連載 | #347 ポップな動画を紹介してみた

『スティール・ボール・ラン』の大陸横断レース(約8000km)を実際にやってみた動画が過酷すぎる

  • 0
  • 1803
KAI-YOU編集部_アニメ・漫画部門

トレイさんの25日間にわたる「スティール・ボール・ラン」走行動画

総移動距離は約5000マイル(約8000キロメートル)、費やした日数は実に25日間──

3月19日から配信中、すでに年内には2nd STAGEの配信も決定しているアニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』。その舞台となった広大なアメリカを横断し、あのレースを現実世界で完走した猛者が現れた。

チャレンジを成功させたのは、主人公であるジョニィ・ジョースターのコスプレに身を包んだアメリカのYouTuber・トレイ(TREY)さんだ。

トレイさんは、動画「『スティール・ボール・ラン』のレースを、現実世界で完走しました…本当に本当に、なんて遠い廻り道…」の中で、西海岸からニューヨークのゴールへと向かう長距離ドライブを敢行。

映像には、凄まじい疲労と劇中を彷彿とさせる美しい絶景が、日本語字幕付きで克明に記録されている。

アニメや映画の科学的な立証動画を投稿する「TREY the Explainer」

動画を投稿したのは、現在登録者数が111万人を超えるYouTubeチャンネル「TREY the Explainer」を運営するトレイさん。

古生物や考古学、生物学といったテーマを専門とし、『ジュラシック・パーク』や『スター・ウォーズ』などのハリウッド映画の科学的な立証動画を投稿してきた。

他にも『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』『オーバー・ザ・ガーデンウォール』などといったオカルト/陰謀論をテーマにしたTVアニメ作品の解説動画も投稿しており、興味の範囲は多岐にわたる。

『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』の解説動画

約6000kmを駆ける『ジョジョ』7部「スティール・ボール・ラン」

今回紹介する動画の元となる作品は、荒木飛呂彦さんによる漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第7部「スティール・ボール・ラン」(略称・SBR)だ。

19世紀末のアメリカを舞台に、半身不随の元天才騎手にして主人公のジョニィ・ジョースターが、史上初の乗馬による北米大陸横断レースに挑む中で、謎の男であるジャイロ・ツェペリと出会う物語。

アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』PV

その魅力は何と言っても(主に馬を使った)アメリカ横断のレース。実際に存在する地名なども登場し、世界的に愛される同作のファンは聖地巡礼を行うこともしばしば。

とはいえ、実際にレースを再現するとなると約5000マイル(約8000キロメートル)※という非常に長い距離を移動することとなり、凄まじい労力と日数がかかる。そんな過酷なレースに挑戦し、動画を制作したのがトレイさんなのだ。

漫画を読んだことのある人だったら分かるかもしれないあの名シーン/画像はYouTubeから

なお、『ジョジョの奇妙な冒険』ポータルサイト内の公式設定では、レースの総距離は6000キロメートル(外部リンク)。トレイさんは少し寄り道したため約5000マイル(約8000キロメートル)になってしまったと動画内で説明される。

「スティール・ボール・ラン」の馬での走破は不可能と判断、自動車を使用

動画ではまず、どのようなルートやルールでレースを走るのかが説明される。

劇中ではルールブックのようなものの存在が示唆されているが、実際にルールが説明されるのはレースの主催者であるスティーブン・スティールによる記者会見の描写のみだ。そこでは、レースの神髄は開拓者精神にあるとし、参加条件やルールは最小限に抑えられていると説明されている。

