。
米空軍・アクロバットチーム“フライング・エンジェルス”のメンバー、スコット・マスターソン大尉、チャック・ギャビン大尉、ベス・オブライエン中尉は、飛行ショー中に起きた事故での不思議なできごとをきっかけに、地球を守るためモンスターを追ってM78星雲からやってきたウルトラマンたち「ウルトラチーム」とそれぞれが一心同体となったことを知る。重大な使命を受けた3人は、ウルトラマンスコット、ウルトラマンチャック、ウルトラウーマンベスとなり、「ウルトラフォース」として平和への誓いを新たにし、ソーキン・モンスターとの戦いに挑むのだった。
【CAST(声の出演)】
スコット・マスターソン(ウルトラマンスコット):古谷 徹
チャック・ギャビン(ウルトラマンチャック):小川真司
べス・オブライエン(ウルトラウーマン):鶴 ひろみ 他
【STAFF】
製作:円谷 皐
エグゼクティブ・プロデューサー:円谷 皐、ウイリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
監督:日下部光雄 / 脚本:ジョン・エリック・シーワード
キャラクターデザイン:飯村一夫 / ヒーローデザイン:吉田等
メカニックデザイン:佐藤智彦
モンスターデザイン:雨宮慶太、村山寛貢、杉浦千里
美術監督:古谷彰 / 色彩:若井喜治、小針裕子
作画監督:飯村一夫、鶴山修、工藤柾輝、羽原信義
画コンテ:奥田誠治、長尾粛、日下部光雄、大庭寿太郎
撮影監督:森田俊昭 / 編集:正木直幸
音響監督:松浦典良 / ゴードン・ハント(英語版)
日本語版演出:松川陸 他
【特典映像:ウルトラマン大会『ウルトラマンキッズ』幕間映像について】
1989年に劇場公開された『ウルトラマン大会』は、長編アニメ作品『ウルトラマンUSA』をメインに、『ウルトラマン 恐怖のルート87』『ウルトラマンA 大蟻超獣対ウルトラ兄弟』『ウルトラマンキッズ』を含む興行の総称であり、『ウルトラマンキッズ』はプログラムの中核をなす各作品の冒頭に作品紹介として挿入された。本商品には、こちらの『ウルトラマンキッズ』部分だけを集めて特典映像として収録されている。
【『ウルトラマンUSA』とは】
基本コンセプトを「アメリカの匂いが漂う<ウルトラマン>」に置き、従来のアメコミなどには見られない、正義のヒーローが巨大化変身する、異星人と融合を遂げるなどのパターンが盛り込まれた、従来型のアメコミを超えたニューヒーローとして話題を呼んだ。
日本では実写作品からのセレクトエピソードと『ウルトラマンキッズ』をカップリングにして、「ウルトラマン大会(フェスティバル)」のタイトルで、1989年4月28日に劇場公開された。
アニメの実制作は日本のアニメ制作会社であるスタジオ・ザインと葦プロダクション(現・プロダクションリード)が担当。80年代にロボットアニメなどを主舞台に隆盛を極めた、人体のボディアクションに特徴的な日本のアクション作画トレンドの冴えが随所に活かされ、ドラマを盛り上げている。
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