はるまきごはんのキャラクターと“一緒に歩ける”
続くコーナーには、まじまじと見たくなる特殊印刷の作品が並びます。
中でも目を引くのが、見る角度によって変化するみかげのイラスト。カードゲームなどでお馴染みのレンチキュラー印刷をA0版に施しており、入稿は8枚のイラストで行ったそうです。
イラストの前を歩くと、みかげと一緒に歩いているような感覚を味わえます。
最後には、10周年コンプリートボックス「おとぎの銀河団」のジャケットイラストパネルを置いたフォトスポットが登場。エテル・シアナとメルティと一緒に展示を巡った先で、キャラクターとの思い出を記録できます。
細部までコンセプチュアルで、演出と意味付けを欠かさない、はるまきごはんさんらしい展示内容でした。
はるまきごはん「個展は、イラストが主役になれる場」
「音楽が音をつくる制作だとしたら、個展は場所をつくるという種類の制作です。自分のつくった場所に人が来て歩き回ってくれるという意味では『幻影AP』(※)とも近いです」
※正式名『幻影AP-空っぽの心臓-』。2022年4月にリリースされた、はるまきごはんさんの世界を歩けるアドベンチャーゲーム。GooglePlay ベスト オブ 2022 ゲーム インディー部門 部門賞受賞。
「ライブは音楽が主役ですが、個展はイラストが主役になれる場。個展づくりも、絵を描いたり音楽をつくったりするのと変わらないものです。触れる仕掛けなどはみんなが遊んでくれる様子を想像しながら用意したので、ぜひ楽しんでくれたら嬉しいです」
会場を出たとき、筆者ははるまきごはんさんの楽曲「ドリームレス・ドリームス」から、「夢の続きを知りたいのかい? 誰も見たこと無い絵本を捲りなさい」という歌詞を思い起こしました。
三鷹の賑やかな商店街を抜けた先、白昼夢のように広がるはるまきごはんさんの個展は、まさに秘密の絵本を読み進めるような体験。
会期は11月26日(火)まで、ぜひ足を運んでみてください!
この記事どう思う?
0件のコメント