トレイさんはこのチャレンジを開始する際、多くの人から「馬で移動するんじゃないのか?」と多くの疑問の声が寄せられていたそう。

しかし、過去に馬を使用したアメリカ横断の旅は100日以上、2頭の馬を使っても、「スティール・ボール・ラン」の半分ほどしか走ることができなかったそうだ。

そして、作中のルールでも自動車の使用は許されているどころか機械の使用は歓迎されていたため、自動車での移動を選択したと説明している。

レース再現に向けてトヨタのカローラをレンタル/画像はYouTubeから

「スティール・ボール・ラン」のルールはなるべく厳密に

さて、レースということでタイムが非常に重要なルールとなる。

「スティール・ボール・ラン」では全部で9つのステージを走ることになるが、それぞれに個別のタイムが設定されている。そして、最終的にはそれらの合計タイムがレース全体の記録となる。

とはいえ、作品の曖昧な設定や架空の場所の多さから、それらを現実世界で厳密に定義することは難しい。

具体的に分かるルートはあまり多くない/画像はYouTubeから

トレイさんが、9つのステージから実際に「ここがゴールだろう」と推測できたステージはたったの3つのみだった。そのため、明確なゴールがわからない場合は、その都市の行政境界を示す標識や目印を利用することに。

また、ステージ間のインターバルがどれくらいの時間で設定されているか不明だったため、それらを簡潔にするため、前のステージが終わり次第すぐにタイマーをスタートさせるという、より過酷なルールに調整された。

あまりにも広大なカンザスのグレートプレーン(ステージ4)/画像はYouTubeから

サンディエゴからNYへ、現実世界のアメリカ大陸を行く過酷な旅路

トレイさんが挑むルートは、「スティール・ボール・ラン」と同じく西海岸のサンディエゴを出発し、モニュメント・バレー、カンザス・シティ、シカゴ、フィラデルフィアなどを経由して、最終ゴールである東海岸のニューヨークを目指すというもの。

スタート地点であるサンタ・マリア・ノヴェッラ教会……?/画像はYouTubeから

アメリカ大陸を横断するこの過酷な旅路では、広大な自然や、劇中の描写を彷彿とさせる美しい景色はもちろん、アメリカの土地や作品知識の解説などてんこ盛りの内容となっている。

「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのファンはもちろん、ロードムービーや壮大なチャレンジ企画が好きな人も、ぜひトレイさんの25日間にわたる軌跡を見届けてほしい。

この記事どう思う?

この記事どう思う?

海を渡らないから第3部の再現よりも現実的……?

アニメ『ジョジョ』第7部の声優陣が発表 ジョニィ役は坂田将吾、ジャイロ役は阿座上洋平

アニメ『ジョジョ』第7部の声優陣が発表 ジョニィ役は坂田将吾、ジャイロ役は阿座上洋平

アニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』の声優陣が、9月23日に開催された新情報発表配信イベントで明らかとなった。半身不随の元天才騎手である主人公のジョニィ・ジョースター役は、『チェンソーマン』早川アキ役などで知られる坂田将吾さんが担当。...

kai-you.net
【ネタバレ全開】ジョジョ座談会 「人間賛歌」の真のテーマと荒木飛呂彦の凄み.jpg

【ネタバレ全開】ジョジョ座談会 「人間賛歌」の真のテーマと荒木飛呂彦の凄み

荒木飛呂彦さんによって30年以上にわたって描き続けられている「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ。 同シリーズは最新作『ジョジョリオン』まで物語としては第8部、単行本では100巻以上にわたって物語が紡がれており、「波紋」や「幽波紋(スタンド)」といったユニークな能力描写や、キャラクター達の持つ哲学、そこか…

kai-you.net
『ジョジョリオン』論 後編──災厄の時代を生きる“幸せのイメージ”.jpg

『ジョジョリオン』論 後編──災厄の時代を生きる“幸せのイメージ”

宇宙ステーションが回転している理由──重力と「宇宙の一巡」 荒木飛呂彦著『ジョジョリオン』27巻 なぜ宇宙ステーションはわざわざ回転していたのか。宇宙ステーションが回転することで、遠心力が生じ、重力があるのと同じ状況になります。無重力状態は筋肉が衰えたりだとかで長期滞在に向いていないため回転さ…

premium.kai-you.net

関連キーフレーズ

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。