これは慶應・早稲田両大学が、長年の因縁に決着をつけるMCバトルの大会。KAI-YOU.netでは両校より選抜されたラッパーによる熾烈なMCバトルの様子や、ライブをレポートします!
2016年の慶早戦の模様
現役慶應生期待の新人クルー
バトルが始まる前にライブからイベントはスタート。ビートメーカーKRICKさん、MCのGERAさん、oTTsさんからなる現役塾生ヒップホップクルー・BLACKBASSが登場します。 オープニングアクトにも関わらず、メインステージにはお客さんが集まり横ノリで会場を揺らす。学生とは思えないほどの高い楽曲センスで会場の空気を一変させていました。
ユーモア全開のステージング
2組目のライブは高学歴金持ちラッパーのAmaterasさん。 Amaterasさんのステージングはまさにエンターテイメント! カラフルな衣装のダンサーを引き連れユーモアな光景が目の前に広がります。 1曲目はPOPな曲調で子供をあやすような声調で面白おかしく歌う一面もあり、ダンサーとAmaterasさんが戯れるシーンも。 2曲目に入ると雰囲気が一変。バックにギタリストを用意し、ギターの歪みとともにAmaterasさん特有の毒が混ざったリリックでお客さんを圧倒していました。司会・審査員にはヒップホップ界の重鎮、慶早RAP BATTLE
フロアも盛り上がってきたところで、Zeebraさん、そして慶應OBのラッパー・UZIさんがイベントの司会として登場。 さらに審査員として「フリースタイルダンジョン」のモンスターを務めていたDOTAMAさんも壇上に上がります。 いよいよ「慶早(早慶)RAP BATTLE」メインの試合へ突入!判定は慶應・チョコボールさんの勝利。チョコボール「早稲田が中心部?こいつのラップ皆がブーイング」「お前がただのカメックス燃えて灰になる可燃物」
カメックス「結局中心って反論がねえ、ゴリ押ししてる帳尻合わせ剛力彩芽もう死にやがれ」
チョコボール「剛力彩芽、まだまだモンスターボールの中のオオキド博士」「望みたいこれ真っ向勝負、俺のライムは万国共通、逆に打ち込むハイドロポンプ」
カメックス「俺みずタイプ!ハイドロポンプ効果いまひとつなんですけど」「それで、オーキド博士?あとで負けて家に帰ってお家で泣きやがれ」
「素晴らしい試合で1発目から延長したい」とDOTAMAさん。「2人ともしっかりケツで踏んでくる同タイプなんですけど、手数の多さでチョコボールさん」と判定しました。
一方、早稲田の“ラップもできるイケメンボーイ”ボルシチさんは「慶應蹴って早稲田入ってるんで絶対勝ちます」と意気込みます。早稲田は1回戦目の遅れを取り戻せるか……!
筆者はZeebraさんの前でdisをするなんて! と、びっくりしました(笑)。DOTAMAさんも「まさかの先輩に中指発言すると思わなかった」と唸ります。ボルシチ「いただきに来た圧勝の状態、俺の勝ちこれ暗黙の了解」
アミューズメントジオング「お前さっき裏のサイファーでさ慶應出身者まじマザファッカーとか言ってたくせにZeebraさんに会った時腰引けてんぞお前」
ボルシチ「まんまと俺の術中にハマりやがったな、俺はリスペクト払ってるそんなdis何にも刺さってない」
アミューズメントジオング「俺だって別にビビってねーよZeebraさんマジファッカー超えてやるぜ」「先輩なんて超えてやる俺の世代でぶちかます」
そんなZeebraさんは「お前あとで『HUB』で待ってるからな、ただの可愛がりうぇいよー」と後輩をいじり、会場を笑いに包みます。判定は早稲田のボルシチさんでした。
ここまで両校1対1。勝敗を決めるため、互いに譲れないラストバトルとなります。
さすが高学歴と言えるほどの内容が濃いフリースタイルですね。勝敗は……?mc chago「ライブはカッケーけどお前バトルはそこそこだからな勘違いすんじゃねえ」
GERA「何個踏むその韻そのスタイル飽き飽きしたところだぜ」「フローなMCは一回切りTaking verse like Machine Gun Kelly」
mc chago「韻を踏むやつ絶滅危惧それのエグゼクティブdis目が泳いでるエンゼルフィッシュ」「ラッパーなんだからもっと韻を踏むべきライムスターに耳を貸すべきGERAの首飛ばしキングオブステージ」
GERA「エンゼルフィッシュじゃねえんだよこの場は線対称、線対称だから園子温みたく見せてやる冷たい熱帯魚」
なんと延長!! 先行/後攻を交代して、続けざまにもう1試合。
ビートが鳴り止むとDOTAMAさんは「スタイルウォーズでしたね。気持ち良いフロウで乗せてくGERAさんと、ガチガチに韻で踏んでまとめていくchagoさんで、全然違うタイプの2人。ただ何が何でも勝つんだっていうモチベーションの僅差でchagoさん」と票を投じます。GERA「あんた今日ちょっと普段の色が出てねえじゃん足りてねえじゃんステージ何しに来てんすか」
mc chago「何しに来たって俺もライブやりたかったのにおめえ等が時間持っててんじゃん、ふざけんじゃねえそのメランコリーレパートリーの数お前よりもあるから」
chagoさんがポイントを取ったため、今回は1対2で早稲田大学の勝利となりました。
全く侮れない学生たちのラップシーン
数々のパンチラインを生み出した今大会。次回の「慶早(早慶)RAP BATTLE」も白熱しそう! 世代も変わり、新人学生ラッパーが活躍するのが楽しみです。もちろんMCバトルのみならず、ライブも十分魅力的でした。学生が音源で勝負するシーンも気になります。今後も学生イベントを追っていこうと思いました!🔥🔥🔥
盛り上がるヒップホップシーン
この記事どう思う?
1件のコメント
CKS
読んでるだけでアツいので生で観たかった・・・