5分で麻雀がわかる!? 素人でもドヤれるボドゲ「タイパ至上主義麻雀」が生まれた理由

5分で麻雀がわかる!? 素人でもドヤれるボドゲ「タイパ至上主義麻雀」が生まれた理由
5分で麻雀がわかる!? 素人でもドヤれるボドゲ「タイパ至上主義麻雀」が生まれた理由

「タイパ至上主義麻雀」/画像はすべて山口ヒナタさんの提供

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麻雀よく知らんけど、1回はやってみたいな〜

と言いながら一向に覚えようとしないあなたに朗報! 5分で麻雀をわかった気になれるゲーム「タイパ至上主義麻雀」が発売中です。

より点の高い牌の組み合わせ(役)を揃えれば勝ちなのは麻雀と同じですが、牌は本家よりぐっと減って36枚しかないので組み合わせがシンプル。

ルールが簡単になっており、なんか「ロン!」とか「リーチ!」とか言ってみたい素人にうってつけのゲームなのです。気分はもう、雀士

「タイパ至上主義麻雀」のパッケージと牌

開発は株式会社TRYBE及び僕と私と株式会社の共同。国内最大規模のアナログゲームイベント「ゲームマーケット2024秋」で販売されると同時に注目を集め、オンラインショップも一時完売。じわじわ反響を集めています。

そんな本作の制作者・山口ヒナタさん(株式会社TRYBE代表)に、制作のきっかけやこだわりを聞きました。

【画像】「タイパ至上主義麻雀」のルールとデザイン

麻雀は専門用語が多すぎて挫折→素人でも楽しめる麻雀をつくろうと決める

──「タイパ至上主義麻雀」のユニークなアイデアはいつ、どこで生まれたんですか?

山口ヒナタ 友達が夜な夜な麻雀しているのを見ていたことがあったんですが、あまりに楽しそうで。だから「自分も覚えてみよう!」とルールブックを開きましたが、すぐに閉じました。専門用語が多すぎて

──わかります。実際、麻雀はハードルがなかなか高いですよね。

山口ヒナタ 慣れている友だちに教えもらうことも考えましたが、何も知らない状態で重要な牌を捨てたりして、「うわ〜それもったいない(笑)」とか言われたら恥ずかしいじゃないですか。

そこで、本家の麻雀から特に「麻雀っぽい台詞」や「麻雀っぽい所作」の部分だけを、YouTubeの切り抜きショート動画のように抜粋/編集したルールをつくってみようと。

麻雀を覚えれなかった友だちを集めて「ロン!」とか「リーチ!」とか言いながら、麻雀をわかってる顔して楽しんでやろうと思ったのがきっかけです。

言いたい

──「5分で麻雀をわかった気になれる」というキャッチーなコンセプトはどこから?

山口ヒナタ 最初は麻雀を覚えれなかった人でも、本当にできるようになりたい人は頑張って覚えますよね。けど、そうじゃない人もいます。

そういう人たち本音は「麻雀をできるようになりたい」ではなく、「友だちの会話に混ざれるようになりたい」「好きなタレントの麻雀ボケをわかりたい」なんだってことが、開発の過程でわかってきました。

そんな想いに応えることを目指して「5分で麻雀がわかった気になれる」というコンセプトが生まれたんです。このゲームで、ぜひ堂々と麻雀を知ったかぶりしていただきたいです

コンセプトは「5分で麻雀をわかった気になれる」

──そのコンセプトを達成すべく、「タイパ至上主義麻雀」のゲームデザインで工夫された部分は何ですか?

山口ヒナタ ゲームデザインより前の段階かもしれませんが、一度も本家の麻雀をやらなかったことです。麻雀を難しいと思う人の気持ちを忘れたくなかったので、実はいまだにやったことがありません。

麻雀に精通している人たちに、麻雀の面白いポイントや外してはならない箇所を聞きながら、素人の自分でも理解できる部分だけを残すことを工夫しました。

──「麻雀をやってみたい止まりだった人」をターゲットにしたのは、山口さん自身がそうだったからなんですね。

山口ヒナタ はい。一番気持ちがわかるので。

「タイパ至上主義麻雀」の牌

5歳からゲームをつくる 筋金入りのクリエイターが明かす、制作で心がけていること

──山口さんは過去にも「人狼コロシアム」といったゲームを手がけられていますが、ゲームをつくりはじめたのいつで、どんな理由があったのでしょう。

山口ヒナタ つくりはじめたのは5歳くらいからだと思います。

──5歳ですか!? 早熟すぎる。

山口ヒナタ はい。幼馴染とその家族で集まってよく遊んでいたのですが年齢も性別もバラバラなので、みんなでゲームを遊んでも大人が手を抜いていたり弟が理解できなかったりして。そこで、全員が楽しめるようにルールを調整しはじめたのが最初です

そして、その集まりをより楽しいものにするために、自分でもゲームをつくるようになりました。目の前にいる人たちが楽しいと思えるポイントはよく知っていたので、難しいことではなかったです。

高校生になってからも、友達と休み時間に遊ぶためにカードゲームをつくったりしていて、そのまま同級生とゲーム会社を起業することになり、今に至ります。

「タイパ至上主義麻雀」のプレイイメージ

──幼少期からまっすぐゲームの世界に入られたんですね。反響を呼んでいる「タイパ至上主義麻雀」を含め、ゲーム制作で心がけていること、こだわりはありますか?

山口ヒナタ 極端に悲観的に、冷めた目で見ることでしょうか

「なんでゲームなんかやらなあかんねん、ゲーム以外にも山ほどやることあるねん、つまんねぇ〜」と思いながら遊んでみて、それでも面白いかどうか。これは心がけています。本当に難しいんですが、早く満足いくものを出せるようになりたいです。

──いつか遊んでみたいです。では最後に、今後制作予定の新作やイベントへの出展予定などがあれば教えて下さい。

山口ヒナタ 今回の麻雀のように、“できてなかったけど、やっておきたい体験”をテーマに「タイパ至上主義」シリーズの新作を続々と出していく予定です。

新作はおそらく、次回のゲームマーケットでリリースになると思います。

──2025年5月開催の「ゲームマーケット2025春」ですね。楽しみにしております。

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